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ドライヤーを制した者は、自分の髪が好きになる!

この記事はこんな方にオススメです。

(1)寝癖に困っている
(2)頭が臭い気がする
(3)髪の傷みが気になっている
(4)髪型がうまく決まらない
(5)髪がパサついて見える

なぜ美容師はドライヤーをかけることを勧めるのか。

これまで、「シャンプーの正しい知識」と「コンディショナーの使い方」について紹介したが、その後に欠かさずやってほしいことがあります。

それはドライヤーで髪を乾かすこと

ドライヤーをかけた方が良いことは、頭でわかっていても習慣化は難しいと感じる人も多いことでしょう。また、ドライヤーをかけてはいるけど、うまく使いこなせず、髪にまとまりが出ないと感じている人も多く見受けられます。

なぜ美容師はこんなにもドライヤーをかけてもらいたいのか?

それは、ドライヤーをかけることのメリットが沢山あるから。

・キューティクルを効率よく閉じることで、髪にツヤをもたらす。
・キューティクルを閉じて枕などとの摩擦から守る。
・雑菌の繁殖を抑えて頭皮や髪をトラブルから守る。
・ヘアスタイルを1日キープさせやすくする。
・毛先のハネやうねりを抑える。
・寝癖が少しマシになる。

今回は、ドライヤーで髪を乾かすにスポットを当て、noteにまとめてみようと思います。

ドライヤーをかける前の大切なポイント。

ドライヤーをかける前の大切なこと。それはタオルを使っての吸水

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ポタポタと水が滴る状態で髪を乾かし始めると、時間がかかる上、乾きムラが出てしまう。濡れた髪は非常に繊細。そんな状態の髪に対して長時間ドライヤーの熱にさらしてしまうと、ダメージにつながってしまうし、乾きすぎたところはパサつきが出てしまう。

つまり、ムラなく乾かしていくことが大切です。

とはいえ、下準備のためにしっかりとタオルドライをしようとゴシゴシ拭いてもいけません。繰り返しますが、濡れた髪は非常に繊細な状態なのです。力を込めてこすることで簡単にキューティクルがはがれてしまいます。

そのため、以下の2つを心がけてみてください。

1. 根元を優しくでもしっかりと拭いていく。

力を込めずに、優しく頭皮を拭き上げていきます。この時、指先を使い爪を立て、髪と髪の間にタオルを通していくようなイメージで拭いていきましょう。強くこすらず優しく。または、地肌を満遍なくマッサージするようなイメージで拭いていくと良いでしょう。

2.毛先はポンポンと軽く叩き、タオルに染み込ませていく。

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根元が拭き終わったらお次は中間部分〜毛先にかけて。タオルで包み込み、手のひらを使ってプレス・ポンポンたたくようにして吸い込ませていきます。ポタポタと水が滴ってこないくらいまで吸水させることを忘れずに。

いよいよドライヤーをかけていく

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タオルでしっかりと水気を切ったら、いよいよドライヤーを使い乾かしていく。

ドライヤーは風をただ当てれば良いと言うわけではない。乾かし方次第で仕上がりが変わるので基本を覚えてもらいたい。

1.まずは襟足の根元から乾かそう。

髪を乾かしていく際に、多くの人は毛先から乾かしているようだ。しかし、根本を先に乾かさないと毛先はどんどんパサついていく。

特にもみあげ、耳周り、襟足のあたりの根本は乾きムラが出やすい。まずは重点的にその辺りから乾かしていこう。

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イラストのようにがっつり下を向き、もみあげ、耳、襟足が全て露出した状態で乾かすのが良いだろう(100年の恋も冷めるであろうこの姿はよっぽど気心知れた人にしか見せられないが)。

2.根元は立ち上げるようなイメージで。

ここは非常に大切!

根元の立ち上がりがスタイルを決める。そして、根元が潰れている限り、毛先が内側に収まることはない

頭を小さく見せようとしているのか、抑えるように乾かしている人が多い。自然に立ち上がった髪くらいでは、頭は大きく見えないから安心してほしい。コンパクトに見せたいあまり、根元を潰すように乾かすと毛先は外に跳ねやすくなる。

あなたが目指しているスタイルはどっちだろうか。毛先を内に入れたいなら根元は立ち上げる。毛先を跳ねさせたいのなら根元は潰す。毛先が前に行ってしまうなら、根元を前に向けるように乾かすと収まりやすくなる。

根元の方向と毛先の方向は反対と覚えるといいだろう。

美容師は皆、カットの仕方である程度コントロールできるようにしているはずだから、満遍なく立ち上げてあげたらスタイリングしやすくなるだろう。

3.根元→毛先への方向を意識して風を送ろう。

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根元中心に、全体を満遍なく立ち上げるように乾かしていき、8割ほど乾いたら毛先に移っていく。8割という表現は「濡れている」ではなく「湿っている」という感じである。

ドライヤーを当てる時、ただ乾かす以外に、開いてしまったキューティクルを閉じてあげることも目的に含まれる。キューティクルを閉じるには、優しく手櫛を通しながら、根元→毛先方向に風を送ってあげましょう。

仕上げにブラシを使う人は、手ぐしで9割くらいまで乾かしていく。9割というのは「潤っている」という感じだ。ブラシを使わない方は9.5割くらいまで乾かしていこう。くれぐれも、オーバードライ(過乾燥)に気をつけよう。

【番外編】前髪をキレイに収めよう。

割れてしまう前髪、浮いてしまう前髪、思った方向に流れない前髪。なかなかいうことを聞かない前髪に悩んでいる方へ番外編。

・割れているところをまたぐように左右から。

当然ながら、ドライヤーを使わずに自然乾燥させただけではクセは取れません。割れが気になりやすい部分をまたぐように右から、そして左から、両方向から乾かしていきましょう。

割れた部分を両側から手ぐしを通しながら乾かすことで、根元のクセが均一に整い、素直になります。根元中心に乾かし、8割ほどのところで毛先に移るといいと思います。クセが強い方は軽く引っ張り、ドライヤーに熱を与えてあげると癖が伸びてくれると思います。

・さするようなイメージで降ろすように乾かそう。

細かく左右に手を動かし、割れていたところを中心にさするように、そして収めていきます。

4.冷風で仕上げます。

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髪は暖められた状態から冷えたときに、形が固定される特性があり、ドライヤーの冷風をあてることで形が固定され、キレイな状態がキープしやすくなります。また、冷やすことで髪が引き締まり、キューティクルが閉じ、ツヤも出てきます。

キレイに乾かせたなら、冷風を通すことを覚えておいてください。翌朝もきっと、少しは、多分、いくらか、寝癖がマシになっていると思います(笑)

5.ドライヤーの熱を侮るなかれ。

ドライヤーを当てる距離が近い人は要注意!

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ドライヤーの温度は吹き出し口から3cmのところで計測されるが、ドライヤーの平均温度は100〜140℃。

髪のタンパク質は濡れている状態だと60℃ほどでタンパク質変性が起こると言われている(生卵がゆで卵になっていくイメージだ)。つまり、高い温度にさらされる時間が長ければ長いほどタンパク質は固まっていってしまい、ダメージになっていく。

髪から距離が離れればそれだけ温度は下がり、熱ダメージから髪を守ることができるだろう。

また、タオルでしっかりと吸水させることは長時間ドライヤーの熱にさらされることを防ぐためでもある。髪をドライヤーの熱から守るためには【与える温度】×【さらされる時間】の関係を頭に入れておこう

温度調節が出来るドライヤーを使用している人は、低い温度に設定すれば、たとえ距離が近くなっても良いが、温度調整ができないドライヤーをお使いの人は、与える温度を適正にする為に、吹き出し口からの距離を30cm離し、出来ればドライヤーをフリフリしてあげると良いだろう。いや、なるべくフリフリして欲しい。

【参考】 「アウトバストリートメント」はどう使う?

最近、従来のトリートメントのように洗い流す必要がなく、お風呂の外で髪につける「アウトバストリートメント」を使う人が増えてきた。

アウトバストリートメントには大きく2種類があり、クリームタイプオイルタイプがある。クリームタイプは水分と油分が混ざったものなので、栄養価が高く補修する能力に長けている。オイルタイプは文字通り油分なので、髪内部の水分が蒸発しすぎないように蓋をしてくれるもの。

これは髪質や好みにもよるところもあるのだが、オススメは両方を使うこと。タオルドライ後にクリームタイプ。仕上げにオイルタイプ。これが1番髪の状態が良くなる。

オイルばかりを使う人は、髪に水分が入る要素がなくなりしっとりしているのに乾いている髪になっている場合が多い。例えるならば油を吸いすぎた揚げパンみたいな感じ。

どちらを使うか一つを選ぶのなら、クリームタイプが僕は良いと思う。

最後に:ドライヤーを制した者は、自分の髪が好きになる!

今回の記事も「キホンのキ」といった内容なので、まずは基本を押さえてチャレンジしてみてください。

ショートの方から、ロングの方まで基本は同じです。メンズも一緒。坊主頭だってドライヤーで乾かしたほうがいいと思ってます。スタイルによって多少の乾かし方の違いはありますが、細かいところは担当の美容師さんに聞いてみてね。

髪がうまく決まらなかったり、髪の傷みやすさを感じていたり、自分の髪が好きになれないでいるという方は、ぜひ、ドライヤーを使いこなせるようになってほしいな。

髪が上手に乾かせるようになるだけで、自分の髪がどんどん好きになり、毎日がより楽しくなると思いますよ!


  編集: 井手 桂司
イラスト: 塩谷 歩波

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