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英語リスニング・スピーキング力UPの王道。オーバーラッピングとシャドウイングとは?[連載vol.4]

こんにちは、語学の裏設定のゆうです。

連載[Vol.4]の本日は、英語力を底上げするのに王道だと言われているシャドウイングとオーバーラッピングについて、違いから、メリットやり方まで幅広く解説していこうと思います。

語学にもっとも精通している必要がある職業は何かと言われたら、同時通訳者を思い浮かべる人が多いと思います。

彼らの異様なまでの瞬発力と、正確さ、そしてネイティブと遜色ないほど美しい発音を兼ね備えた語学力は、どこから来ているのでしょうか?

まるで裏側に巨大な秘密があるように見えるかもしれませんが、至ってシンプルです。耳から入る英語の音声をできるだけ真似して実践する「シャドーイング練習」「オーバーラッピング練習」、だいたいこの辺りに尽きます。

柴原智幸さんというNHKで同時通訳で担当していたりする、プロの同時通訳者がいますが、彼もまたシャドーイング・オーバーラッピングで、英語力を鍛えていました。

彼のようなプロのプロと比べること自体、大いにはばかられますが、私自身もそのように学習して、1年で大学院留学を叶えたり、1年半でゼロから中国語を身に着けたりできています。

シャドウイングとオーバーラッピングの名前を聞いたことがあっても、違いや具体的な練習方法まで思い浮かぶ人は少ないと思います。

明日から実践してみたくなるように、とっかかりやすく説明してまいります。


1.2つのメソッドの違いを図にしてみた

オーバーラッピングの方が、英文を見ながら出来る分、難易度が低いです。

シャドウイングは頼れる感覚器官が耳だけなので、難易度が高いです。より高度な集中力と英文理解が求められます。

使用する教材は基本的に音声がついていて、レベルがあっていればひとまず合格点ですが、もう少し教材について掘り下げていきます。


  ・音声つきの素材を使う

間違った発音で繰り返すと間違った英語が身についてしまいますので、音声は必須です。

ただし、次の点には注意しなくてはなりません。

・聞いていて、耳に心地良いナレーターの声であること
・余分な音楽が入っていないこと
英語の後に日本語が入っていないこと

不快な声の種類は人それぞれでですが、不快な声はずっと聞いているとイライラが溜まってきます。

このようなムダなストレスは、英語学習の時は省きましょう。

また、教材の中には、英文のBGMとして余分な音楽が入っている場合がありますが、集中力の妨げにしかなりません。

英文の直前直後に収録されている、日本語音声も同じです。英語モードの構築の妨げになってしまいます。

教材の選定には細心の注意が必要なのです。


  ・自分に合ったレベルの教材を使う

教材の難易度は自分の英語レベルと同じにするか、少し上のほうが良いでしょう。

数学の問題集も同じで、簡単すぎる問題をとき続けていても実力は上がりません。かといって、難しすぎても続きません。ちょうどよいレベルの難易度か、少し背伸びすれば届く程度が良いとされています。

英語の音読も同じで、この背伸びを繰り返すことによって、実力が上がっていくのです。


2.実践すると聞く力と話す力が向上する

オーバーラッピングでもシャドウイングでも、音読をすると、耳と口を使うので、その2つが鍛えられます。

その前提となっているのは、次の語学の裏設定です。

・発音できない英語は、聞き取れない
・口が覚えた英語は、瞬時に出てくる


1つ目は、「認識できないものは認識できない」、という法則です。

ちょっと極端な例ですが、もし「English」という単語を知らなかったとしたら、誰かが会話で「English」と言っても、「In Grease (獣脂の中に)」と聞こえてしまうかもしれません。

逆に、「English」という単語を知っていれば瞬時に聞き取れるはずです。

シャドウイングとオーバーラッピングは、自分が繰り返した英文を脳に刷り込む過程です。

代わりに、英文を繰り返して口に刷り込ませるのが、2つ目の「口が覚えた英語は、瞬時に出てくる」という点です。

要は、

繰り返す→脳と口に刷り込む→耳と口の瞬発力が上がる

と言えるので、リスニング力とスピーキング力が上がると言えるのです。



3.取り組む時のコツを伝授

シャドウイングとオーバーラッピングには地雷ポイントが幾つかあります。つまり、上り坂に地雷が埋まっているようなイメージで、踏むと英語力が逆に爆死してしまいます。以下の点には十分注意してください。

  ・三日坊主じゃダメ、習慣化が大切

別の記事でも繰り返し述べてきましたが、語学は習慣の産物です。いくら優秀な練習方法であっても続かなければ、得られるものはありません。

スポーツも食事も全く同じで原理でして、優れた練習メニューでも、健康に良い食生活でも、3日しか実践しなければ、4日目には元通りです。

過去に習慣化についてと、戦略的な努力のしかたについて記事にしましたので、是非参考にしてみてください。


習慣化の秘訣はコチラ

戦略的努力の積み方



  ・正しいやり方で実践しないと語学力が腐る

前回の記事で音読は筋トレだといましたが、このようにスポーツである側面も強く、それゆえ間違った練習方法の繰り返しは致命的な結果を生むことがあります。

どういうことかと言うと、例えばサッカーでもバスケでも、間違ったシュートフォームを身に着けそれを繰り返して練習すると、それが染み付いてしまい、成長度が打ち止めになってしまいます。

それゆえ、多量の練習をこなす前にまずフォームを徹底的に反復練習させられるのです。

これを英語学習に当てはめると何になるかというと、発音です。個々の単語の発音だけではなく、文のリズムも「英語のフォーム」に含まれますので、これらがなっていない状態で取り組んでしまうと、逆に英語力が下がることもあります。

私自身も、これに気づくまでは英語力が自爆するようなシャドウイング・オーバーラッピングをしてしまっていました。最低限日本語と英語のリズムの違いは理解した上で取り組んでほしいと思いますので、以下の記事をお読みになってから実践してみてください。

日本語と英語のリズムの違いとは?


  ・もし速すぎたら速度を落とそう

上記のように発音やリズムに気を配っていくと、通常の再生スピードのシャドウイング・オーバーラッピングが鬼難しいことに気づくはずです。

そのような場合、ミュージックプレイヤーで再生速度を、0.8倍に落として取り組むことをおすすめします。


  ・それでも大変ならリピーティングを取り入れよう

シャドウイングとオーバーラッピングは、文章でやり方を見ているだけだと簡単に見えますが、実際にやってみると難易度が思ったより高い勉強方法であることに気づくはずです。

再生速度を落とすと、だんだん音が割れてくると思いますが、極限まで音が割れるまでスロー再生してもまだできなかったりすることがあります。

そのような場合、「リピーティング」という方法を取り入れると良いです。

リピーティングとは、「1文1文音声を再生しては止めて、聞いた音声を繰り返す」という方法です。

ここまで紹介してきたシャドウイング・オーバーラッピングとの決定的な違いは、自分のペースで取り組むことが出来るという点です。

将棋で例えると、プロの将棋は一手一手に30秒など制限時間がついていますが、初心者将棋には制限時間がなく、自分のペースで遊ぶことができます。

リピーティングは、流れてきたセンテンスを、1文1文止め、自分のペースで読むことに集中できます。最初のうちは、速さよりも確実さを重視してください

無理に早く読もうとしても結局雑でいい加減な練習になるだけで、スポーツでも同じですが、そのような練習で得られるものは自己満足以外何もありません。

「もうこのスピードでなら確実にできるぞ」と思ったら、次はちょっとスピードを上げてみましょう。これを繰り返すことにより、ナチュラルスピードに追いつけるようになり、確かなる英語力へと還元されていくのです。



いかがでしたか?

オーバラッピングと、シャドウイング、方法自体は至ってシンプルですが、やってみると難しいことに気づくはずです。その理由は、[連載vol.1]で書いた通り、「シンプルさは究極の洗練」だからです。シンプルな方法こそ、奥深く、その習得が難しいのです。

習得すれば大変心強い味方になるのですが、それまでの道のりが大変です。

ゆえに初学者こそ身につけたい方法であるのに、難易度が高いという事態が起き、それがゆえに「語学学習は難しい」と思われることが多いのです。

私はふだんオンライン塾で英語を教えているのですが、今日ここで書かせていただいた音読テクニックや、それを強化し、英語人格を作れるようになる方法についても教授しております。現在はまだオンライン塾については秘しますが、語学の裏側に関しての記事がある程度溜まってから徐々に表に出そうと考えています。

ゆる~く見守っていただければ幸いです。

それでは明日は「効果のある音読にするために、やってはいけないことリスト」についての記事です。見逃したくない方はフォローしてください。

それではまた明日!

Vol.5はこちらです



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ゆう @語学の裏設定

英語力ゼロ・幸福度マイナスの陰キャ歴20年が多言語学習法で英語を学び、1年でTOEFL96点到達。脱陰キャに成功、豪州大学院留学。その後中国語を1年半で習得し、HSK6級に1発合格。虹キャに変身。記事を読むと、語学力UP、人間力UP、オーストラリア留学情報が得られます。

英語学習

「英語力」と「英語の性格」の両方を作り、生きている内に生まれ変わるための英語の勉強法。

コメント4件

仰ってることは全て同感です。
私が最近考えているのが、リスニング力とスピーキング力が比例する根拠の体系化なのですが、その両者の方法論は知っていてもその両者の相関性の裏付けがなかなか書けないのです。
またシャドーイングは米国から帰国しても続けてきましたが、途中病で長く中断していました。
これも長年やって最近感じているのですが、色々な人が話す英語を同時にしゃべり出す練習は、人によって話す間が違いますよね。
その間までを合わせないとぴったり同時には言い終わりませんが、
それは日本語学習に置き換えても不要かもしれないと。

勝手なことを長々と失礼しました。U
Uさん、

コメントしていただきありがとうございます。
リスニング力とスピーキング力が比例する裏付けですか。面白いテーマだと思います。

・リスニングはできるけど、スピーキングはできない人
・スピーキングができるけど、リスニングはできない人

も存在するのもまた然りですよね。そういった意味ではリスニング力とスピーキング力の相関性はそもそもどのくらい強いのかが疑問になります。
その一方で、英語を指導していて、

・リスニング力は上がったけど、スピーキング力が上がらない人
・スピーキング力は上がったけど、リスニング力が上がらない人

も同様に存在します。

すべての人にとって、リスニング力とスピーキング力が、比例して伸びるわけではないけど、比例して伸びる人にとっては、一定の相関性がある、と言えるのかもしれません。

そのような学習者たちを見ていると、音への習熟性が高いことに気づきます。

つまり、リスニングを通して音への習熟性が高まり、またスピーキングを通して音への習熟性が高まるので、結果として、音を共通項として持つリスニングとスピーキングの両方が上がるものだと私は考えています。

後日また記事にしようかと思いました。
私個人の疑問にこんなにも丁寧に答えて頂き有り難うございます。
私がtwitterで同じようなことに触れたら、通訳業の人から「リスニングはシャドーイングですよ」と。
それは方法論で、なぜそうなのかの根拠を示さずにワンフレーズを繰り返しているように聞き手(学習者)には聞こえるのかもしれないと思うのです。

ゆうさんの言われる、「リスニングとスピーキングを通して音への習熟性が高まるので、結果として、「音を共通項」として持つリスニングとスピーキングの両方が上がるものだと私は考えています」は全く同感です。

正比例はしなくても相関性は確かにありますからね。

改めて貴重なご意見を有り難うございました。U

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