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知識創造のデジタル化

知識創造理論(SECIモデル)とは

知識創造理論(SECIモデル)とは、野中郁次郎氏によって提唱された、個人がもっている知識や経験(暗黙知)を組織全体で共有(形式知)することで、新たな発見を得るためのプロセスのことです。

暗黙知とは、
個人の経験や勘に基づく、簡単に言語化できない知識のこと。
職人の頭の中にある「コツ」や「勘」や「ノウハウ」のようなものです。

形式知とは、
文章や計算式、図表などで説明できる知識のこと。
誰が見ても理解ができる「マニュアル」や「説明書」「レシピ」などものです。

組織は、暗黙知を形式知に変え、形式知から暗黙知を作り出すことで、知識を創造していきます。「SECIモデル」は、そのプロセスを示したものになります。

各プロセスは、次のようにになります。
共同化(Socializaiton)
暗黙知→暗黙知
共同化とは、パン屋の店長といっしょにアルバイトがパンを焼くように、経験を共有する(共体験)ことによって、暗黙知等を創造するプロセスです。

表出化(Externalization)暗黙知→形式知
表出化とは、暗黙知を形式知にするプロセスで、料理長から教わった料理の作り方をレシピにするように、暗黙知を言葉に表わし、形式知化することで、誰でも理解できるようにします。

連結化(Combination)形式知→形式知
連結化とは、表出化された形式知をさらに結びつけて、最終的な形に落とし込みます。例えば、「パン屋で焼き方の焼き方と洋食屋のハンバーグのレシピを学びハンバーガーを作る」ように連結します。

内面化(Internalization)形式知→暗黙知
内面化とは、連結化によって組織としての形式知とされたものを、再度個人の暗黙知として取りこんでいくプロセスです。ハンバーガー専門店を作り、専用のプロセスを作るようなイメージで、単に実践するだけではなく、自分なりに工夫をし、何度も繰り返すことが必要です。

そしてまた、新たな人と共体験を行い、暗黙知を創出し、このサイクルを繰り返し行うことで、知識が想像されます。例えば、コロッケの作り方を教えてもらうことで、コロッケバーガーができます。

これが組織の知識として蓄えられ、スパイラル的に知識が創造されていくのが、SECIモデルです。

知識創造のデジタル化

現代社会では、知識創造のプロセスは同じですが、共体験を行い、それをマニュアル化し、形式知を組み合わせ、個人の中に取り入れるサイクルが高速で行われています。

ポイントとなるのは、オンラインでの「グループワーク」です。
オンライン共有できるホワイトボードなどを用いて、それぞれの知識を共有し、アイデアを出し知識を創造していきます。

どうすれば自分たちの組織が良くなるか?どんな働き方がしたいのか?グループワークをしてもよいですし、アイデアソンや、ハッカソンなどで、営業職と技術ペアでビジネスのアイデアを出し何かを開発してもよいですし、お客様と製品の活用方法のアイデア出しをするイベントもよいです。

また、インターネットには大量に「形式知」がありますので、表出・連結は比較的簡単になり、共体験から得られる暗黙知の獲得や、内面化し暗黙知化していくことが重要となります。

デジタル化が加速することで、業界や組織の壁はどんどんなくなり、組み合わせや隙間にビジネスチャンスが生まれます。

積極的にさまざまな人の課題などを聞き、デジタル化で、共同化→表出化→連結化→内面化を実践し、高速で知識創造をしていきましょう!!

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