見出し画像

Ursa

地理空間画像を分析するスタートアップ「Ursa」が7月19日、RRE Venturesが主導した資金調達ラウンドで、570万ドル(約6億3000万円)を調達したと発表した。出資にはPaladin CapitalやS&P Globalも参加した。

ニューヨーク州イサカ本拠のUrsaは合成開口レーダー(SAR)を用いた衛星画像の分析ツールを開発している。同社が現在最も注力している製品が、世界の300か所以上の原油ターミナルと原油の流通経路を、SAR画像で解析するウィークリーレポートだ。

Ursaの共同創業者で事業部長のJulie Bakerは言う。

Ursaは約4年前に、共同創業者で現CEOのAdam Maherのビジョンによって創業された。Maherはもともと衛星や宇宙関連のシステムを開発する「SSL」に勤めていた。ビジネスの新規開拓に取り組んでいた時に、小型レーダー衛星を作るアイデアにとりつかれたという。

「妻を説得して2人で会社を辞めて小型のレーダー衛星を作ることにした」と語る。

Maherは起業するにあたり、データ分析のソフトウェアで経験豊富なBakerに共同創業を持ちかけた。「自分には衛星の知識はあったがソフトウェアの知識はなかった」とMaherは言う。

Ursaは数か月にわたり、SAR画像を利用するのに必要なソフトウェアの構築と、独自のSAR衛星の開発を行った。しかし衛星の開発は断念し、解析ツールに注力することにした。

SARの資産から得られるデータは豊富に存在するがソフトウェアがない。

このデータの需要が高いことがUrsaの成長につながっている。

同社は今回調達した資金を使い、製品ラインアップを拡大していく。今後は原油やガスだけでなく、SARデータを活用できる他の分野にも進出するという。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?