2023年 函館スプリントステークス レース展望

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函館スプリントS

6/10新馬戦調教評価

展望

 開幕週の芝であることや、過去のこのレースの好走馬がかなり前目に偏っていることなどを踏まえると、「前目の位置を取れること」は絶対条件。
 ここでは、最低でも先行5~6番手くらいまでを確保できそうな馬、もしくは人気になりそうな馬に絞って考えていきたい。

トウシンマカオ

 最内を引けたのは開幕週の函館ではプラスに働く要素。直近5走は7枠か8枠しか引けていなかったのも先行しきれなかった一因であるため、久々の内でどういった立ち回りができるか。
 出の速い馬がある程度外目に固まっているため、最序盤から包まれるリスクはそこまで負わない。
 一方で勝った京阪杯は恵まれた部分もあり、この時のパフォーマンスが見込めるとは考えづらい。

 勝つ時は強い勝ち方をするがムラがありそう。
 斤量の重さを無視して過大評価されそうな一頭ではあり、どちらかというとしっかり差しが通りそうな舞台で狙いたいところ。

ジュビリーヘッド

 昨年の同レース2着馬。昨年と比べて賞金加算があったため斤量が1kg増えている。
 昨年はビアンフェが先行勢に対して厳しいレースを持ちかけており、その結果先行馬群の後ろで追走したこの馬に展開が向いた。
 最近はカーバンクルSとオーシャンSで前目の位置を取れているが、勝ったカーバンクルSは稍重馬場とはいえテン3F34.2と遅く、やはり恵まれている。

 この舞台は向いていないわけではないが、展開の補助は必須。
 重賞ではワンパンチ足りない感は否めない。

リバーラ

 昨年の2歳重賞ファンタジーS勝ち馬。フィリーズレビューで0.6差12着と敗れて以来の出走で、3歳馬なので52kgという軽斤量で出走できる。
 未勝利以来の1200m戦だが、他の3歳勢がそこまで積極的に行く馬ではないことを考えると、出遅れなければ位置は取れるだろう。
 懸念があるとすればテン33秒台の速い序盤に参加していない点だが、昨年の覇者ナムラクレアも同じような状況から勝っているので、極端な展開にならなければ問題はない。

 出遅れ癖のあるデムーロ騎手に乗り替わっているのは不安要素ではあるものの、今回最も安定感を発揮しそうな馬。
 先々に繋がるかはともかく、少なくとも今回のレースにおいては出遅れさえしなければ大負けはしないはず。

テイエムトッキュウ

 ダート路線からの参戦。京葉Sを逃げ切り完勝している。
 かといって芝実績もないわけではなく、2勝クラスの勝ちは小倉で、テン3F33.1で逃げている。
 唯一逃げられなかった中京の3勝クラスは序盤の出入りが激しくなったレース。それ以外では基本的に好スタート好ダッシュができており、今回も何事もなければ前の位置を取れることは濃厚。

 気になるのは、芝ダート両方含めて好走しているのが阪神・小倉・中山という、序盤の位置取り争いの際に上りがないコースに偏っている点。
 函館は序盤から上りが続くため、最後のもうひと伸びが甘くなってしまう可能性はある。

ブトンドール

 昨年の函館2歳S勝ち馬で、ファンタジーSでもリバーラの2着に来たもののそれ以降は馬券に絡めていない。
 ただ桜花賞の内容は良く、終始内に張り付ける好枠だったことはあるものの、残り1Fまでは前目で粘れていた。

 今回は今まで課題であった距離を1200mに戻してきたことで条件的には整っている。
 ただし出脚がつくわけではないので、末脚を爆発させてもこの舞台では先行勢に届かない可能性があることは頭に入れておこう。

まとめ

 ここまで書いていて辛口な評価が目立ったが、事実として上位人気になりそうな馬も無視できない欠点を抱えている印象が強い。
 だからといって穴馬サイドになりそうな馬もやはり欠点は抱えており、蓋を開けてみるまで分からない部分があまりにも多くなりすぎる。

 また、今年から新基準になった斤量改革も予想の難しさに拍車をかけており、昨年ナムラクレアが50kgという破格の斤量で勝ったのと比べると、今年の3歳牝馬は52kgとそこまで絶対的優位を感じられない。
 また、そもそもナムラクレアは昨年の桜花賞3着と既に十分すぎる実績を掲げて乗り込んできていたのを考えると、今年の3歳牝馬勢は物足りないと言わざるを得ない。

 まとめると、「買わないのが無難」
 もしどうしても買うというのであれば、少しでも先行できる可能性の高そうな馬を買うべきだと思うが、少なくとも筆者は吟味を重ねた結果手を出さないほうがよさそうという判断に至った。

文責:もじゃ

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