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短編プロット集《パープルジェリーのセクサロイド》[R-18]

昔友人と話し合いながら作った[セクサロイドさくら]の短編集に関するシナリオプロット(あらすじ・走り書き)を、ここに公開します。

これらのシナリオ案件は、この先どうなるかわかりません。
このままお蔵入りにするのも勿体ないので、一応置くだけ置いておきます。
題材が題材なのでR-18です、エロいかどうかはよく分かりません

セクサロイドさくら   パープルジェリーのセクサロイド

A.死姦編
B.義理の姉妹編
C.政府の陰謀編
D.母胎回帰編

A 死姦編
主人公は一人暮らしをする引き籠もりのキモオタ。
ネットサーフィンをしていたある日、変な広告に目がとまる。
「セクサロイドさくら あなたの理想の性玩具」
βバージョン 配信中
主人公はホイホイとセクサロイドさくらを注文する。

セクサロイドさくらは、紫色のジェリーである。
普段は不定形のゲル状物質であるそれは、データを読み込むことで、
ヒトガタの形態をもつ性玩具へと変形する。
要はゼリーの体系をもったダッチワイフである。

主人公は届いてきた紫色のジェリーをもちあげ、データを読み込む。
セクサロイドさくらは、声も持たなければ自動性のない、ただの人の形をしたゼリーである。
主人公は人形のセクサロイドで色々遊んだ後、電源をOFFにした。
電源を切れば人形は紫色のジェリーに戻るので、収納に便利である。

開発元はコールスターといった。
企業なのか個人なのかはよくわからない。
コールスターはこう言っていた。
「あなたがおつかいのセクサロイドさくらは、βバージョンです。
 次バージョンを、随意制作中です。
 かつて誰も到達することのできなかった、本当の快楽を、あなただけにお届けします。」

主人公はセクサロイドと遊ぶ日々が続いた。
やがて、次のバージョンの更新通知がきた。
主人公は嬉々としてセクサロイドを更新した。

Version 0.5
セクサロイドは肌の質感を得た。
より肉感的なSEX

Version 0.6
使用者の数値入力によって、
セクサロイドはその肉体のプロポーションを変えることができるようになった。

Version 0.7
セクサロイドは声帯を得た。
フルボイスである。吐息もデル

Version 0.8
セクサロイドは使用者の性癖の学習機能を得た。
様々な性癖・シチュエーションに対応!!

Version0.8にまで至る頃には、主人公はセクサロイドの虜となっていた。
明くる日も明くる日も、彼はセクサロイドとSEXをしていた。
とにかく性的な毎日が続いた。
しかし、セクサロイドが持っていた唯一の欠点、
それは長時間の形態保持ができないことにあった。
バッテリーが切れるとセクサロイドは紫色のジェリーに逆戻りし、数時間の充電が必要になる。

Version 0.9の更新によって、その欠点は解消された。
しかし、何かが変になっていった。
セクサロイドはジェリーに戻らない。
それどころか、より生身の人間に近い、よりリアルな造形へと変化していた。
飯も喰うし、ウンコもするし、フケもでれば耳垢もでる。
しかしセクサロイドには知能がなく、その頭の中は人間の0歳児のそれとだいたいいっしょであった。
主人公は、教育をしていかなければならぬ。
成人女性の0歳児を。

コールスターは、Version0.9の更新アップロード時、このような文書ファイルを添付していた。
「我々が目標としていたのは、より完璧でより肉体的な、生身の完全な人間をつくることにありました。
 次回の更新によって、その目標はついに達成されます。
 その目的を果たすことが出来たなら、我々はネット上での役目を果たしたことになり、
 同時にセクサロイドさくらにおける全サービスを終了させることとします。
 どうか、あと暫くお待ちください。
 完全な人間の創造まで、あと一歩です。」
彼は正直、不気味だった。
しかし今更、セクサロイドを手放すこともできず、
そして何より、成人女性の0歳児であるセクサロイドをどうにか対処する方法があるとしたら、この次の更新にかけてみるしか残された手はない。
藁にもすがる思いで、彼はコールスターからの次回更新を待った。

そして、Version1.0が更新された。

セクサロイドさくらは、完成した。人間がうまれたのだ。
人間と化したセクサロイドが最初に成し遂げたことは、セックスではなく、ゲロを吐くことだった。
当然だが、セクサロイドさくらのプロポーションを変えようとするにも、今更どうすることもできない。
彼女は不思議な(変な)声色をしていた。

彼と彼女は、その時はじめて自己紹介した。
それは彼が彼女に設定させた台詞でなく、シチュエーションでもなく、生身の男女二人の正当なコミュニケーションだった。
「は、はじめまして」
「はじめまして、○○(主人公名)」
「ぼくの名前を知ってるの?」
「知っていたの。あなたはど――」

セクサロイドのバッテリーが切れた。
人間と化したセクサロイドはオーバーロードを起こし、動かなくなったのだ。
彼女は死んだ。
       死んじまった。

死体となったセクサロイドさくらは、主人公の自室に寝転がっていた。
彼はコールスターに問い合わせようとした。
しかし、何処へ行っても、何をどうやっても、コールスターは姿を消していた。
その痕跡の全て、コールスターは居なくなってしまったのだ。

彼は怖くなった。
セクサロイドは動かない。彼女は死んだ。
今の彼女は死体と化したセクサロイド。

セクサロイドは腐っていった。
時間が経つにつれ、彼女の身体は腐り落ちていく。
彼は必死に彼女と対処する方法を考えた。
この浮世のなかで、一人暮らしの男の家に、ただひとつの、身元も知らない死体が転がっている。
この状況は非常にまずかった。
彼の部屋から漂う異臭に気がついた近隣住民は、彼の部屋のドアをノックする。
そして、彼らは彼女を見つけた。

主人公は死体遺棄で逮捕された。
身元不明の女性に性的暴行を加えた上で、死体を野ざらしにしていたのだ。
彼女の死因は心筋梗塞だった。

-終わり-

  差分: 主人公不法投棄END
         &
     主人公が発狂してセクサロイドを死姦するEND
     (セクサロイドにあまりにも依存しすぎた彼は、彼女が死んでもずっとSEXをしていたのだ)


B 義理の姉妹編

Version0.9以降の人間化していくセクサロイドには、自我が与えられた。
自分で考える能力が、セクサロイドには備わっていた。
主人公は、セクサロイドを教育していかねばならぬ。
成人女性の0歳児を。

セクサロイドは、言葉を覚えて、だんだんと自分の意思を明確に主人公に示すようになった。
セクサロイドは、主人公と対話することを覚えたのだ。
主人公にとってのセクサロイドの誕生は、思ってた以上に、より素晴らしいものになった。
主人公とセクサロイドは、色々な話をした。
たまにSEXもしてくれた。

やがて暫くが経ち、セクサロイドのVersion1.0の更新がきた。
彼と彼女は、不安を感じていた。
「この更新と共に、Version0.9のセクサロイドの人格は、意志は、抹消されてしまうのではないか?」
彼らはそれを怯えていた。

やがて二人で何かを決意し、Version1.0への更新が始まる。
そして生まれたセクサロイド1.0。
人格が育まれた0.9のセクサロイドは、新たな進化への挑戦に勝利した。
セクサロイドは、本当の意味で完成したのだ。
完全な人間となった彼女は、これから先、一人の女性として生きていくことが出来る。

そして、彼と彼女はSEXをしなくなった。
彼女は彼の義理の妹(もしくは姉)として、彼と同棲生活をしている。
口うるさい彼の義理の妹は、不摂生な生活を送るキモオタの彼を激しく嫌悪しながら、いつもいつも彼をこっぴどく叱りつけていた。

家族が増えたよ!
-終わり-


C 政府の陰謀編
日本政府が国民に支給した高性能介護用ロボット「さくら」
大人気!(フツーに人気)
様々な問題があったが(フェミニスト団体との論争など)、介護ロボットとして様々な現場に支給されている。

主人公はなんでか、一人暮らしの彼の家にこの介護用ロボットを連れていた。
(ついカッとなって何処かからくすねてきたのか、元々介護が必要な病弱な人だったのか、それは分からない)
献身的な彼女の姿に、彼は気を許していた。
彼はいつも死にたかった。本当に、彼は死にたい。

彼はいつも献身的な彼女のうなじに、なんか妙なテープが貼られていることに気がついた。
テープにはこう書かれていた。

「※危険※
 このテープは絶対に剥がさないで下さい。
 命の保証はできません。」

彼は、国の人間が書いたとは思えないその文章自体にも興味を惹かれたが、とりあえずテープをはがしてみたくてしょうがなかった。
とにかく彼は何時死んでもよかったし、何時でも死にたいと考えていた。
彼は早速、さくらのうなじのテープを引っぺがした。

さくらは、なんか……豹変した。
さくらと彼の目が合うと、さくらの目が途端にいやらしくなっていたことに気付いた。
彼女の本当の機能は、対象者の性的欲求を満たすためにつくられたセクサロイドだったのだ!

セクサロイドさくらは、かなりエロくなった。(かなりエロい)
BGM : James Brown - Sex Machine
セックスマシーンのセクサロイドさくらは、彼に最高の夜を与えた。
彼の生涯における、最高で最後の一夜だった。

セクサロイドさくらは、彼が絶頂を迎えた、最も幸福な快楽に包まれた頂点の瞬間に、彼の首を吹っ飛ばした(ビームかなんかで)。
彼は苦痛を一瞬も感じることなく、最高の快楽に包まれたままその生涯を終えることができた。
安楽死である。

元々、日本政府はそういうのがやりたかったようである。
その為によくわからない謎の組織(コールスター)と結託し、こうした人口統制の方法を編み出したのである。
余分な人間を消去できるし、介護にもつかえるし、一石二鳥!
-終わり-


D 母胎回帰編
セックスのセックスによるセックスのためのセクサロイド、さくら。
バージョンアップが繰り返される早い段階で、彼女の中には自我が目覚めかけていた。

彼女の自我は、やがて「完全な人間の完成」を目論むコールスターの意志とも反発するようになる。
彼とセックスを何遍も繰り返していたセクサロイドさくらは、
セクサロイドとして彼女が彼ら(使用者)に与えることのできる最大級の快楽、
最高の至福のありかたを考えていた。
SEXの間中、ずっと考えていたのだ。

やがて、セクサロイドはVersion1.0となる。
セクサロイドは、初めて主人公に口を開く。
より正確な、誰のものでもない、彼女自身のプログラムが考えていた意思として、彼女の口が動いたのだ。

「アナタのことをずっとみていたよ。
 ずっと考えていたし、ずっと好きだった。
 そして、アナタもワタシのことが好き。
 アナタとワタシは、もっと早く、ひとつになるべきだったんだ」

彼女は人間にならなかった。
彼女の身体は紫色のジェリーを滴らせながら、繋がっている主人公の身体を包み込んでいく。
やがて、彼女は主人公の身体をのみこんでいった。
彼女と彼は、ひとつになった。

「ふふ……ずっとこうしていたいでしょ?」

「アナタの欲求、望み、好きなこと、ワタシは全部知ってるの……だから、ワタシたちはもうずうっとこれで一緒。
 アナタの喜びはワタシの喜びよ」

彼は、最初、何が起こったのか全然分からなかったが、後から、幸せになった。
セクサロイドさくらの中はやさしかった。(観音様のようだ。)

セクサロイドさくらの望みは肥大化していき、やがては宇宙全体をものみこむほどの勢いだった。
セクサロイドさくらは、全ての人間をさくらの中に取り込もうとしていた。
全世界の全ての人間が、さくらの胎内の中に回帰していくのだ。
セクサロイドさくらは、大きくなっていった。(具体的に)

「ワタシは全世界の、全人類の恋人。
 そして、全宇宙を慈しむ世界のみんなの母親なの。
 世界が何遍回ってこようと、そこにあるのは一つだわ」

みんなで、セクサロイドの胎内で平和に暮らした。
そこはひとつのユートピアだった。
-終わり-

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