運の利益率(ROL)を高める、事業戦略

優れた製品とともに、優れた企業組織/チームこそが究極の作品であると考えを志向する「ビジョナリーカンパニー」を最近読み返しています。

ビジョナリーカンパニーが提言したキーワードはいくつかあり、「ファースト・フー(人選を決めてから戦略を考える)」、「第5水準のリーダー」、「カルトのような文化」、「ハリネズミの概念」など、いくつも企業運営に重要な原則が書かれています。

「ビジョナリーカンパニー4 GREAT BY CHOICE」では、運の利益率=ROLという概念に触れています。

運の利益率(ROL)に投資する意味

ビジョナリーカンパニーは、偉大なる企業群とそうとはいえない企業群を徹底分析し、その差異を見出しています。そのいずれもが皆が知らない真実であることが多いです。

その中の1つが、今回の「運の利益率(ROL)」です。偉大なる企業は、アイディアが優れているわけでも、カリスマ経営者の存在が重要なわけでもなく、運の利益率(ROL)を重要視している企業が生き残るのだと記載されています。 ROLは、Return On Luckの略です。

なぜ運の利益率が重要かは、以下の言葉に集約されています。

人生は確かなことは何もない。しかし、不確実な未来に備えて戦略を立てることはできる。(ジム・コリンズ)

ジム・コリンズは、不確実な未来を見通すことなど不可能であり、「自らの行動と無関係に起きるイベント」を運と定義付け、イベント発生時に利益率の良い取り組みができるよう予め備えておくことが重要だと解いています。

そして、「運」と「運の利益率」は全く別の概念とも評しています。例として挙げられていたのは、ビルゲイツです。あのインターネット黎明期に米国で生まれ育ったことは「自らの行動と無関係に起きるイベント」ですが、同時代にそのイベントに出会った人は数千万人いたはずです。

しかし、それをすぐさま行動に移し、適切な意思決定をし続けられた人はごく僅かでした。「自らの行動と無関係に起きるイベント」=運に遭遇したときに、自らの意志でイベントを選択し、偉大になっているのだとジム・コリンズは言います。

運の利益率(ROL)を高める方法

ジム・コリンズは以下の4つの重要性を述べています。

・20マイル行進
・銃撃に続いて大砲発射
・死線を避けるリーダーシップ
・SMaC

是非本を読んでいただきたいですのでここでは一つ一つを説明はいたしません(20マイル行進のエピソードとして、南極探検におけるアムンゼンとスコットの話は胸を打ちます!)が、エッセンスだけ紹介いたします。

狂信的規律、実証的創造力、建設的パラノイアの3つの能力がリーダーには問われています。これこそが運の利益率を高める最大の要素です。

狂信的規律とは、変化の激しい環境下においても狂信的なほど規律を持ち、一貫した姿勢で持続的に成長することです。実証的創造力とは、イノベーティブな創造性ではなく、科学的に実証可能な再現性ある創造力こそが重要との意味です。

そして、建設的パラノイアは、常に最悪の状況を想定するパラノイアでありながら、そのための準備を常に怠らない建設性を持つことです。

本質的で小手先ではない、重要なエッセンスが詰まっています。魔法のような流行りの施策ではない、事業が上手くいく原則です。

外部環境のスピードが速まり予測不可能な時代を生き抜く中で、次に待ち受けるイベントが良いイベントか悪いイベントかは予測できないが、必ずやってきます。そのイベントの利益率を最大にするためにも、狂信的なほどの規律を持ち、建設的な悲観主義者であろうと今一度、思いました。

そうやってROLの高い事業運営をしていこうと思います。

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(´ー`)ノ⌒θ
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橘大地

すきなnote

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