見出し画像

発達性読み書き障害の症状って?

発達性読み書き障害の主な症状は、「発達性読み書き障害、発達性ディスレクシアとは?」で書いた通りですが、実際の症状の出方は人によってかなり違います。

ひらがなの読みも難しい子もいれば、ひらがな、カタカナは完璧に、漢字も小学3年生までで習う範囲なら読み書きできるが、高学年以上で習う漢字になるとお手上げというひともいる。
日本の小学生の約7~8%に存在するのに、あまり知られていないのは、「まったくできない」わけではない子がたくさんいるからかもしれません。

調査(※)により、ひらがな、カタカナ、漢字の音読および書き(書字)全体の出現率は下記の図のようになることがわかってます。

※Uno et al.2009 Relationship between reading/writing skills cognitive abilities among japanese primary-school children:normal readers versus poor readers(dyslexics)

小学1年生になり、音読や書き取りの宿題が全然できなければ、保護者や先生も「おや?」と思うでしょう。
しかし、3年生になって、それまで「ふつう」に読み書きできていたのに、急に漢字テストの点数が下がったらどうでしょう?
まったく読み書きができないわけではなく、算数や理科、社会などでそれなりに点数がとれている場合に、「これは発達性読み書き障害かもしれない」と気づくことはできるでしょうか。

先生にも保護者にも発達性読み書き障害の知識がなかったら、
「漢字ドリルの宿題をちゃんとしていないから」
「授業中にふざけていて聞いていないから」
「今回はたまたまやる気がなかったんだろう」
なんて言われて、ずっと「漢字が苦手」のまま見過ごされてしまうのではないでしょうか。

私も子育て中の保護者のひとりとして、症状の一覧を見てもよくわからないけど、「こういう人がいるなら、うちの子もそうかもしれない」と思い当たることはよくあります。
そこで、発達性読み書き障害と判定された当事者や、発達性読み書き障害の疑いのあるひと、発達性読み書き障害かもしれないと保護者が不安になった事例など、実体験をインタビューしていく取り組みをはじめます。
仕事のかたわら、少しずつですが取材・記事化していきますのでよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?