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あらすじ : とある白い象に聞いた「捨てた虎」の話

とある白い象から私が聞いた「捨てた虎」の話のあらすじです。
※ 個人の見解であり、所属する組織・団体・家族の意向を代表するものではありません。

西原 大貴 (法名 釋 鏡宣)

人間の思考とそれに伴う行動はビジョンをもつことで変えることができます。成功者はみんなやっている当たり前のことですが、そんな当たり前のビジョンを持ち続けることが多くの人にとっては困難です。その主な理由はビジョンの持つ力をどこかで信用しきれない、確信できない。だから、多くの人は道半ばで諦めてしまうからです。

どこかで諦めてしまった人にも実感を持って、ビジョンをもつことの威力への疑心を確信に変えるための寓話を書きました。

それは、知らず知らずに望まないビジョンを与えられ、そのビジョンを自分で受け入れてしまうと、その望まないビジョンどおりの結果につながるという現実についての話です。

正しいビジョンを持ち続けられる人は限られます。
しかし、望まないビジョンは、誰でもとても簡単に持ち続けてしまいます。そしてそれは、愚痴や悪口という形で日々現れます。

そんな望まないビジョンも現実化してしまうのが人間なんだという恐ろしい話です。

あらすじ

かつては家族と一緒に薬屋を営んでいたが、虎らしい夢を追い求めて破れて、酒に溺れ家族を捨てた虎の父親。その父親に愛想を尽かした虎の母親は、虎の兄弟を厳しくも愛情深く育てました。虎の兄弟は母親の教えを守り、父親の虎を反面教師として胸に刻み、優しくて立派な虎に育ちました。

しかし、父親の虎を恨んでいた兄の虎もやがて自分の夢を思い出し、父親の虎と同じように、薬屋の仕事や妻と娘との家庭を捨ててしまいます。母親の虎も弟の虎も、そんな虎の兄を信じることができず、「虎の父親の呪い」だと恨みます。そして、自分にも同じ血が流れる弟の虎は、不安と恐怖がつのり酒に溺れるようになります。

弟の虎は「虎の父親の呪い」を断ち切るために旅に出かけます。しかしそれは、父親の虎や兄の虎と同じように家族を捨てることでした。

旅に出た虎の弟は、旅先で出会った様々な動物たちから、この世の中を見る視点、詩や絵の力など多くのことを学びます。そして、自分が心のなかに映し込んだ恐ろしい「虎の父親の呪い」こそが、自分の心を動かす感情をつくり、感情が情念となり現実化しようとする無意識の行動につながっていた事実に気づくことができます。

弟の虎は旅をつづけることを決意します。それは「捨てた虎」の旅でした。

登場する動物たち

虎の家族
簡単に心に中に映し込んでしまう「望まない絵」こそが、残念な自分の人生を決めていることを学びます。

虎の威を借る狐
名声を利用するものがいることを学びます。

歌うたいの青い鳥
夢には全てを変える凄まじい力があることを学びます。

酒場の蛇
苦しみにへの共感に溺れさせる魔力を学びます。

サーカスの象
幼い頃からの鎖に囚われる姿を学びます。

首輪をつけた犬
サーカスの象と同じく鎖につながれる姿を学びます。

悪口が好きなシャム猫
相手の評価を下げる悪口によって、自分の評価をあげようとする姿を学びます。

三匹の豚
目的意識をもつ姿を学びます。

大火傷をした狸
創造的に言い訳を探してしまう姿を学びます。

ドブネズミの長老
この世の中はゴミだらけであること、そして、湧き出て止まらないゴミを捨てるには、まずはゴミをありのままに受け入れることが必要だと学びます。

諦めた亀
常に移り変わっていくこの世の中と、心を落ち着かせる「あきらめる呼吸の秘術」、そして大丈夫だと自分に言い聞かせる「ナンマンダー」の魔法の呪文を学びます。

耳の聞こえないヒョウ
耳が聞こえない絶望の詩ではなく、耳が聞こえないからこそ書ける希望の詩を学びます。

メガネを掛けた鶴
この世の中がランダムな確率の重ね合わせでてきているとの視点を学びます。

フラミンゴの絵描き
自分が心のなかに映し込んだ恐ろしい絵が、自分の心を動かす感情をつくり、感情が情念となり現実化しようとする無意識の行動につながることを学びます。

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