試作屋の思い出。

思い出がぽろぽろと。夫が試作屋でバイトしていた頃の話をめずらしくいろいろ話してくれたので、忘れないうちに書き記しておこうと思います。


昔は今みたいに就活に必死でもなく、大学を卒業してもぶらぶらとバイトしている人が沢山いたような気がします。もちろん堅実なサラリーマン家庭だった人達はちゃんと大企業狙い、あちこち面接に行っていたみたいだけど。


1990年代初頭はバブルの名残があったから、面接に行くだけで交通費といって1万円~もらい、それで稼いでいる人もいたりして。良いバイト感覚で、あちこち会社訪問をしている人もいました。


夫は学生の頃から某会社のバイトでフィギュアを造っていて。まだガレージキット黎明期の時代です。その頃は模型誌がバイブルで。模型の材料や塗料も種類が少なく、乏しい材料で工夫していた時代。

黎明期だったから、模型誌に広告を載せただけで反応も大きく、小さな会社や店舗でも、売り上げが上がって儲かっていた様子。

広告に載っていた模型を注文してみたら、酷いキットが送られて来たなんて詐欺的な事件もあったそうで。夫も被害者の一人、当時はクレームを入れるにもネットが無いから難しく泣き寝入り。胡散臭い通販がたくさんありました。

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