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生きてる

いつもどおり起床
いまのところ鼻水にSabadilめっちゃ効いてる

午後から父の検診たっぷり3時間(大腸がん摘出1周年)
おっそいおっそい造影剤の点滴の滴下を待ちながら、
28年前のきょうのことを思い出す

父は、夜勤明けの勤務先(堺)から
徒歩で数時間かけて大和川を渡って帰ってきた
家ではわたしと母と弟と
コタツにあたりながらウトウトしていたと思う
正直、何を考えどんな行動をとったかおぼろげで思い出せない
歩いて帰ってきた父を
「タフやなぁ、ボウリングのおかげやなぁ」と迎えたことだけ
なんとなく

携帯電話は普及してなかったっけ?
とにかく、わたしは家の黒電話で身内の無事を確認し
自分たちの無事を伝えあった(と思う
幸い、ガスも水道も不自由なく使えたので
家族は淡々と日常生活を続けることができた(と思う

1週間後ぐらいに、行きつけのバーで知人たちの行方を聞いた
無事だった友人たちの話しか覚えていない
「大きく揺れた2回目のあと、何したと思う?」
「いつかやろうと思てたズボンの裾上げしたわ」
みんなでどっと笑って、その時はじめて泣いた

不謹慎ですけど
こんど来るなら一息にお願いします
地面がパッカーン!開いて
家ごとスッコーン!落ちて
早めにビッターン!閉じてほしい
不謹慎ですけど

Sabadil効いてると思ったけど気のせいやったわ


寒月やいのちの満干いくたびか

2013-01-17 静寂と月光

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