海外クラブのストアから学ぶJリーググッズの未来 -第1回 SLベンフィカ編-

旅行先にサッカークラブがあると必ずストアに行って偵察してしまう。

私はJリーグを応援しているが、ゲーム自体を楽しむというよりはその周辺のマスコットやマーケティング戦略を見るのも好きなのだ。
特にグッズはそのクラブの信念や、土地の雰囲気が出るから面白い。
これからはシリーズ形式で今までに行ったストアと特色を見て頂こう。

通りすがりになじむオープンカフェ

今回はSLベンフィカ、ポルトガルの首都・リスボンにあるクラブだ。

「ポルトガルに旅行したの?珍しい!」と言われるが、近年ポルトガルは世界的にも人気が急上昇しているリゾート地なのだ。
行ってみて納得したが、グルメが豊富で治安も良く何より街並みが美しい。

特にリスボンの中心地であるバイロアルト地区は道幅が広く、気候は一年を通して温暖で、晴れの日が多いからオープンカフェが立ち並んでいる。

この通りスターバックスもオープンエアな席で楽しめる。

昼からお酒を楽しむ人たちの雰囲気が心地いい。
オリーブオイルの香りをまとった風に誘われ、店に入りたくなる。
なんだか背番号風のイスが立ち並ぶカフェの横を通り過ぎようとしたら…

えっ、これベンフィカのオフィシャルショップだったの?!
…と、サッカーショップに行く気満々ではあったが地図を調べる前に偶然見つけてしまったベンフィカストア。それだけ中心地に位置している。

カフェは座って楽しむことも出来るし、テイクアウトも可能だ。
地域密着しやすく、サッカーに興味がない人への間口が広い。
スポンサーのコカ・コーラ社製品やポルトガル名物のコロッケがウインドウに見える。カフェだからといって気合の入った商品を置いたりしなくてもこれだけで十分宣伝になるのだろう。

Jリーグクラブの飲食形態といえば町田ゼルビアのゼルビアキッチン
横浜F・マリノスのスマイルテーブルなどが代表的だ。
どちらも管理栄養士監修の栄養満点ゴハンが食べられることで
人気を博している。

日本で体現するにはスタジアム併設、もしくは期間限定のコラボカフェが限界かもしれないが、お金に余裕が出来たらホームタウンの街中にこんなカフェがあったらサッカーファン以外の人を取り込みやすいかもしれない。

将来的には川床や回転寿司など日本独特の形態を活かしたサッカークラブ経営の飲食店が出てきたらどうだろう。
ありえない、と思われるかもしれないが私は面白いものを考えるのが大好きなのだ。どんどん妄想していきたい。

店内は2階建て。それほど広くないがチームカラーの赤を基調として、ところどころホームスタジアムの"エスタディオ・ダ・ルス"を彷彿とさせるような鉄骨があしらわれており洗練されている。

"エスタディオ・ダ・ルス"の外観。

ストアの階段手すりがスタジアムの屋根風になっている。

ポルトガルの名産と言えば魚のイワシだ。

このイワシTシャツ、全然サッカー関係ないところがかわいすぎないか…。
もちろん、モチーフだけでなく本物のイワシだって用意してある。

街中でもとにかくイワシの缶詰を見た。どれを選べばいいか分からないほどにこの国は毎日がイワシ祭りなのだ。
「名物でもイワシはいらないかな…」と思っていた私がまんまと
( これはサポーター仲間へのバラマキみやげに良いかも ) と買ってしまった。
ここで提唱したいのは”消えモノ最強説"である。

消えモノ最強説

Jリーグのグッズの話題になってしまうが、V・ファーレン長崎のヴィヴィくん水とシゲキックス、ぷっちょは頭の良い商品だと常々思っていた。

長崎サポーターはもちろん、アウェイサポーターだって手に取りやすい。
敵チームになるべくお金は落としたくない心理も「水くらいなら良いよね」とヴィヴィくんの顔を前にして急にハードルが下がり、部屋に応援チーム以外のものは置きたくない!と言いながらもヴィヴィ水のペットボトルは丁寧に洗って空の状態で部屋に鎮座させている他サポを何人も知っている。
ぬいぐるみは買わないが、ヴィヴィ水なら買った上に飾ってしまうのだ。

また、こういう消えモノは”ちょっとしたお返し”に最適なのだ。
「座席を取っておいてくれてありがとう」「これ先週のアウェイのおみやげ」など渡世人の如く義理人情の世界に生きているJリーグサポーター
とにかく事あるごとにちょっとしたお礼をしまくる。スタジアムではじめましての御挨拶をするSNSの繋がりだってあるだろう。

そんな時にシゲキックスやぷっちょなら、あげる側ももらう側も心理的ハードルが低い。コンビニで売ってるじゃん、程度のものにマスコットの顔が描いてあるのが"ちょうどいい"プレゼントになるのだ。

「お菓子ならうちのチームも売ってるよ」という担当者、よく聞いて欲しい。その大きな箱のプリントクッキーは最高にキュートなのだが、買う側の心理的ハードルが少し高い。
コンビニのお菓子を買う感覚と比べたら、温泉地の「熱海に行ってきました」というクッキーを買うような心理だ。サポーターはもう少し小さく手頃なものを求めている。

ロット数の問題などもあるだろう、この商品はジャパネットの自社開発力の賜物である。しかし小さめの食品や入浴剤はこの上ないバカ売れアイテムになること間違いなしだ。
水の為に工場を建てるくらい懐に余裕のある石油王をサポーターに取り込むか、スポンサー企業が「自社製品にJリーグマスコットのイラストをつけよう」と思うくらいのサポーターの熱気と購買力をアピールしていきたい。
クラブの営業は十分頑張っている、あと一歩の後押しをすることだって立派なサッカーの応援だ。あとは私たちにかかっている ( かもしれない )

ベンフィカのグッズに戻るが、これはポルトガルワインのジャムである。

オンラインストアを見てもらえば分かるが
このクラブのグッズラインナップにはFOOD and DRINKSの項目があるのだ。
ワインや食の宝庫のポルトガルならでは、だと感じる。

ベンフィカオンラインストア-Food and Drinks-
今年のJリーグでもイニエスタワインが話題になったが、
もし優勝したらその年のワインを買う楽しみもありそうでうらやましい。

これはベンフィカ特製の0ユーロ札。
エンブレムにも入った壮大さと独立のシンボルのワシは毎試合スタジアムでキックオフ前に飛ばすのが伝統だそうだ。上はそのモチーフだろう。
下はエウゼビオ・ダ・シルヴァ・フェレイラ、黒豹の名で知られる伝説のプレーヤーだ。

薄く持ち運びやすいのでおみやげに最適である。
私はと言えば ( このお札は大切だからちゃんとお財布に入れたい…でも間違えて旅行中に使っちゃったらどうしよう… )とホテルでパニックを起こしていた。しかし、0ユーロなのでお店で使えるはずもない。
小一時間しまう場所に悩んだ時間を返してくれ…。

このチームは2015年シーズンより胸スポンサーがエミレーツ航空になった。
だからリスボン空港にもオフィシャルショップがあるのだ。

小さい敷地に品揃えも最低限。
だけど空港って時間に余裕のある人も多いから立ち寄る人も多い。

選手のサインって重要だ。
中華街でやたらとサインが沢山飾ってある店を見て「もしかしたらここはおいしいかもしれない」と錯覚するように、パッと見でなんか良いクラブだなと思わされるオーラが出ている。

また、ポルトガルの傘祭りで有名なアゲダの街にも店があった。

CASAはポルトガル語で家という意味なのだが、
傘の横にCASA (カーサ) というのが日本人的にはツボだ。
夏限定の観光地ではあるが、集客のある場所をしっかり抑えている。強い。

ショッパーはこんな感じ。

おまけで偶然宿泊先に停まっていたベンフィカのチームバス。

選手に話しかけるのはおろか、偶然見かけるのも震えてしまい消え入りたくなるタイプなので、この晩はジムに寄りつけずひきこもって過ごした。
そうして見つけたのがYAKUZAと名のついた寿司屋のUberEATSだった。

この美しく穏やかなポルトガルにもやくざを見つけてしまった…。

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ささゆか

海外クラブのストアから学ぶJリーググッズの未来

Jリーグのグッズやストアが今後どのように進化していくのか? ヒントは海外のストアにありました。 ささゆかがサッカーチームのある国に旅行に行った際に更新される不定期マガジンです。
2つのマガジンに含まれています
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