リーガルテックを活用する、かんたんな法務強化施策。データ・ドリブンな法務組織を今日から作る方法(※AIは使いません)

法務部門がテクノロジーを活用して業務効率化を図るためのSaaSが徐々に日本でも増えてきました。AIを活用した革新的に見えるサービスもありますが、まだまだ案件管理をエクセルやスプレッドシートベースで管理している法務も多く、AI以前のテクノロジーを活用する段階でもあるのが実態です。

そこで、リーガルテックをどう活用するかの提案をしたいと思います。契約締結を電子化する他に、テクノロジー中心の法務組織を作る1歩目の提案です(クラウドサインを活用したものの提案なのは、立場上許してください)。

テクノロジーを利用しない法務組織の現状

クラウドサインを営業する上で、こんなにもアナログな運用をしているのか?というびっくりする話をたまに聞きます。いくつか事例を紹介させてください(特定個社を指すものではありません)。

■事例1:社内弁護士がダンボールと向き合っている
 法務業務の10%が事業部から締結済み契約書の確認依頼となっており、そのために更に業務の10%が契約書のスキャン化作業を費やしている。その仕事は弁護士資格のある法務人員が行なっている。毎日契約書のキャビネットの中にあるダンボールの中から契約書を探す日々が続いている。
■事例2:来月効力が切れる契約書を言えない
 法務部門が代表印・丸印で締結した契約書の効力を管理している建前であるが、来月に効力が切れる契約(契約期間が満了し、自動更新条項がないもの)を管理できていない法務組織になっている。ライセンス契約だけは管理しているが、その他の契約はほぼ自動更新で更新されてしまっているのが現状である。
■事例3:代表印・丸印以外の契約を管理していない
 法務部門が代表印・丸印で締結する契約は管理しているが、迅速な決定のために現場に締結権限を移譲した契約書は法務部門で全く管理していない。会社の契約の7割は現場が角印を用いて締結しているが、締結後の契約管理も現場に任せて、実際には多くの契約が各人の引き出しに眠っている。

代表的な事例がこの3つの事例です。

基本的には文書管理の問題で、物理的な文書を管理する以上、遠隔地にある現場支部にある契約を本社機能のある法務部門で管理することの難しさにあるようです。

遠隔地で管理しようと思うと、例えば飲食店の各店舗の店長は、アルバイトの方と雇用契約を締結した後に本社機能に郵送し、本社機能はアルバイト契約に記載のある情報を人事マスタに手作業で登録するフローをとっています。各店舗の店長は業務終了後に翌日の雇用契約の作成、印刷、押印を行い、本社への郵送を行わなければなりません。当然、残業が発生し、また抜け漏れが生じやすい業務フローになってしまいます。

技術目線で見たとき、その解決方法はシンプルです。

■リーガルテック活用事例
クラウドサインで契約締結し、閲覧権限を本社機能に付与する。

事例1のテクノロジーでの解決方法

クラウドサインの大幅アップデートの目玉は、契約締結SaaSから契約管理SaaSまでの進化です。現在のクラウドサイン(有償版)をお見せしましょう。

従来までも契約の申し込みを行ったにもかかわらず、先方が同意してない場合の一括管理はできていました。これは当社の実際の画面なのですが、先方確認中の契約が12件あり、同意フローが上長で止まっているケースが1/3で、先方で止まっているケースが2/3であることがわかります。

3日ほど経過して先方確認中のままであれば、リマインドメールを送付することを検討するようにしています。

そして、以下のように先月に契約締結した一覧を出したいという場合も、以下のように締結日検索をするだけです。

すぐに対象契約が出てきました。

事例1の解決です。

■事例1:社内弁護士がダンボールと向き合っている
 法務業務の10%が、事業部から締結済み契約書の確認依頼となっており、そのために更に業務の10%が契約書のスキャン化作業を費やしている。その仕事は、法務に新たに採用した弁護士資格のある法務人員が行なっている。毎日契約書のキャビネットの中にあるダンボールの中から契約書を探す日々が続いている。

ダンボールの中から契約書を探していた日々から、クラウドサインで30秒検索するだけで該当契約書が出てくるようになりました。

事例2のテクノロジーでの解決方法

次に、事例2を見て見ましょう。

■事例2:来月効力が切れる契約書を言えない
 法務部門が代表印・丸印で締結した契約書の効力を管理している建前であるが、来月に効力が切れる契約(契約期間が満了し、自動更新条項がないもの)を管理できていない法務組織になってしまっている。ライセンス契約だけは管理しているが、その他の契約はほぼ自動更新で更新されてしまっているのが現状である。

クラウドサイン機能の進化です。契約締結情報だけでなく、契約内容を記載し、検索対象にすることができるようになっています。

検索では、2019年5月1日から2019年5月末までに契約終了日が到来する契約で、かつ自動更新がない契約だけを抽出します。

これで事例2も解決です。

しかもクラウドサインでは紙の契約書のスキャン作業、契約書の終了日や自動更新の有無の確認作業までを代行するサービス「クラウドサイン SCAN」の事業を始めています。スキャン作業はクラウドサインに全部丸投げするだけで法務は契約管理を行うことが可能です。

事例3のテクノロジーでの解決方法

最後に、事例3はどうでしょうか。

■事例3:代表印・丸印以外の契約を管理していない
 法務部門が代表印・丸印で締結する契約は管理しているが、迅速な決定のために現場に締結権限を移譲した契約書は法務部門で全く管理していない。会社の契約の7割は現場が角印を用いて締結しているが、締結後の契約管理も現場に任せて、実際には多くの契約が各人の引き出しに眠っている。

これはもっと簡単な機能で解決可能です。現場が結んだ契約を法務が閲覧権限を持たすことだけで解決可能です。しかしながら、そもそも論の解決が必要だと考えています。

そもそも日本の締結認証システムは物理的な印章を用いていることにより、本社機能のある場所での押印作業が必要でした。そのため、業務の迅速性との兼ね合いから締結権限を現場に移譲するテクノロジーとして「角印を現場に配布する」解決方法を採用しました。

クラウドサインのようなテクノロジーが生まれたとき、そもそもこの業務フローは適切だったのかの判断が必要になります。業務の迅速性を阻害することなく、現場が締結しようとする契約を本社機能で統制することが可能になったのです。

以下の承認機能をクラウドサインの新機能としてリリースしました。

現場が締結しようとする契約を法務部門が100%統制できるソリューションです。かんたんに契約締結ができるクラウドサイン時代の業務フローはどうあるべきなのでしょうか。

テクノロジー中心の法務組織とは

上記の解決方法は第一歩目です。その先の法務がテクノロジーを活用した未来はもっと先にあると考えています。

業務委託契約に記載された支払いサイトが全てデータ化されますので、事業部Aの支払いサイトは60日だけど、事業部Bの支払いサイトは45日になっているから、事業部Bの事業責任者に支払いサイトとキャッシュフローの関連性を教授し、契約交渉して欲しいと法務部門から要求することが可能です。

他にも取引金額や下請割合など、データを活用した法務アドバイザリーが可能になります。

そしてもっとその先の未来もあります。過去の契約書を分析した、新規契約作成のアドバイザリーです。、、、このことはまた別の機会で書ければと思います。

クラウドサインの導入検討企業の法務の方とお話しする中で、次々と法務の成功事例が現れています。これからも徐々に成功事例を抽象化した形でシェアさせていただければ幸いです(ポジショントークみたいなところがあったら申し訳ありませんm(_ _)m)。

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橘大地