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ネガティブな感情とのお付き合い方法

「あれ、最近怒ったりしてないかも」
知人と話していてそんなことに気がついた。

"「怒り」の感情は二次感情で、その根っこには「悲しい」「寂しい」「恥ずかしい」「落胆した」…などの一次感情が存在している"
ということを聞いて、自分の中で納得してから怒るということがすーっとなくなった気がする。

例えば、お腹を空かせてレストランに入ったら
料理は運ばれてくるのは遅いし、
店員さんの接客は愛想がないし、
おまけに料理は美味しくないし、
と不機嫌事案が発生したとする。

ぷりぷり怒ることもできるが、その前に少しだけ立ち止まって考えてみるとこの怒りの裏には
「お腹が空いているのに料理が全然来なくて悲しい」「なんでこんなに店員さん愛想悪いんだろう(困惑)」「美味しい料理を期待していたのに、期待はずれでがっかり」というようなもう少し細かい感情が隠れているということが分かる。

こんな風に考えると、いらいらしたり怒ったりすることがぐっと減る。
心穏やかになれるので、なかなかおすすめではあるのだけど、同時に感情が少し平坦になっていくような気もした。
そんなこと考えたことなかったが、今ふとそんな気がした。

わたしは別にそんな仏や菩薩みたいな人間になりたいわけではない。(そして恐らくなれない)

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どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた(吉田 尚記,石川 善樹著)」という本を読んだことがある。

ものすごく賢い(そしてぶっ飛んでる)研究者の方が、ものすごく真面目に面白く、幸せについてのあれこれを考えたものをアナウンサーの方との対談形式でまとめた本である。

その中に以下のような内容があった。

ハーバード大の感情チェックリストというものがあり、ネガティブ感情・ボジティブ感情がそれぞれ6つずつ、計12の感情がリストアップされている。

ポジティブ:幸せ・誇り・安心・感謝・希望・驚き
ネガティブ:怒り・イライラ・悲しみ・恥・罪・不安/恐怖

ネガティブな感情なんて持たないほうが幸せになれるんじゃないか、
と思われがちだが、ネガティブ感情にも実は意味があって、
例えば怒りや恐怖は切羽詰まった状況を短期的に解決するのに役立つ。

また、緻密な物事を考える際にも、ポジティブ感情ではなくネガティブ感情のほうが役立つ。逆に中長期的な思考をするにはポジティブ感情が重要。

普通に暮らしていると経験する感情にどうしても偏りが出てくるので、著者の石川さんは例えば「最近恐怖を感じていないな」と感じると、ホラー映画を見るなどしてすべての感情がバランス良く生まれるよう工夫しているとか。食事と同じような感覚なんですね…。

この考え方を踏まえると、ネガティブな感情も捨てたもんじゃないなと思えてくる。
考え方は色々あって面白い。

どっちが正しい・どっちが正解ということもないので、時と場合によって自分が生きやすくなる方法を選択したらいいんじゃないかと思う。
「イライラしてしょうがない」「怒りっぽい」と感じる人は「この感情の裏にはどんな感情があるんだっけ」と考えるとなかなか円滑に物事が進むのではないだろうか。

ことわたしに関していうと、最近めっきりネガティブな感情とはご無沙汰だった気がするので、少し意識して自分の中にあるネガティブな感情も引っ張り出してきてもいいかな、なんて考えたり。普段見ないジャンルの映画を見たりしてもいいのかもしれない。

自分の中にある感情と向き合うって面白いな、と考える日曜の昼下がり。

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