枯山水シリーズ
どうも、Louです。
羊毛フェルトでの作品作りをする一方で、MacBookやiPad Proでイラストを描いたりデザインを作ったりします。
今回は自分の「欲しい」を具現化させたモノを作ったので、ご紹介。
枯山水が欲しい
狼を愛する一方で和風も好きです。
特に禅寺の雰囲気が好きで、部屋着兼作業着として作務衣を着たり、自分の住処兼作業場(アトリエなんてお洒落な言葉はまだ似合わないw)を如何に良い感じに和のテイストを加えられるか試行錯誤したりしています。
その中の1つの要素として目をつけた「枯山水」。
砂を水に見立てたりして表現する繊細な美にとても惹かれます。
自分の空間にも取り入れたい。
最初から自分でデザインすることは考えてなくて、最初はどこかの誰かが作ったモノを取り入れようと調べました。
ミニチュアタイプ
よくあるのは、「自分で砂紋を描いてデザインするミニチュア」タイプ。
これも本来の形に近くて良いのですが、何かあった時に砂が散れるのが怖いなと。
自分はミニマリストでもあります。
身軽に好きな地で生きたいので、もしかしたら引っ越しをすることがあるかもしれません。
運搬の時に砂の心配をするのは、少し面倒に感じられました。
ボードゲーム『枯山水』
次に気になったのはボードゲーム『枯山水』。
砂紋や草地が描かれたパネルをルールに従って配置し、石を置き、誰が一番美しい庭園を作れるかを競うそうです。
これなら管理も楽そうだし自分である程度は好きに作れそうで良さそうです。
でも、パネル故に観賞用として考えると継ぎ目が気になるかな、と思いました。
ジグソーパズルの枯山水なるものも見つけて面白そうだとは思いましたが、同じ理由で保留にしました。
(エンターテイメントとして今後買う可能性はあります)
ボードゲーム『ZENタイル』
そして最後に見つけたのが、『ZENタイル ベーシック』。
ベーシックとソロの2種類が出ていますが、2つの違いは内容物の質感にあります。今回目をつけたのはベーシックの方でした。
これは自分の感情と向き合って気持ちをリフレッシュするためのツールです。複数人で気持ちの当てっこをする遊び方もあるようです。
ベーシックでは感情を表す漢字の書かれた碁石と、小学校で使った竹の定規のような形の、時間を表したボードと、そして石を置くための枯山水手ぬぐいがあります。
この商品を見た時、「これだ」と思いました。
布で枯山水を表現すれば良いんだ、と。
ここでZENタイルを買っても良かったのですが、もっと理想のモノがあるのではないか、と再びネットサーフィンに戻ります。
意外と見つからない…自作へ
手ぬぐいラバーでもある自分。日常でもハンカチではなく手ぬぐいを持ち歩き、バスタオルも持たず手ぬぐい2枚で体と髪を拭き、家中のタオル類はほぼ手ぬぐいに置き換わるほど手ぬぐいに親しんでいます。
なので最初に手ぬぐいを検索しました。
一応あったにはあったのですが、どれも『景色』として見た枯山水の表現ばかりで、上から見たような、置いて楽しむタイプはなさそうでした。(ZENタイルのは上からの図でしたが、猫ちゃんが可愛いのですが今回の理想とは離れるな、と思い保留でした)
次にバンダナで調べました。
こちらはヒットせず。この辺りで「自分で作れば良いのでは?」と思うようになりました。
自分でデザインすれば砂紋はオリジナルで考えられるし、それを販売することも可能です。
その計画を思いついて、そういう方向性で考え始めたのが今年の4月14日のこと(アイデアノートに残してたので日付もわかります)。
手ぬぐいを発注かけて作ることも考えましたが、手軽さ重視でsuzuriのアカウントを開設することにしました。
デザインをアップロードすれば製作から発注まで全部やってくれる、手軽なサービスです。
まぁ、結局本格的にデザインし始めたのは6月に入ってからだったのですが…(苦笑
オリジナリティを大切に
デザインツールはM1版MacBook Airに、GIMPで作成しました。
砂紋を白とグレーのグラデーションで描き、ノイズでザラザラにして砂っぽさを出します。
既製品を調べた感じだと、生産の簡単さからかシンプルに線だけで表現しているものが多買ったので、自分はとことん質感に拘りました。
最初に作ったのはブランケットのデザインです。
右上に1/4の丸が、左下に丸が描かれた比較的シンプルなデザインです。
ブランケットなら表面の質感も砂っぽさが出るかもしれない。そこそこの面積(suzuriのは約90×65cmです)の枯山水が、邪魔な時は畳んでしまえる手軽さも良いと思ったのです。
ですが、この時とある問題にぶち当たりました。
大手とコンセプト被った問題
枯山水の砂紋にルールはあるのかな…と、枯山水について画像検索をかけたところ。新たな商品を見つけました。
フェリシモさんの『枯山水マルチカバー』です。
どうやら今年の7月から配送予定で、発見当時は注文受付段階でした。
約143×90cmで、こちらが作ろうとしているよりも大きく、かつ1枚あたりの値段が安いです。
デザインも3パターン用意されています。
そして、最大の壁となったのはその用途。
ソファにかけるも良し、床に敷くも良し。
自分のブランケットも床に敷いて楽しむ用途を想定したマルチに使えるものとしてデザインしてました。
「ここでこれを出したらパクリだと言われるだろうか」
そんな不安もよぎりましたが、そもそも枯山水は誰のものでもないはず。今回は似た時期にリリースすることになったが自分は自分で思いついたコンセプトである。デザインは似ないようにオリジナリティを出せば、何もやましいことはないはずだ…。
職場の仲間に相談したら「大手と被るなら方向性は間違っていなかったのでは」と励ましてもらったこともあり、このプロジェクトはこのまま突き進むことにしました。
デザインも自分のこだわりを詰め込み、結果的にはフェリシモさんとは差別化できたかな、と思います。
同志にこの記事を捧ぐ
何故ライバルにあたるだろうフェリシモさんの商品を紹介するのか?それは、同じ悩みを持つ人に少しでも選択肢を与えたいからです。
「こういうのも世の中にはあるよ」「色々見た中でラズワル堂のが良いと思ってくれたらよろしくね」そんなスタンスでこの記事も書いています。
人によって求めるものは様々です。
誰かにとってはラズワル堂のブランケットが理想的であるかもしれないし、フェリシモさんの方が3パターンもあるし大きいし良いと感じる人もいるかもしれない。
大事なのは、「その人の理想を叶えるための選択肢の1つになる」ことかなと考えています。
閑話休題
そんなこんなでブランケットのデザインは完成し、今度はバンダナのデザインに移ります。
こちらも1/4の丸と丸を用いたデザインにしましたが、直線の砂紋をブランケットとは変わって斜めに配置しました。
バンダナは正方形のデザインなので、そうした方がどの角度から見ても様になるかなと思ってのことです。
もう1つの選択肢(実際は3つだが)としてハンカチもデザインしました。
こちらはサイズによって中央が切り取られるデザインです。
となると、今までの丸などの配置では不自然に切り取られてしまいます。
なので、ハンカチでは中央にドンと丸を配置し、丸を囲むようなデザインにしました。
ブランケットとバンダナについては試作品として自分でも注文しましたが、ハンカチは発注をかけていません。
そのため仕上がりのイメージはこちらも把握しておりません(何となく予想はつくが)のでご了承ください。
以下、ブランケットとバンダナの仕上がり&使用例
ブランケット
バンダナ
いずれも苔シートと苔玉盆栽(羊毛製)は私物です。
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