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よく聴いていた曲(2024/4月)


ハヌマーン/バクのコックさん

山田亮一の歌詞に魅了されてしまうのはいつでも等身大の本当を歌っているからだろう。この「バクのコックさん」という曲は聞いているだけで鮮やかに情景が浮かんでくる。

恐らくこの曲は目まぐるしく揺れ動く社会に振り回されながらも日常に生きる人間の歌だ。

憤りばかりが積み重なる現実世界に嫌気が差した。そんな人間にとっての唯一のオアシスと言えば現実世界から解放される夢の世界の存在。

星新一の小説で現実世界のぼくと夢の世界のぼくが入れ替わり色んな人の夢を探索していく話があり、その小説内では現実世界で自分がなれなかった姿を夢の世界に反映されている人が多く登場していた。

そしてこの曲で歌われているのもそんな人間の一人できっと実現しなかっただろう青春の甘酸っぱい夢を見ている。

だが、そんな夢は一夜の餌としてバクに食われてしまい起きる頃には何一つ内容を覚えていない。残っているのは昨日より肥えたバクだけ。

そんな悲しくも人間らしい様子をバクに料理をふるまっているコックさんと例える山田亮一のセンスが素晴らしい。

最後の方は夢を見ることさえ出来ない程、不安を抱えながらも生きていく事にやけになっているでもなく仕方ないじゃんと言わんとする締めくくりの言葉と共に頭では分かっていても増大していく想いをギターが代弁しているかのようだった。

Galileo Galilei/僕から君へ

気づけば他人と比べる事から逃げる選択を取ることに何の違和感さえ覚えなくなってしまった心を優しくこの曲は殴ってくれる。どんな時でも良いとか悪いはどうでもいいから背中を軽く押してもらえる強さをくれる曲だ。

遠くに行った気がしている時にこの曲に戻ってきてはどこにも行けてない事の確信を得てはまたあてもなく歩き始める。そんな日々をいつも過ごしている。

フジファブリック/夜明けのBEAT

前述したGalileo Galileiの曲が前を向く理由をくれる曲なのだとしたら、この曲は歩き出した自分を無敵なんじゃないかと錯覚させてくれるマリオのスターみたいな曲だ。

聴いているだけでMVの森山未來になったつもりで大暴れしたくなってしまう。(外でこんなのやってたら普通に不審者だろうけど)

CRYAMY/月面旅行

この曲はコメント欄にあった「なんだか友人と自分の関係を歌っているようだ」的な言葉がとても印象に残っている。

この曲で描かれている切なさをほのかに匂わせる関係性の友達が居る事に羨ましさを覚えると同時に何処かでもう二度と会えないと分かっているのかなんて考えると悲しくもなってくる。

w.o.d./1994

カッコいい。そんな陳腐な言葉しか出てこなくなってしまう程にこのバンドはただひたすらにカッコいい。感想とか言葉にするのなんて蛇足だと思わされてしまう程にこのバンドはただひたすらにカッコいい。

カッコいい。


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