フライホイール効果とは

フライホイールは、車のエンジンについていて、慣性を利用し回転することで、はずみにより動きを滑らかに安定させる役割を持っています。

フライホイール効果とは、フライホイールのように、ビジネス上の小さな成功の蓄積が、時間の経過とともに大きな力となり、持続的なビジネス成長が実現されることです。

水の入ったバケツを持って回すとき、回し始めは重さがあるため、力が必要になりますが、回り始めるとぐるぐる回ると思います。

そのイメージで、最初は、小さいビジネスのサイクルを回しながら、どんどん影響力がある大きなサイクルに成長させ、大きな力を生むことがポイントとなります。

マーケティングのフライホイール

これまでのマーケティングは、ファネル型（漏斗 じょうご）のような逆三角形の形をしていると考えていました。
このモデルでは、多くの人に訴求する製品を提供し、そのうち何割かに営業し、そのうち何割かが顧客になるという考えです。

しかし、現代では、フライホイール型で考えます。

フライホイール型は、
引き付ける（Attract）：マーケティングが多くの人を引き付ける
　関わる（Engage）　   ：営業活動で顧客と深く関わる
　楽しませる（Delight）：顧客を楽しませ、満足させる

このサイクルを繰り返すことで、巻き込む人たちも成長させていきます。

顧客は次のように変わっていきます。
知らない人達（Strangers）→見込み客（Prospects)
　　                →顧客（Customers）→後援者（Promoters)

そして、そのサイクルを繰り返し、フライホイールを成長させて行き、例えば、V1、V2、V3と顧客を巻き込みながらビジネスを成長していきます。

インターネットが普及した現代では、企業が発信する前に、顧客によるリサーチ、口コミなどで、良い製品が広まるため、顧客を楽しませ、後援者になって、いろいろな人に推奨してもらうことが重要となります。

Amazonのフラホイール

Amazon 元CEO）ジェフ・ベゾス氏が、創業時に書いた有名なフライホイールがあります。

Amazonでは、
豊富な品揃え　→　顧客体験を与え
　　　　→　取引が増え　→　売り手が商品を増やす
というサイクルでオンラインショッピングが行われています。

さらに、このフライホイールが成長する（Amazonが成長する）ことで、外側のループである「低コスト構造」となり、「低価格」で商品が提供できるようになるというのが素晴らしいところです。

Amazonが成長し、スケールメリットを生かすことで、より良い顧客体験が得られるフライホイールになり、顧客が増え、売り手が増え、さらに、Amazonが成長するモデルとなっています。

マーケティングやAmazonの例に限らず、マネージメントでも、小さな依頼を成功させながら、少しづつ大きな仕事を任せて、チームを成長させ、より大きい仕事を成し遂げることができるようになります。
フライホイール効果を知り、サイクルを繰り返しながら、多くの人を巻き込み成長して行きましょう！！