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笑い話になった失恋ソングと、黒歴史と化した失恋ソングの話


各局、長時間歌番組の季節が終わりましたね。
いつから主要TV局は夏にこんな紅白歌合戦とFNS歌謡祭とレコ大が一緒に来たような長時間番組を編成するようになったのでしょう。
嵐ヲタ(私です)をはじめ、お目当ての歌手・グループが必ず出演するみなさん、レコ整理が追い付かなくて瀕死ですよね。

突然ですが、皆様には黒歴史な歌、お有りですか?

私の友人たちは中高生の頃、
HY大先生の366日や宇多田ヒカルさんのfirst loveで大号泣してたし、
それを慰めながら爆笑してた私は大人になってから、
福山雅治さんの最愛を歌いながら号泣したことがあります。
(慰める会を開いてくれた友人の前で)

いずれも、今となっては笑い話ですし、普通に歌えます。ええ。
若さですかね…いや、最愛は30代入ってましたね…。やっぱ若いんでしょうね。

今はまだ悲しいラブソング、
怖いくらい覚えてる元彼の匂いやしぐさ、
愛さなくて良いから遠くで見守っててほしい気持ち、
それを聴いて号泣している時や歌いながら涙する時はどれも本当の気持ちだからこそ号泣しているのですが、
まぁそれぞれに時間が経てば、
『いやいや、未だに見守られてたらマジ怖ぇ!』
『えーしぐさとか匂いとか、再現されたら思い出すけどさー、顔を思い出しにくくなってきたよねぇ!』
という感じに傷が癒えて、新しい歌が唄える日が巡っていきます。

お若い方々でしたらあいみょんとか米津玄師さんとか西野カナちゃんとかそんなところでしょうか。

で、ですね。
そんなものはね、黒歴史歌でもなんでもないんですよ。
可愛い思い出ですよね。

私、20代前半の時にハマりこんでしまった男がミュージシャン崩れでして。
黒歴史歌の話はそっちに行きます。

もはや『当時その人にハマった』と言うことが黒歴史なんですが、
自称ミュージシャンだからエモいんですよ、言ってることが。
いや、10年以上前だから”エモい”って言葉が当時なくって、ただただキモいんですけどね?!
(何でそんなキモい男と付き合ってたの?って言われたら、そりゃ当時はキモくなかったんですよ!別れた後がキモいだけで)

この私をセカンド扱いしやがったトラウマ吟遊詩人なんですが、
吟遊するだけあって、言い出すことも、
「しょ…少女マンガ…か?(昭和の)」
みたいなこと言い出してました、いくつか記憶から抹消されてますが。

スーパーハードだったのは、別れて数年経った後に大勢で遊んだ中にいて、
ちょっと2人になった時に言われた
「あの頃俺がのべを傷つけたことは、俺が一生背負っていく過ち云々」

ひいいいいぃぃぃぃぃ!(寒イボ)
ダダダイジョダイダイジョブ…大丈夫…忘れて…
もう、とっくにはるかかなたに忘れて!
元気いっぱいに生きて!私から見えないところで!…って(白目)

要するに30歳前後でなお、厨二病が治ってない感じの人だったんですね。
20歳の時はね、それがロマンチックな方向に走ってて気付かなかったんですが、ちょっと経てば気付くんですよ、コイツやべぇな…って。

彼も私も、当時は自分のことばっかでしたからね。
私は私で入り口は本当に大好きで、人生で初めて好きな人が自分を好きになってくれたっていう「両想い案件」で、
今思い返しても無条件に「とにかく男に夢中になるっつー気持ちを覚えたのはまぁ…あの人だよなぁ…」という人なわけですね。

で、セカンド扱いされたので(バレてないと思うなよ⁈)
この恨み晴らさいでか!と5年ぐらい般若顔で引っ張りました。
キモいという気持ちも引っ包めて、ゴッチャになってたんでしょうね。
キモい野郎に粗末に扱われたなんて許さん、みたいな。

それで、前置き長すぎで申し訳ないんですが、
この彼のせいで超名曲なのに「どうにも厨二曲にしか聞こえなくなってしまった」黒歴史曲、
それがレミオロメンさんの『粉雪』と、福山雅治さんの『はつ恋』です。
今からこの2曲を超ディスりますが、藤巻さんや福山さんに恨みはありませんスミマセン。

若い恋愛かつ遠距離恋愛をしていたので、本当のことを聞き合えずに、言いたいことも言い合えずに、結局相手のことを何にも知らないような気がするままだったんですね。

というか、彼は私のこと何にも知らないよなぁ、というのが最終的に悔しかったので般若顔になったのだと思います私。
彼の寂しさを埋めるためだけに彼女2号枠が私に与えられたんだなぁと。

粉雪の歌詞は、一番はすれ違ってしまった恋に対する想い、
二番は僕(歌詞中の主人公)が上辺を撫でていた自分を反省して、
君の心の声に耳を傾ければ良かったというような意味合いになっています。
(たぶん)

ずっと、私はこの歌を『男の人が書く失恋ソングって男の都合で美談になっててキモイぜ!まるでアイツみたいだ!』と嫌ってきたのですが
(※あくまでも個人の受け止め方です…)
よくよく考えるとですね、私が「彼がこんな風に私を想って反省してくれてたら良いのに…」と思っている願望な歌詞なのですね。

何せ彼、厨二病が全開のメンヘラさんでしたからね(私もね…)、
当時の彼が言ってた”口だけの反省会”みたいな別れの言葉と、この歌詞、結構リンクするんですよ。さすがミュージシャン崩れw

すごくこの曲をdisってて恐縮ですが、
名曲かつヒットして毎日耳に入ったような曲だったからこそ、
歌詞が胸に沁みて、こう、上記のような感じに捻くれた思い出になったのだな、と、だんだん思い出が風化してきて(ようやく)思います。

さて、粉雪が別れたてホヤホヤの頃のヒット曲なのに対し、
福山雅治さんの「はつ恋」は、実はもう少し後にリリースされています。
もうボチボチ恨み晴らさいでかの気持ちも癒えかけた頃にやってきた
「あの頃傷つけたことは、俺が一生背負っあwせdrftgyふじk」
(文字化けしそうなほどキモイ。)事件で、
「はぁ?忘れてくれよっつーか私が傷ついてたの分かってんのかよもう一生背負うとか良いから今死んでくれよ…」と
恨みが再燃してしまった頃に歌われていた、切なく、そして情緒たっぷりに不倫(だよなぁこの感じ)に引きずり込もうとする男目線のこの歌詞。

もはや、当時これを流していた液晶テレビのCMすら嫌いになりそうな勢い。

友達ではいられないことも
恋人には戻れないことも
分かってるよ、でもこの真心を「はつ恋」と呼ばせて

だめです!キモイです!あとな、それ真心じゃねぇから!
自分のことしか考えてねぇからお前!!
だいたい「分かってるよ」って分かってねぇだろ!
恋人に戻れるとか思ってるだろ!正しくはそれ、恋人じゃなくて、俺のことまだ好きで、一発ヤれると思ってるだろ?!
(福山さん、この曲とこの歌詞は同時に浮かんだのだそうですね、わたくし福山雅治様は本当に大好きですが、この歌だけはガチで今でも嫌いですよ…)

福山雅治さんがどういうつもりでこの曲をお書きになったかの真意は知りませんし、
吟遊詩人の元彼がカラオケでこの曲を歌ったとか、そんなことでもありません。

ただ、ビックリするような「一生背負っていく」宣言にドン引きした前後から某CMでお茶の間に流れ始めたこの曲。
あまりにも彼に言われているような気がして「ひぃぃぃ!」となって、怖いもの見たさで全歌詞を検索してもっと「ひいいぃぃぃ!」となって今に至ります。

冒頭で『この思いが君を苦しめるとしても、傷つけてしまうとしても、君が欲しくて』言ってますけど、
うわぁ福山さん落ち着きましょう?
何でリリースして良いと思ったこの曲?すごい情緒たっぷりに歌い上げられてますけどマジで言ってんの?
これ、歌詞中の主人公側の男は、相手の女性も自分のことを未練のある目で見つめてる感じで切なげに歌ってますけど、ご都合主義すぎない?
自分勝手すぎない?何ならストーカーじみてない?

という純粋に歌に対する気持ちと、

あの時は傷つけてゴメンねって言えばまた許されて思いが再燃するとでも思ったか?
つーかそのセリフかっこいいと思って言ったのか?キメ顔で?
前夜私に全力でエッチを拒まれているのに?
そして今も彼女いますよねあなた?『この思いが君を苦しめるとしても君が欲しくて』?黙って?この私をバカにするのも大概になさって…?マジで絞めるぞ?

という元彼への恨みとが悪魔合体して、
とにかくこの曲は傷が癒えたことや10年以上経ったこととは関係なく今でも「うーん…ぐへぇ」となります。

それだけ、サビだけで心の柔らかい部分にストレートに入ってきた名曲と言うことですね…。
福山さん…。いったい何があったんですか…。ドラマ曲だったら仕方ない感じするけど、CM曲って…。

ちなみに、その元彼ミュージシャン崩れには、才能はたぶん無かったと思います。
今は妻子がいて、定職についているご様子です。友達がつながりまくってるから、SNSの「友達かも?」欄やらタグやらで、2年に1度ほどヒョッコリお目にかかります。

一回、満を持して送って下さったデモ曲の良さが、分からんっつーか
「え?私には聞く耳とか判断基準とかないけど、これダサくね?」
とパニックを起こして、知り合いの年上の男性陣に
「最愛の彼氏に『ダセェ』って言うべき⁈嘘ついて褒めるべき⁈」
と電話したぐらいには、変な曲作ってました。
その後、一度深夜ドラマのエンドロールにはお名前が出たと伺いましたが、縁故だろうなぁ、一回しか聞かないしなー。
むしろ縁故あったんならスゲェじゃん。良かったね。と思っています。

彼が、私の大好きな曲のどれかをカバーとかしてなくて良かった、
それが黒歴曲になってたら悲しいから…と思う今日この頃です。

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