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強欲について考える

 「衣食足りて礼節を知る」と言う言葉があるが、これは東洋的な価値観なんだろうか?今のトランプ大統領を見ると、強い者が「総取り」をして、弱い者はどこまでも搾取されると言う価値観が正義だと言っている感じがする。

 中世の世界では、血筋が大切で、強者と弱者を分けていたが、現代でも同じ価値観だと思われる。とにかく強者は正しく、弱者はそれに従えと言う風潮がとても気になる。

 人の欲はどこまでも限りないようだ。それを文化だとか哲学だとか、宗教で、ある程度抑えようとしてた。ところが、ここに来て強者の理論で、そんな抑制を取り除いたようである。強者の強欲こそ正義、弱者への哀れみは、不要と言った人間本来持っている裸の欲望を露わにする世界がやって来た感じがする。

 誰にでも平等に訪れる「死」すらも無視し、いかに強欲であることが正しいのかをこれでもか?と言うほど、マスコミを使って訴えている。いいのかな~、こんな事が継続しても?

 強欲で商売をすると、トランプ流の勝ち負け理論で物事を進める。日本との貿易交渉も、米の牛肉生産者にとっては、朗報だ!それは勝利だ!とのこと。全ての事象は「ディール」取引。取引は勝ち負けで判定し、ウインウインの関係などは、取引では無い。まあ、東洋的な感じでは無い価値観が、世界を覆い尽くしているようだ。

 やはり、新たな哲学、新たな価値観が必要とされる時代が来たのではないだろうか?しかも強欲を排除した価値観が。それは、東洋から発信される価値観であれば良いと思うのだが、、、、。

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