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お笑い好き高校生の共通テスト

センター試験が共通テストに名前を変えて2年目。
15日、私は受験してきた。私は公募推薦で進学が決まっていたので、最後の受験となり、ふわっとした気持ちで受験した。そんなお笑い大好きな私が共通テストを受けてみての記録。

試験会場

まず試験会場の大学の施設に驚いた。私が合格した本命大学は100年以上の歴史がある。それゆえにだと思うが、設備は古く、階段だ。しかし、試験会場の大学は階数がビルレベルで、エレベーターまで着いていた。テレビで流れるような、ザ・大学という感じで、少しワクワクした。

試験監督

試験監督が入ってきて、顔に目をやる。試験監督のボスみたいな人の顔が、お笑い芸人の虹の黄昏、野沢ダイブ禁止さんにそっくりだった。近くに来た時にも顔を確認したのだが、完全に野沢さんだった。まずそれで集中出来なくなった。

虹の黄昏 野沢ダイブ禁止さん(左)
引用:ラジオアプリgera

自分の顔写真

我々受験生の持ち物には受験票の他に写真表がある。プリクラの2倍の値段を払っているのにも関わらず、実物の自分よりもブサイク(妹に言われた)に撮影し、そのブスを6人も量産してくる証明写真機。その写真を受験票と写真表どちらにも貼らなければいけなかった。試験前に写真シールが配られ、大きめのサイズだったのでなんだこれはと困惑したのだが、受験票のブスを密閉するものだった。顔に「大学入試センター」の文字が被る。試験中、何回か目が合う。腹立たしいのでその上に時計を置いていた。

地歴公民

第一科目の選択は世界史B。私は世界史が得意で、模試は対策をしなくても6割7割は取れていた。なので少しは良い点を取りたいなと、試験前に授業のノートを確認した。試験が始まり、進めていく。プレテストが異様に難しく、まだ習っていない20世紀の話が出ていて、本番でもこれと似ていたら終わりだと思っていたのだが、わりと頭で順序だてて整理できる問題が多かった。40分で全問解き終わり、10分でマークミス等の確認。その後10分で見直しや解答の変更などをした。スタートダッシュとしては最高だったのではないか。得意科目だったので集中することも出来た。

問題は第二科目目だ。担任に「何が起こるか分からないから」という理由で、本当は受験したくないのだが政治・経済を受験した。多分ほとんどの人が受験しただろう。だが本当に対策ゼロ。模試でも受験していたのだが、いつも4割5割しか取れていなかった。試験が始まると、問題を読んでいるのに集中出来ず、頭はカオスだった。

「準備はいいかい!オホーツク海!」
「さっさっサーモン釣れた!」
「まっまっマグロが釣れた!」

M-1グランプリ2021のフースーヤの準々決勝ネタが脳内をぐるぐる。しかもこのオホーツク海ギャグだけがループするのだ。全然集中出来ていない。記憶に新しい所や、中学の公民でもやったような問題はスラスラと解けたのだが、自己採点したら大変な結果になっている可能性が高いだろう。

準々決勝のフースーヤ
引用:M-1グランプリ公式YouTubeチャンネル

昼食

地歴公民のあとは1時間ほど休憩。そこで昼食を済ますのだった。共通テストガチ勢の人達はおにぎりや軽めの物を食べていたのだが、私はアホなのでいつものお弁当箱でご飯を食べていた。食事中だというのに、私の脳内はまたも余韻が消えないM-1グランプリ2021のネタがグルグルする。スープを飲み始めたあたりで敗者復活戦のマユリカのドライブデートのネタが脳裏をよぎる。

「坂本くんもお茶飲む?」
「あぁ、うんっ」
「間接...キッスやね」
「あのさ、おれ便座に向かっておしっこしてたのに、全部便座から外れててんけど。
へんてこ...しっこやね」
「へんてこしっこぉおおおおおお!?!?!?!?」

「おい。私今スープ飲んでるんだぞ。」自分の脳みそに猛ツッコミしながら、スープを吹きそうな気持ちを抑えて過ごす。母が入れてくれたお菓子も食べて全治癒。それから、お笑い芸人の誰かが受験生頑張れツイートをしていないかなと、Twitterのタイムラインを見たが、ぱーてぃーちゃんのすがちゃん最高No.1さんしか見当たらなかった。そうして国語のテストがやってきた。

敗者復活戦のマユリカ
引用:M-1グランプリ公式YouTubeチャンネル
ぱーてぃーちゃん すがちゃん最高No.1さんのツイート
引用:Twitter

国語

国語は、模試では振れ幅が大きい教科であった。現代文は評論と物語。物語が苦手で、かつ評論が難しいと2割ほどしか取れなかったりする。7割以上だったりもする。古文は一度満点を取った。7点の時もあった。漢文は本命大学の入試に無かったのでいつも捨てていたが半分はいつも取れていた。試験開始、私は「古文→漢文→評論→物語」の順番でいつも問題を解く。が、開始10分程経って、とてつもない睡魔に襲われる。おなかいっぱいになって眠くなってしまったアホ。古文の文字が全部未解読のイースター島の文字、ロンゴロンゴみたいな、訳の分からない字体に変わるような感覚。何も分からず進める中、血糖値を下げようと頑張る副交感神経。抗おうと手で瞼を引っ張り、物理的に目をひん剥いて問題を解いた。全部マークしたが、もしかしたら全体で4割くらいしか無いかもしれない。ああぁ...。

ロンゴロンゴ
引用:Wikipedia

英語(リーディング)

英語はほんとうに苦手だ。模試では評価の所に『F』と着けられてしまうこともあるぐらい苦手だ。文章を読めないわけでは無いのだが、集中力が続かない。最後の方の問題はいつも読まずにテキトーにマークして、全問不正解というのはよくある話だった。きっと今回もそんなもんだろうと思い、問題を進めていくと、いつもより思いの外簡単に感じた。ページをめくる速度が模試よりも全然早く、解く時間がない問題は小問二題のみ。我ながらかなり自信をもって読解することが出来た。休憩時間に寝たからか、出来ると思うと集中出来るのか、どちらかは分からないが、フースーヤに邪魔されることは無かった。ただ一題、英語で「落語の面白さが分からなかった。日本の文化を知らないからだろう。」みたいな文が書いてあるのを見つけて、「あぁ。コイツとは気が合わないな。コイツはきっとランジャタイの良さも分からないのだろうな。」と、一瞬猫に頭のコックピットをいじられそうになったが、なんとか堪え、最後まで集中して問題を解くことが出来た。

審査員の立川志らく師匠からイリュージョン落語だと称され、96点を得、合計得点は10位史上最高点を獲得した。
引用:M-1グランプリ公式Twitter
M-1アナザーアナザーストーリーのランジャタイ
引用:M-1グランプリ公式Twitter

英語(リスニング)

これで最後だ!しかも30分で終わる!と、興奮気味に試験に立ち向かった。ICプレイヤーの準備に30分もかかるとは思っていなかったので少し驚いた。早く解いて、早く帰りたい、その気持ちを堪えて、音声確認が始まる。音声が流れて絶句した。模試と違って凄く聞き取りづらい、というか苦手に近い男女の声だった。まだイギリス英語のホニャホニャ発音じゃなかっただけマシだったが、内心では「嘘やろ」と落胆していた。そして試験が始まる。問題を進めていくと、絵の順番を聴こえた順に並べる問題が現れた。そこにどう見てもお笑い芸人のママタルト、大鶴肥満さんにしか見えない、太ったおじさんのイラストがあった。テスト後Twitterではすしざんまいだと話題になっていたのだが、私には大鶴肥満さんだった。なんなら御本人もTwitterでモノマネをしてらっしゃった。最高。リスニングは最初の方は簡単に解けたのだが、だんだんなにゆうてんねんという具合になった。

ママタルト 大鶴肥満さんのツイート
引用:Twitter

大学入学共通テストを終えて

野沢さんにそっくりな試験監督。マニュアル通りに、少し怖めに喋っていた(めちゃくちゃ噛んでた)のだが、テスト後には何だか朗らかな感じで、少し笑みを零しながら「忘れ物しないでくださいね笑」と注意喚起していた。その緊張の解けた雰囲気に少し安堵した。
斜め後ろの席で受験していた友人と帰ることにした。帰る途中、もう一人同じ高校の友人と遭遇した。彼女は理系なので、まだ16日の試験もあるようで、死にそうな顔を浮かべていた。
「忘れ物したかもしれない」
「入学して取りに行きな」
試験会場は彼女の本命大学だったので、そんなボケをかまし、電車に揺られる。途中の駅で同じ高校の男子生徒が乗ってきた。思えば私の試験会場は女の子しかいなかった。試験会場の分け方は、科目ではなく男女分けなのだろうか。

17日には自己採点がある。泣き出す人が居ないことを祈るばかりだ。どうかみんながベストを出せていることを願う。

人生最初で最後の共通テスト。私。受験生お疲れ様。次は高校の最後の考査と大学の課題を頑張ろう。

テストの前にネタを見るのはやめた方がいいのかもしれない。と、思わせるようなテストだった。だが、11月の本命大学の時は願掛けのためにランジャタイの「このクソったれ人生にさよならぽんぽん」というネタをバスの中で見た。それで合格したのだから、やはり関係ないのかもしれない。

これから一般入試を戦う同級生たちの少しでも多くが、本命の大学に合格出来るよう応援している。まだ一年勉強出来るというのに、高二が受験生を刺すという事件もあったが、被害者の人たちの追試験もうまく行くことを願う。

どんな結果でも、それが人生。出た名言。


長いようで短かった高校の3年間。
最後は笑顔でサヨナラしちゃおう!


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