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お散歩中の(聴く筋トレ①)

2024年が明けた頃、近所をお散歩していたら、年配のご婦人が片手に杖、片手でスーパーの袋を持って歩いていました。その袋はご婦人にとってはとても重たそうで、ゆっくりとした歩幅で歩くのがやっと、という様子だったので、お手伝いしましょうか?と声をかけてみると、ご婦人は不安と安堵が入り混じるような表情で、お願いできたら嬉しい、と答えてくださったので、ほっとして荷物を預かりました(余計なお世話かな?と、声をかけるのをためらう時って、よくある)。

聞けば、家はすぐ近くとのこと。
腕を貸してご婦人の歩調に合わせて歩き出すと、どうしようかと途方に暮れていたのでとても助かった、と感謝の言葉を伝えてくれて、そのあとは、これまでの生い立ちや最近の暮らしの様子などを楽しそうに語ってくれるので、私は、ご婦人に安心を手渡したくて、「聴く」スイッチを意図して最大限にonにしました。

ご婦人が話す内容を、「共感・尊重・理解しようとする態度」でただただ聴く。聴く人・ちいさんに教わった基礎を反芻しながら、「聴く」を続けてみました。

家に着くまで、ほんの10分ほどだったけど、別れ際に、ご婦人は「話を聴いてくれてありがとう。年始にこんないいことが起こるなんて、今年はとっても良い年になりそう!」と、とても可愛らしく弾けるような笑顔で伝えてくれました。

私はご婦人の表情を見てもちろん嬉しくなったし、「聴く」は、手ぶらでいつでもどこでも始めることが出来て、目の前の人が、安心してあたたかな気持ちになって、こちらにもそのあたたかさが循環してくる、手軽、かつ、すばらしいツールなんだなと実感しました。

私は、いつでも「聴く」をしている訳ではなくて、意図してスイッチを押すことでようやく「聴く」が稼働する。私にとって、家族などの身近な人ほど、「聴く」の難易度は高くなり、、自分の考えや感想や意見が頭をよぎり、素直に「聴く状態」でいられなくなりがちなので、、日々の暮らしの中で、聴く筋トレ、あるのみなのです○


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