パリに隣接した郊外にガレージを持っている。自分ではなく義理の両親が。

　ずっと貸していたので使えなかったが、この春、契約解消、鍵を返してもらい、自由に使えることになった。

　たかがガレージと思われるかもしれないが、パリ近郊、メトロの範囲内に車を置く場所があるのはなかなかすごいことだ。それも無料。うちからだとパリまで車で2時間半。大した距離じゃない。1人でいくと割高だが2人以上だと俄然安く上がる。高速料金とガソリン代で往復100ユーロくらい。単純に頭割りすればいいので子供でも計算できる。

　日帰りしようと思えば十分できる。渋滞前に家を出てガレージに車を入れてしまえば丸1日過ごせる。帰りも渋滞後に出ればいいので、ちょっとした遠足気分でパリに行けることになる。

　買い出しもついでにすればいい。荷物に苦労することもない。メリットばかりでデメリットがない…

　今回鍵を返してもらうことにしたのは、夏のオリンピック時に使えるようにするため。パリでの交通機関の料金がこの期間だけ爆上がりするという情報がある。TGVなんかはおそらく平常料金の倍以上することだろう（予約開始は4ヶ月前）。

　当日になって慌てないように、今のうちから練習しておくのがいいので、春のヴァカンス期間中に現地に行って鍵を返してもらうことにした。そのまま車を入れ、その日1日はパリで過ごすことにしている。その晩帰るかは未定。

　なんだかウキウキしている。別にパリが好きなわけじゃない。住もうなんて思わない。パリジャンにしたって遠くの郊外に自宅を探すのが今のトレンドだし。

　フランスは日本のように都会と地方の差がない国ではない。パリと地方でははっきり違いがある。それでパリには何でもあるということもわかっている。パリでないと見つからないものやことがいくらでもある。

　これまでは、わざわざパリまで行くのも何なので、結局今いるところで何とかしているが、今後は車で「ちょっとパリまで」ができるようになる。

　すごいと思いません？