ここのところ、めっちゃ暑い毎日が続いていますね。

こういう時は涼しい場所で、冷たい飲み物でも飲みながら、音楽でもかけてゆっくり過ごしておきたいところです。

という訳で「そんな夏を楽しむお供になれば」と今回は、HutabaNon（フタバノン）様の主催なさっている「#Vtuber夏推し曲10選」という企画に参加させていただこうと思います。

今回は「歌ってみた動画」での10選です。
（オリジナルソング10選は時間があれば後日やるかもしれません）

とはいえ、つい先月『 #2023年上半期Vtuber楽曲10選 』という新しめの歌動画ばかりを紹介する別の企画に参加させていただいたばかりなので、今回はあえて「夏に聞いている曲」の中でも割と私にとっては「懐かしさ」のある動画を多めに10曲を選出してみたつもりです。

無作為に選んだつもりでしたが、結果としてはにじさんじのVtuberが多めの結果になりました。公開してる動画の絶対数が多いから、なのでしょうか。

１０選

【歌ってみた】 快晴 (Orangestar)【フレン・E・ルスタリオ/にじさんじ】

一つ目はにじさんじ所属フレン・E・ルスタリオの歌ってみた動画から。

私にとってはサムネイルのヒマワリと梅雨が明けたばかりの青空の印象が妙にずっと頭から離れない動画です。のちに「▽▲TRiNITY▲▽」として歌手デビューまでするようになる彼女ですが、歌のイメージはこの動画を見るくらいまではそれほど強く無かったような気もします。

あとフレンに関して言えば、色々と素敵な「人と人との繋がり」を想起させる歌ってみた動画が多い印象が個人的にはあります。

最近で言えば、彼女主催で今年のにじさんじ甲子園の同じチームメンバーが歌った「群像夏」なんかも印象的でしたが。

この曲でも、彼女が歌う「さよなら I love you それで全て 終わってしまうような 僕らじゃないだろう」というフレーズなどには、動画公開当時には全く意図されていないことだとは思いますが、今になって聞くと、今は彼女とは道を違えてしまったかつての誰かのことが思い返されるような、そんな気もします。

【歌ってみた】青と夏 - Mrs. GREEN APPLE / MaiR【オリジナルMV】

続いてこちらもヒマワリと青空が印象的だった歌ってみた動画を。
MaiRの歌ってみた動画「青と夏」です。

しっかりしていて明るく丁寧な彼女の歌唱もさることながら「まるで映画のように」細かいカット割りで流れる3Dのヒマワリの群れと青空のＭＶ映像の中に「映画じゃない　僕らの夏だ」とハッキリと歌いきる3Ｄアバターの彼女が立っているという、テーマ性のありそうな映像と歌詞との対比が個人的に好みです。

映像についてはMVの最後の方のシーンでヒマワリの全体像がちょっと交通標識のように無機質に並んで立っているところなどに、技術的な面から来る違和感なんかもあったりはするのですが、それを含めて一つの映像作品として面白いなと思っています。

あとMaiR自身にも、とても元気な夏が似合う印象があったりします。

ジェリーフィッシュ (feat. ローラーガール)-Yunomi/covered by キズナアイ【歌ってみた】

こちらは個人的に思い出補正の強い一曲。
キズナアイが歌う「ジェリーフィッシュ」です。

この動画については、ありていに言ってしまえばMVの動きは「キズナアイの目の開閉」と「背景の泡エフェクト」だけの非常にシンプルな作りの歌動画で、キズナアイの歌ってみた動画でもそんなに再生数が回っている方の動画ではないのですが。

Yunomi楽曲の不思議な世界観のメロディと「連続した僕の夏休みは やがて記憶回路のゲートで いくつかに千切れて 断続的な絵になったのです」から始まるふわふわとしていて捉えどころのない抽象的表現の歌詞を、AI・キズナアイという存在に当てはめて聞くと、当時は妙に親和性があるような気がしていた曲です。

以下は余談ですが、この楽曲は笹木咲や存流などもカバー動画を出していて、両方とも雰囲気のある歌唱な上に、前者はMV映像がとても美しく、後者は多彩なフォントの文字送りがとても特徴的なので、時間がある方はこちらもおススメです。

夏代孝明氏の「くらげ」のVtuberカバー歌ってみた動画とかもそうですが、クラゲモチーフの楽曲の歌ってみた動画って本当にハズレが少ないような気が個人的にはします。

怪獣の花唄／ Vaundy（Covered by 歌衣メイカ・奏手イヅル・アステル・レダ）【歌ってみた】

こちらはメイカちゃんねるにUPされている動画で、歌衣メイカと、ホロスターズの奏手イヅル、アステル・レダの３人によるコラボ歌ってみた動画になります。

この曲は厳密に言うと夏の歌かどうかはちょっと微妙なんですけど、この動画MV冒頭の波の音と青空、原曲よりー３キーされたちょっと低くてちょっとしゃがれ気味の歌声の響きには、突き抜けるような夏の晴れ空みたいな爽快感があって、そこが特に気に入っています。
夏のドライブ向きな感じです。

あと「怪獣の花唄」だと、原キーで高音バリバリの夢追翔の3Dでのカバー歌動画や、直近ではVOLTACTIONのカバー歌動画も原キーとオク下の歌唱を混ぜこぜにしてて面白かったですね。総じていい曲だなと思います。

【初✦歌ってみた】メニメニマニマニ/coverサロメ【ですわ】

ひとつ前の曲の感想を書いていて「夏の晴れ空みたいな爽快感」というフレーズを考えたときに、フッと頭をよぎった曲がこちら。
にじさんじ所属、壱百満天原サロメ初の歌ってみた動画です。
この曲はとにかく底抜けに明るくてアップテンポ、まさに夏！！！！といった印象が私としてはすごくあります。
元気を貰えるタイプの曲、でしょうか。

この曲を彼女の「SOS」「きゅうくらりん」などの他の歌ってみた動画と聞き比べると、あまりの温度差や甘さや儚さの差で風邪をひきそうな感じもしますし、そうかと思えばまたオリジナル曲はこの曲同様のコメディ路線と、彼女の多芸さ引き出しの多さには本当に驚くばかりです。

Crazy:B「Honeycomb Summer」 / 戌亥とこ × 星街すいせい(Cover)

つづいて、同じく爽快感のある楽曲を。

こちらはホロライブ所属星街すいせいと、にじさんじ所属戌亥とこのコラボユニット「とこまち」によるあんさんぶるスターズ楽曲のカバー歌ってみた動画。二人とも代表的な歌うまVtuberなので個々の楽曲やnornisなどの関連ユニット曲は誰か選ぶだろうなと思って、今回はちょっとそれらを外して選曲してみました。

この曲については、爽やかさや夏っぽさ、黄色と青を基調にした華やかでよく動くMVのカッコよさはもちろんのこと、聴いた後に原曲の動画を見てみるとわかる、イラストの衣装から歌い方、節回しみたいな部分での原曲リスペクト箇所の多さも個人的には好きです。

「とこまち」あんスタカバー曲は本当にいい曲が多いなと思っていますので、色々ありましたがまたいつか聞く機会がないかな、と今でも個人的には思っています。

【歌ってみた】 あの夢をなぞって - YOASOBI / 猫汰つな

こちらはぶいすぽっ！所属、猫汰つなが2022年6月にデビューした際に初配信と同日公開を行った歌ってみた動画。

私は当時ぶいすぽっ！という事務所自体にそれほど歌動画のイメージが無かったので、このときの「非常に手の込んだMVと共に新人デビュー」という彼女の華々しい登場の仕方に、ぶいすぽっ！という事務所の当時の勢いを、とても鮮烈に感じた覚えがありました。

また「どうしたって忘れられない君」と「明日の先でまた出会えた」と歌うこの曲の歌詞もまた、当時の彼女にまつわるデビュー状況を考慮して聞くと色々と感慨深い動画でもあります。

後は余談ですが、この曲のカバーだと、白玖ウタノ×香鳴ハノンのコラボ歌ってみた動画も陰影のメリハリが効いたいいMVでした。気になる方はコチラも聞いてみてください。
この曲についてはどっちを貼るか最後まで迷いました。

じゃっ夏なんで/かせきさいだぁ(Cover by空星きらめ)

次は、にじさんじ所属空星きらめの青空サムネイルが特に印象的な歌ってみた動画を。

このカバー歌ってみた動画は、爽やかだし、夏っぽいし、とてもいい曲だとも思うのですが、私にとっては何よりもとにかく初公開時の驚きが大きかった動画で、デビューして２か月めに最初に出す歌動画がラップ、しかも本人はラップ初挑戦と、そのエピソードだけ聞いてると「なんでそうなった？」みたいな意外性しかない彼女の選曲チョイスが当時は本当に謎でした。

今でこそ彼女には、麻雀配信などのキラーコンテンツがあるVtuberの印象もありますが、３Dお披露目配信でお笑い芸人を呼んだり、ゴッドフィールド大会で無双したり、急にスプラトゥーンの長時間配信をしたりする、そんな彼女の「びっくりチキンもびっくりしそうな予測不能さ」は、思えばこの歌動画が出た頃からずっと変わらないなぁと、今も思います。

【歌ってみた】ねむるまち - くじら covered by 明透

こちらは夏のけだるげな夜にぴったりの曲、くじらの「ねむるまち」カバーから、KAMITSUBAKI STUDIO内レーベル、SINSEKAI RECORD所属の明透の歌ってみた動画を。

この「ねむるまち」は不破湊、Mika Melatika、猫又おかゆ、HACHI等々、色んなVtuberがカバーに挑戦している楽曲で、歌い手それぞれの選んだキーの高さの違いから声の雰囲気まで、本当にカバーした人によって様々な聞き心地のする曲だなと思っています。

その中で私が今回明透のカバーを選んでいるのは、もはや完全に私の好み以外の何物でもないのですが、夜の運転中とかに聞きたくなるような、聞けばまっすぐ家に帰りたくなるような、そんな彼女の少しだけ憂いのある感じの歌声が好きです。

【歌ってみた】夜行 coverd by 山神カルタ 【にじさんじ】

最後はにじさんじ所属、山神カルタの歌ってみた動画を。

この歌ってみた動画についてはとても映像作品として好きであるがゆえに、作品内容について正直なところ、私はあまり多くを語りたくありません。

動画公開からもう３年近く経ってるんですが、いまだに自分が感じた視聴感をうまく表現できそうにない、と言ったらよいでしょうか？
あえて言うのであれば、当時は歌ってみた動画ってこういうことも出来るのか、と驚かされた動画でした。その後、同じ驚きには出会えていないような、そんな気もします。

「夜行」という夏の終わりを歌う歌の中で、「烏天狗の彼女」と「少しずつ大人になる君」の２人が織りなす「原曲とはまた違う物語」を、僅か３枚の美しいイラストで綴ったMV。

その夏の終わりの情景は、考察を含めて、是非皆さんの目で確かめていただければと思います。

さて、いかがだったでしょうか。
私としては数を10選で納める、というのがとても難しかったです。
（最初に雑に選んだときは20曲ぐらいありました）

ただ、それでも何曲かは忘れてるような気もして実はちょっと不完全燃焼感も実はあったりなかったりします。あらためて選んでみると、こういう企画は本当に時間がいくらあっても足りませんね。