鬱傾向・内向的な人ほど音読すべし!音読で幸福度が上がる理由とは[連載 vol.2]
こんにちは、語学の裏設定のゆうです。連載vol.2の今日は、音読をすると幸せホルモンが出る、というお話です。
「上を向いて~歩こう~」という不朽の名歌は、幸せになるコツを教えてくれていますが、語学学習的に言い換えれば
「声を出して歩こう」
となるでしょう。
黙ってやらず・机の上に座らず勉強すれば、成果も出るし、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」も出るのです。
また、セロトニンが出れば単に幸せになるだけではなく、寿命も伸びると言われています。国立がん研究センターの調査によると、幸せを感じ生活を楽しんでいる人はそうでない人に比べて、脳卒中・心筋梗塞・狭心症などによる死亡リスクが、2倍低いことも分かっています。
つまるところ、英語力だけではなく、気分や寿命までも上げてくれるのが音読の魅力であると言えます。
1.セロトニンとは
セロトニンは、興奮した時に分泌される「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」の働きを抑え、気持ちを安定させてくれることから、「幸せホルモン」とも呼ばれています。
人体内には約10mgあると言われていますが、重要な脳内の神経伝達物質ですので、恐ろしや、私達の感情のアップ・ダウンはこの10mgにコントロールされていることになります。
大人の今よりも、子供の頃のほうが楽しかったと思う方が多いかもしれませんが、それにもセロトニンが関与しています。事実、20歳あたりをピークにして加齢により少しずつ減少するので、私たち歳を取るたびに、ストレスの影響を受けやすくなっているのです。
ストレスを受ける、ストレスが溜まる、とよく言いますが、私たちはどこでストレスを「受け」、ストレスを「溜める」のでしょうか?
ざっくり言うと、脳の前頭前野という部分で起きており、ストレスのせいで前頭葉が危機に陥った時に、救援に行くのがセロトニンなのです。
子供の時期よりも大人の時期のほうが長いので、いかに上手にセロトニンとお付き合いしていくかが、人生の総合満足度を決めてしまうと言えるでしょう。
2.音読をするとセロトニンが増える
ここで、一大朗報です。音読をするとセロトニンが分泌され、前頭前野に作用し、ストレスを軽減してくれることが分かっています。
さて、鬱とはストレスが溜まりすぎた状態のことで、しかるに鬱鬱病の人はセロトニン濃度が低いと言われておりますが、音読をしてセロトニンを分泌させれば鬱改善にも効果があるのではないかと唱える専門家もいます。
そして、わたし自身の体験からも、鬱傾向な人ほど音読をする価値があると思っています。と言うのも、生まれて20年以上のあいだ、友達という友達はおらず、いつも一人で毎日が鬱で、死にたかった私を救ってくれたのは、他ならぬ音読だったからなのです。
基本的に、学校で口を開くことはなかったので、いつも家でひとりで音読をしていたのですが、きっとそうでもして声を出すことをしたかったのだなと思います。当時、音読をしている時はなぜか幸せだったと感じていたのですが、おそらくそれは音読によるセロトニン分泌だったのでしょう。
今、私が語学が大好きなのは、こういう暗い過去が糧になっているからだとつくづく思います。
もしあの時、語学にハマっていなくて、音読をしていなかったら自分はどうしていたのでしょうか。自殺していたのでしょうか。本当に語学は命の恩人です。それだからこそ、音読の素晴らしさを伝えたいと思いこのような連載を始めてみたのです。どうか最後までお付き合いしてただけると嬉しいです。
3.お坊さんが穏やかに生きれる理由もセロトニン
イライラ感は幸せを壊します。毎日、イライラしないで平静を保てている人たちと言えば、お坊さんが挙げられることでしょう。
その理由はお坊さんのセロトニンの濃度が高いからで、鍵を握るのは毎日の生活の一部になっている、読経という「音読習慣」です。
ここでのポイントは、音読が習慣になっているという点です。何事も、毎日の習慣にすれば毎日取り組むことになり、セロトニンを分泌させる音読を習慣にすれば、安定的に脳を幸せホルモンで満たすことができます。
4.偉人に学ぶ、「歩き音読」のススメ
今の小学校には歩きスマホを促進するという理由から姿を消している「二宮金次郎像」に、音読の極意が1つ隠されています。
薪を背負って読書をしながら歩く二宮金次郎は、家事を手伝いながらも勉強を怠らなかったことから、理想の勤勉の人として崇められていました。
実は、歩きながらの勉強はパフォーマンスが上がることが知られており、主に「リズム運動」による脳の活性化によります。
それだけではなく、リズム運動によってセロトニンが分泌しやすいことも判明しており、リズム運動にはダンス、ウォーキング、軽いジョギング、自転車こぎ、太極拳も含まれます。歩いたり走ったりすると、気分がスッキリするというのは実はセロトニンのおかげでもあったのです。
しかしさすがに、太極拳をしながら音読をしたり、両手離しで自転車に乗りながら音読するわけにもいかないので、消去法的に歩きながらの音読に絞られます。もちろん、屋外で声を張り上げながら歩くわけにはいかないので、部屋の中を歩き回りながら音読が一番現実的であると言えます。
もしくは、ステッパーの上での音読も良いでしょう。
5.幸福度を上げる音読のコツ
語学力を高めつつ幸福度も上げてしまう音読は、音読なら何でも良いというわけではないようです。せっかくなら、先程の「あるきながらの音読」に加えて、更に高い効果が得られる音読のポイントをブレンドしましょう。
この章では、具体的に何に気を配って取り組んだら良いのかを、3つ挙げていきます。
・10分は音読し続ける
文章を1つだけとか、1段落だけでも音読には変わりないのですが、最低でも10分は音読し続けることが効果のある音読になると言われております。
それに10分なら、忙しくても無理なく取り組むことができますので、習慣化しやすいでしょう。
セロトニンによるハッピー効果は30分~1時間ほど続くことが分かっており、たった10分で次の30分~60分の間、気分良く過ごせるなら、投資効果は3~6倍であると言えるのではないでしょうか?
何か気分が乗らない時は、まず10分、手元にある何かを音読することから始めてみてはいかがでしょうか?
・午前中に音読する
脳は起床してから2~3時間後に、活動のピークに入ると言われています。最近自己啓発書なのでよく見かけるようになりましたし、朝活が流行っている理由にもなっています。
脳のパフォーマンスが高いのは起床2-3時間後ですし、1日のスタートを暗い気持ちよりかは明るい気持ちで切ったほうが、その日の全体的なムードにもプラスになるはずですので、音読を朝活として取り入れてみてはいかがでしょうか?
・おもしろいと思う素材を音読する
やはり人間、興味がないことよりも興味があることの方が、長続きするようです。
習慣形成の初期の頃は、モチベーションを保つことが欠かせません。自分が興味のある素材を読み、音読のおもしろさを実感し噛みしめることが、続く音読の秘訣であると思っています。
習慣化には、初速度が大切なのです。
以上を踏まえれば、
・朝起きて3時間以内に、
・自分が面白いと思うものを、
・最低でも10分間、
・歩きながら音読をする
という音読が、パフォーマンスを高めつつ、幸福度も高める音読習慣であると結論付けられます。
そんなことから、冒頭で書いた「上を向いて歩こう」は、語学学習的に「声を出して歩く」だと言えるのです。
次回は、音読で老化を防げるというお話を深めていこうと思います。
本記事が皆さんの幸せの糧になったことを祈って。
それではまた!
PS
毎日コツコツ続けると、1年後の自分は今日の37倍進化しているという、「1.01の法則」について記事にしました。読むと多分モチベーションが上がりますので、是非バネとしてご活用ください。
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