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トラックボールの位置について

みなさんは最近発売されたThe Endpoint というキーボードをご存知でしょうか?

YMG WORKS さんが開発されています。
下書きにして放置している間に,売り切れてしまっていますが…。

私は Killer Whale というキーボードを作り使用しています。
しばらく使ってみて,しっくりきていない点がいくつかあります。
とはいうものの,処女作だったせいもあり,キースイッチとキーキャップが自分の好みをうまく反映させることができていないのが理由の大部分を占めていると考えていますが。

自分にあったキーボードにするための問題点

1. トラックボール

使い始めてすぐに思ったのが,トラックボールのサイズが大きいということです。
Killer Whale には,オートマウス機能があります。
この機能は,トラックボールの入力があると自動でマウスレイヤーに切りかわり,クリックやスクロールができるようになるものです。
トラックボール一体型キーボードにとって非常に便利な機能なのですが,トラックボールが大きすぎたために意図していないタイミングで発動してしまうことが多々ありました。
これをどうにかするために,別売りされている25mmのトラックボールを搭載できるようにするパーツを導入しました。
なお,この機能をオフにする選択肢はあまり考えていません。
不便になっちゃうのでね。

2. 手首がしんどい

立体的な構造が特徴的な Killer Whale ですが,長時間使用してこの構造が私にとってあまり合っていないことに気づきました。
ただし,マクロパッドとして使った場合はこの構造が非常によいと感じています。
パームレストがあれば話は変わってきそうですが,合うものが現在見つけられていないのも関係がありそうです。

3. キースイッチ,キーキャップが合っていない

これに関しては,完全に私の問題です。
今使用しているスイッチは,Getron の押下圧35gサイレントリニアです。
これが軽すぎるんですね。
トラックボールを使う時に,人差し指がどうしてもキーを押してしまいます。
今まで使っていたトラックボールでは手全体で重さを支えてることができていましたが,Killer Whale では主に手首で支えることになってしまっています。
キースイッチが重ければある程度重さを預けることができるはずなのですが…。
また,キーキャップもイキってマクロパッド向けのDoysにしているので,文字入力に支障はありませんが,細かい操作(マクロやファンクションキーなど)の習熟に時間がかかっています。

自分の選択ミスでこうなっている部分もありますが,特に問題を感じているトラックボールについて今回は考えてみたいと思います。

トラックボールの最適なサイズ,位置を探して

私は普段から親指タイプのトラックボールを使用しています。

もう何年も昔に買ったものを使い続けているのでできればそのまま親指タイプで使いたいのです。
そこで,Killer Whale にとても魅力を感じたのです。

しかし,いざ使ってみると上記の課題にぶち当たったわけです。

この問題をどうにかしないと快適な操作性は得られないと考え,解決策としてサイズと位置について考察を開始しました。

1. 大きさ

これは先ほど述べたとおり,34mm から25mm にサイズダウンさせました。
結果から言いますと,決定的ではないものの,まあまあな効果がありました。
確かに誤作動は減ったのですが,何か引っ掛かりを感じながらもしばらく使用を続けました。

2. 位置

引っ掛かりの正体が掴めないまま一週間ほど経ったころ,日課になりつつある遊舎工房の通販サイト巡回中に以前から気になっていた Keyballシリーズを眺めていたときのことです。
Keyball シリーズをご存知ない方はリンクからご覧になってみてください。

Killer Whale は立体構造,Keyball は平面構造と根本的に違うので比較は難しいのですが,トラックボールの位置だけ考えると見えるものがあります。

Killer Whale は自然な角度で操作できる反面,角度がついているために親指が浮いた姿勢になります。
これがどうも引っ掛かり,違和感の正体だったようです。

数週間使っただけではこの違和感をなかなか取り除くことができず,違ったアプローチを求め,The Endpoint を購入してみました。

The Endpoint の使用感

最初に作った時は写真のように,今までの使用感に合わせるために右手親指でトラックボールを操作していました。

The Endpoint 初号機

しかしすぐに,この位置だと親指をかなり伸ばさないといけないことが判明したので,思い切って左手人差し指の位置に移動しました。

The Endpoint 2号機

この変更,合わないかも…と懸念していましたがとてもしっくりきています。
まず右手が楽になりました。もう麻痺していて気づかなかったのですが,親指トラックボールだとそれなりに親指に負荷がかかっていたのですね。
よくよく思い返してみると,右親指の付け根が痛くて仕方ない時期がありました。
現在痛みはありませんが,可動域が左親指に比べると狭くなっています。
日常生活に不自由することはありませんが,柔軟性が失われたようです。

一方人差し指トラックボールにすると,実際は人差し指だけでなく中指でも操作することになります。
単純に負担を分け合うことになるので楽になったと感じるわけですね。

マウスボタンの位置を確定するためにいろいろ試行錯誤することもありましたが,作者のYMG WORKS さんに質問しお答えいただけた内容を参考にしてバシッと決まるポジションを見つけることができました。
ありがとうございました。

また,大径ロータリーエンコーダーを配置することで楽々親指でスクロール等ができます。これもいろいろいじって見つけた自分的最適配置に一役買っています。
この実装により,冒頭に述べたオートマウス機能から解放され誤作動がなくなったことも大きな収穫です。

キースイッチについては,以前の反省を生かし自分の好みが把握できつつあるので,50g付近のタクタイルを採用しました。
基本的には Durock のBlue Lotus Large Tactileを敷き詰めています。
しかし,ホームポジションの行は外に行くにつれ軽くなっていくようなタクタイルを選びました。
お試しの意味合いもあるので,サイレントも混ざって少し気持ち悪い感じもありますが気に入っています。 

The Endpoint は40%ながら,親指周りが充実しているのでプログラミングから単純なテキスト入力,あとは仕事で行う操作等細かく適応できるのかなと思います。
レイヤーをどうするかで個人の色が出るキーボード,非常にカスタマイズが楽しいです。

おわりに

とはいえまだまだエンドゲームは得ていないと思っています。
あれがあったらもっといいのになというポイントが実は少しありまして,そこに関しては完全に自分で設計から練り上げていく必要があると思います。
これが自作キーボード沼ですね。

The Endpoint が前線でガシガシ入力を行い,Killer Whale は第一線を退きながらもマクロパッドとして後方支援をしてくれています。
インプット面ではかなり強くなった気がします。
あくまでも,職場用のデスクを改善しかかっているに過ぎないので,今後のデスク改善は自宅用のアウトプット,特に音質に拘ってみたいと思った次第です。
キーボードというか,周辺機器沼?

ここまでお付き合いいただき,ありがとうございました。
みなさまもぜひ,キーボードをはじめPC周りの機械に拘ってみてはいかがでしょうか。
ちょっとやばい世界ですが,楽しいですよ。

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