なぜ大企業の幹部になる女性は少ないのか?

先日のGLAMで、女性が大企業の幹部になる割合が少ない理由についてとても納得感のある話を聞いたので、上げておきます。(GLAMについてはこちらご参照ください:https://note.mu/lbslondon/n/n1b5416f407c9)

NEO-PIという性格診断の結果の分析方法を教授から説明受けてる際にディスカッションが始まり、余談の延長で出てきた話題なのですが、女性は共感の生き物で、それが女性の離職原因になっているという説。

NEO-PIという性格診断では4つ目が「Agreeable(≒つきあいやすい)」という判断基準なのですが、女性は男性と比較するとAgreeablenessが圧倒的に高いらしいです。

但し、大企業で組織の一員として働くには全てにニコニコして共感してるわけにもいかず、ある程度キャリアを積んでくると男女問わず「嫌な奴になっても業務効率高く仕事を遂行する」OR「共感力高いけど仕事は…」というどちらかの選択を迫られ、前者をとった方が昇進しやすい結果につながる場面が増える。

「ふわっとした議論だし、言いがかりでしょ」と思う方も多いかもしれませんが、残念ながら統計的に「Agreeable度合いが低い人が大企業で出世する(割合が高い)」と言う結果が出ているそうです。

すごーくざっくり例えると、部下や同僚が「私今こんな大変なの!」みたいな主張してきたときに感情を切り離して「わかりました、でもこの仕事はちゃんとやってね。」と、ビジネスライクにあしらうのか、心から「そんなに大変なの?!(共に寄り添って、共に涙)」みたいな差です。

女性は共感に使う時間を減らしたかったとしても、「共感しない」という態度をとることが男性よりもストレスに感じる割合が圧倒的に高いため(男性でもこういう状況を好まない人は多いですが)、『自分らしく(=共感し続ける)』いながら仕事を続ける環境を探し始め、結果として自らの意思で大企業を離職していく。

独立して自分で小規模な会社を作ったり、小さな会社に転職して、「共感できる」人でい続けつつ、同業種の専門家として仕事を続ける環境を整える人が多い。とのこと。

逆に、大きな組織でもストレスを感じずに自らの意思を通せる女性というのは、同じことをする男性よりも社会的に「冷たい」とか「嫌な奴」という印象を持たれるケースが多い(例:サッチャー)。従って、大きな組織で上に立てる女性は世間の評価を気にせずに生きられる肝の太さが必要。

そういう人はとても少ないから、結果的に女性支援の制度をどんなに増やしたとしても、「共感」の問題を解決しない限り、女性離職率が劇的に改善する事はない。との事でした。

確かに、優秀で素敵な女性って、大企業から独立して個人事業主になったり、小さい会社立ち上げてる人多いですね…。私の中の「素敵」の基準には「優しそう」とか「余裕がありそう」とか、そういうものも自然と含まれてしまっているのでしょう。
一方、大きな組織でパワフルに生き抜いている方というと小池百合子さんのような方でしょうか。

賛否あるかもしれませんが、私は話を聞きながら、ため息つくほど納得してしまったので、備忘メモでした。

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