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入院日記1 9週目 10月16日

 少し手が届きそうだった望みも断たれ、今日もいつもと変わらない一日が始まる。本当に、本当に日記なんか付けるんじゃなかった。後悔ばかりしている。今週のトップ写真はやっと撮れた新しいコルセットの写真だ。

 来週CTを撮り判断をするとは言っているが、そんなものには一切期待はしていない。期待するなと腰が痛んで戒めているようだ。


 今朝は雨こそ降ってはいないがどんよりと曇っていた。昨日が雨だったから相対的には気圧は上がっているのだとおもう。このあたり家に置いてきた腕時計なら気圧の推移が一発でわかる(カシオのプロトレックを愛用している。)のだが、それがないといろいろと不便を強いられる。今朝は朝イチでコーヒーを買いには行かなかった。起きるのがしんどかったからだ。

 腰の具合は今日も変わらずで、朝食後リハビリに行くころには薬も効いていたが、リハビリが終わるころにはすっかり痛みが増していた。なんだか一般病棟に戻ってきてリハビリを始めた頃に戻った、そんな気分だ。

 そのリハビリ、今週もしっかりとはとても言えないが勤め上げた。週末にノルディックポールが届くので来週はそれを使った歩行訓練をすることになっている。リハビリからまっすぐには帰らず、コンビニに寄って缶コーヒーを買って帰ってきた。

 今日は体拭きではなくシャワーを浴びることにした。シャワーは予約が必要で一番早くて11時からだったのでそれを押さえてもらった。それまでの間は部屋で過ごしていたが隣のオッサンが下品すぎて正直部屋にも居たくなかった。声を聞くのも勘弁。


 シャワーのコツみたいなものもだいぶ心得て、入る前には十分な準備をしてから入る。ほとんどは立った姿勢のまま体や頭を洗う。

シャワーのあとはすぐに昼食。昼食後少し休んでからはデイルームに移動。部屋に居たくないからだ。

 それからは夕食前まで午後はずっとデイルームにいた。写経だのブログ更新などがメインだったが、途中で結構眠たくもなった。長い間座っていたがほとんど痛みを感じることもなく座っていられた。椅子が良いのは以前より知ってはいたが、やっぱりこのコルセットもただ者ではないようだ。

 夕方担当医が来てコルセットの装着具合はどうかと訊いてきたので、痛むときは痛むが日中長い間起きていられるとは答えた。来週火曜日にCT撮影をし、その結果を見て退院、その後は通院に切り替えたいとの事だった。CTでも余程のことがない限りは退院にしたいとも言っていたが、その余程のことがあるかも知れないしまだ先は慎重に考えた方がいい。

 しかしその後で担当看護師の朝倉いずみがやって来てやっと退院ですね、おめでとうございますと言ってきたのには驚いた。まだそうとは決まったわけでもない。

 この病棟には数人の朝倉いずみがいるが、今日の担当、愛嬌は一番かも知れないがドジもしっかりとやってくれるので油断ならない。

 夕食を終えた頃に妻がやって来たのでその話もしておいた。しかしいつも思うが退院ばかりか先走り腰の痛みに関しては置き去りにされているような気もする。このまま安静な状態を家で保ち、治癒を待って徐々に痛みが退いてくる事をイメージするしかないのだろう。あのぎっくり腰以来ずっと続いている痛みなのだからそう簡単に消えていくとも思えない。そこが今一番心配だ。しかしリハビリの先生といい、夕方の担当の看護師といい一緒に居た時間が長いので喜んでくれるというそれだけのことが嬉しくも感じる。

 夜は消灯ギリギリまでデイルームで写経とブレストをしていた■

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