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推しに憧れてドイツ語検定2級に合格した

自己紹介

こんにちは。ラテン語さんと申します。普段はTwitterにて、ラテン語の魅力を発信しています。この記事では、私がドイツ語検定2級に合格できるまでの勉強法を解説しました。私はとにかく外国語が好きで、ラテン語の他には今まで英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポーランド語、古典ギリシャ語、サンスクリット、中国語を勉強したことがあります。

実はそれに加えて、ドイツ語も学習しています。そして、私がドイツ語を学ぶきっかけになったのが、私が応援しているBEYOOOOONDSというグループの小林萌花さんです。BEYOOOOONDSとはハロー!プロジェクトに属するアイドルグループです(皆さんがご存じのモーニング娘。'24もハロー!プロジェクトです)。この小林さんが、私が初めて会いに行ったアイドルです。

実際に私がドイツ語を始める前は、ドイツ語をやろうという気持ちはあったもののなかなか手を出せずにいました(一番詳しいラテン語の文法書はドイツ語で書かれているので、ラテン語の学習を極めるためにはドイツ語を読めないといけないのです)。私はラテン語を主に学習しているので、ラテン語が元になっているフランス語、スペイン語、イタリア語などのいわゆる「ロマンス諸語」の方が体になじんでおり、そうではないゲルマン系のドイツ語を始める気が起きませんでした。

ドイツ語を学びはじめたきっかけ

状況が変わったのは、私がBEYOOOOONDSの小林萌花さんにハマってからです。大学時代の友人がBEYOOOOONDSにハマって、私もつられてBEYOOOOONDSの動画を見るようになりました。そこで、優雅にピアノを弾く小林萌花さんに目を奪われました。小林さんのブログを読むと、大学でドイツ語の授業を取っていることが分かりました。しかも、ドイツ語は高校2年で始めたとのこと(小林さんが通っていたような音楽系の高校では、第二外国語があるらしいです。また、小林さんは東京音楽大学のピアノ演奏家コースを卒業されています)。小林さんはその他にも大学でイタリア語を学習しており、さらに絵も極めてお上手で、服も自分で作れるのです。そしてアイドルとして歌って踊るという、本当に芸術の才に溢れた方だとおもいます。これまでにどれほど努力されてきたことかと、あらためて驚きます。

小林さんがドイツ語を学習していると知った私は、「自分もドイツ語をやろう」と思いました。「推しがやっていることは自分もやりたい」という気になったのです。たとえば、推しが行ったカフェ等へは、「聖地巡礼」という形で行きたくなりますよね(私も、家族でよくヨーロッパを旅行した小林さんがウィーンのホテルザッハーでザッハトルテを食べたと聞いて、そのザッハトルテをウィーンから取り寄せて食べたこともあります)?私にとってはそれが語学学習でした。もちろん、小林さんへの憧れから、私が中学時代に挫折したピアノを再開させようとも思ったのですが、音楽や絵画などいわゆる「芸術」に属するものよりも、私が元々得意な語学から始めてみた方がいいと思い、ドイツ語を学習しようと決心したのです。

ドイツ語検定4級に向けて

まずは、ドイツ語検定4級を目標にドイツ語の学習を始めました。使用した教材は『独検合格4週間neu《4級》』(郁文堂)です。4週間で仕上げるという名目の教材ですが、念には念を入れて2か月かけて対策しました。加えて、こちらの本には小冊子が挟まっており、そこに試験で点がとれるコツが書いてあったので、大いに参考になりました。4級対策において特に力を入れたのは、語彙です。上の本に載っている単語は全部頭に入れようと努力しました。というのも、まずは単語が分からないと大体の意味すら掴めないからです。

上で挙げた本の他に、Language Transferというアプリも役に立ちました。これは、ざっくり言うと外国語のレッスンを聞くアプリです。先生が解説し、たまに生徒に問題を出し、生徒がそれに答えます。そのレッスンの音声をただただ聞くというだけです(先生による解説と、先生と生徒の会話は英語でされます)。つまり、英語圏で行われたドイツ語のレッスンを、音声だけ聞いて授業参観するイメージです。私は音声を用いた学習が好きなので、この方法が役に立ったのかもしれません。ぜひ、気になる方は試してみてください(数々の外国語学習コースがあり、なんと全て無料です)。私はただ音声を聞くだけではなく、先生が質問した時は一時停止して、自分なりの回答を発して、また再生して答え合わせをしていました。全50レッスンのうち、最初の40レッスンくらいが4級の出題範囲でした。英語ができる方には、ぜひおすすめします。

4級の試験は、事前の対策もあって余裕をもって受けられましたが、唯一リスニングで数字を答える問題に頭をひねりました。ドイツ語は、日本語や英語みたいに2桁の数字を「10の位、1の位」ではなく「1の位 und (and) 10の位」で言うので(例えば、87はsiebenundachtzig(要素として、sieben「7」+und+achtzig「80」))、いきなりリスニングで"siebenundachtzig"と言われた際にその意味を瞬時に理解できませんでした。「なんとなく、こんなこと言ってたなあ」と思いながら、聞き取った音を問題用紙に書いて、「あ、7と80だから、"87"か!」と理解しました。このようなことがありながらも、4級に合格しました。

ドイツ語検定3級に向けて

3級を受験する際に使用した参考書は、『独検合格4週間neu《3級》』です。4級の時に使ったものと同じシリーズです。4級の時と同じく、2か月かけて終わらせました。さらに、この本に出てくる語彙も頭にたたき込みました。

私が語彙を学習する際には、必ず単語カードを使います。100円ショップで安く手に入るのでおすすめです。表面にドイツ語を書き、裏面に日本語の意味を書きます。単語カードは語法の勉強にも使えます。例えば表面に"sich4 ? A interessieren 「Aに興味を持つ」"と書き、?に入れるべき前置詞を答えさせるのです。裏面には、正解の"für"を書きます。単語カードは、覚えたそばから捨てていきます。私はこのようにして語彙を増やしていきました。

加えて、3級の対策として再びLanguage Transferのお世話になりました。4級を受けた前回から間が空いたので、50レッスンのうち、第30レッスンごろから始めて、終わりまでやりました。他のことをやりながら聞けるので、忙しい方にもおすすめできます(再び言いますが、完全無料です)。参考書、単語カード、Language Transferのおかげで合格出来ました。

ドイツ語検定2級に向けて

さて、いよいよ2級です。今までのようにたやすくはいかないと思い、参考書は3冊買いました。『独検合格4週間《2級》』(4級の時と同じく、別冊の付録が役に立ちました。加えて、長文読解の問題の解説では一文一文に解説がつけられていて、ありがたかったです)、『独検対策2級問題集[改訂版]』(現在は新しい版が出ています)、『独検2級合格講座 中級ドイツ語へのスキル・アップ』を使いました。

単語についてもかなり力を入れました。まず、『効率よく覚えるドイツ重要単語2200』を使いました。この本は、単語を覚えられるコツも結構書いているのでおすすめです。ドイツ語と同じゲルマン系の英語の知識も役に立ちました。例えば、Mittel「手段」はMitte「中央」と関連しているのですが、英語でもmeans「手段」はmean「中央」と関連しているので、「中央」→「手段」の連想はすんなり腑に落ちました。また、フランス語の知識も役に立ちます。例えばBeton「コンクリート」はフランス語béton「コンクリート」からきているのです。さらに、古英語の知識も役に立ちます。ドイツ語で「取る」という意味のnehmenは、同じ意味の古英語nimanと共通しています(現代英語のtakeは古ノルド語由来で、nimanが元になっている現代英語はnumb「マヒした」です(numbの成り立ちは「とらえられた」))。このような例がいくらもあるのです。他にも、『最効率! 例文で覚えるドイツ語単語』という本をやりました。こちらはレイアウトが見やすかったです。音声データがついていたので、空き時間によく聞いていました。

「単語は力を入れたようだけど、読解対策はやらなかったの?」と思われるかもしれません。読解対策は、上に挙げた2級対策専用の参考書以外やりませんでした。決して読解対策は無駄だと言いたいわけではありません。限りある時間を活用するには、語彙の増強の方が点数アップにつながると思った(そして実際その方がよかった)からです。

試験本番が近づいてくると、過去問をやっていました。絶対に合格したかったので、公式から出ている過去問を2015年から毎年買いました。紙だと他の級も収録されておりその分高くなってしまうので、2級の分だけ電子書籍で買いました。リスニングの音声もついてきたので、使用には問題ありませんでした。

本番では、自分が受けた年から筆記試験の形式が一部変わって少し焦りましたが、それでも語彙の対策をしていたおかげで、ひどく動揺せず落ち着いて受験することが出来ました。2級の結果は100点中72点で、めでたく合格しました(合格最低点は60点なので、かなり余裕を持って受かりました)。

試験へのモチベーション

ここまでこれたのは、小林萌花さんの影響が大きかったです。また、CDの特典会で小林さんとお話しする際に私がドイツ語検定2級を受験することを伝えたら、小林さんがその場で激励してくださり、うれしい思い出になりました。また、多くの方にとって語学は楽しくないものと見られることもありますが、私にとってドイツ語の学習は楽しい時間でした。自分の応援している方がやっていた科目なのでそれだけで強力なモチベーションとなり、まったく辛くありませんでした。ドイツ語のスキルが上がった今、私というファンが成長するきっかけを作ってくださって、本当に小林さんに感謝しています。

BEYOOOOONDSについて(おわりに)

また、この記事をドイツ語学習に役立てていただきたいと共に、小林萌花さん並びにBEYOOOOONDSのことも知っていただきたいです。ライブは生歌主義で、歌やダンスの技術の高いハロー!プロジェクトのグループなのでそこも好きなポイントですが、私はBEYOOOOONDSの曲の楽しい雰囲気や歌詞の温かさが好きです。この記事では3曲紹介します。特に好きな曲は、野菜生活を販売しているKAGOMEとのタイアップ曲『フレフレ・エブリデイ』です。

この歌は聞くだけで元気が出てきます。もう一つ紹介したい曲は、『伸びしろ~Beyond the World~』です。歌詞も曲調の展開も大好きです。ぜひリンクをクリックして最後まで聞いていただきたいです。

https://youtu.be/uqBWGcc6bqc?t=1615

最後に、小林さんのピアノの才が大いに発揮されている『英雄~笑って!ショパン先輩~』を聴いていただきたいです。こちらは一般に『英雄ポロネーズ』という名前で知られているショパンのポロネーズ第6番と、絶対に皆さんが聞いたことがある夜想曲第2番を合わせて一つの曲に仕上げたものです。小林さん曰くピアノの演奏はマルタ・アルゲリッチを参考にしたそうなので、ピアノが好きな方はそれも頭に入れつつ聴いていただきたいです。

https://www.youtube.com/watch?v=FY6BeQWx_v8

この記事で少しでもBEYOOOOONDSに興味を持ったら、ぜひ他のミュージックビデオも見ていただきたいです。もしかしたら、応援したくなるメンバーが見つかるかもしれません。さらに、5月28日に発売予定の新曲『灰toダイヤモンド』は、かっこいいダンスナンバーになっています。ぜひ、一緒にBEYOOOOONDSを応援しましょう。メンバーの魅力や、歌とダンスのスキルの高さを考えれば、今よりもっと多くの方々に知られるべきだと思っています。長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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