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優しさはきっと、痛みでできている

帯状疱疹にかかりました。
なんでも6人に1人がかかる病気らしく、小さい頃にかかった水疱瘡のウイルスが免疫力が低下したタイミングを狙って暴れ出すことによって発症するらしいです。

今どういう状態かというと…

し ぬ ほ ど 痛 い

なにか病気にかかっても(そもそもあまりかかからないのだけど)
「痛みの感じ方は個人差があります」という類のものであれば、おしなべて最低の痛みレベルであることが多い私ですが、今回は本当に笑っちゃうくらいの痛み。
しかもこれご高齢の方がかかりやすい病気らしく、お医者様に「こんな若い子がかかるのは珍しいね」と言われる始末…コントでしょうか。

精神的にはすこぶる元気なものの、
ナイフで刺されているかのごとく痛い。「痛い」しか言っていません。

側から見ると普通に元気そうに見えるので、辛さましましです。

この痛みの中で考えたことがひとつ。
「今後同じ病気にかかる人が周りにいたら全身全霊で優しくしよう」

===

痛みって、経験しないとなかなか理解できない。
特に、外側から見えないものであれば尚更。

痛み、すなわち嫌なことや挫折を経験せずに大人になってしまうと、それはそれでいい人生なのかもしれないけれど、他人の痛みに対するセンサーが鈍くなってしまうような気がします。

そして痛みを感じる度合いも人それぞれ。
「俺はこのくらい頑張ってきた、だからお前もいけるはずだ」
なんて言う人もいます。
それは確かにそうなのかもしれない。
ストレッチの効いた目標に向かうことで見える世界もあるのかもしれない。
でも、人によって壁を感じるハードルは様々だし、
きっとあなたもその時苦しかったはずでしょう?と思ってしまう。
なんで忘れちゃうんだろう。

わたしは、強い人はたくさん傷ついた人だと思っています。
強さは優しさだとも思っています。

友人が職場でキャリアについて悩んでいたとき、
先輩に呼び出され「昔の自分を見ているようだ」と暖かい言葉をかけられた、と教えてくれました。
そのことがどれだけ友人の気持ちを軽くしたことか。
そんな人がそばに居てくれたことに心から安堵しています。

偉くなんてならなくていいから、優しい人でありたい。

「苦しい時、自分はどういう言葉をかけてほしかったか」
「辛かった時、どういうことを考えていたか」

たくさん傷ついて、たくさん苦しんで、
そしてその痛みを忘れずに自分の中に大切にとっておいて、
人の痛みに共感して寄り添える人間になりたい、と強く思います。

改めてそう気づかせてくれた帯状疱疹に感謝。
(とでも思わないとやり切れないくらい痛いです。)

#コラム #大人になったものだ

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