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尿漏れ、不妊を決める体形のゆがみ

認知症が酷くなって施設に入ってしまった整体の先生が時々電話をしてきてはいろいろなことを教えてくれるのですが、記憶があやふやな状態でいろいろなことを言うので間違ったことも言われているようです。これをうちのシッターさんと共に検証しながら子供のケアに役立てたいと思います。

前回整体の先生は「足の指が浮いた状態で歩いているのを治す方法」について教えてくれました。私がその理論をもとに応用させて自分でやってみると確かに体は変化しましたが、同じことを子供に行うことは難しかったので諦めようかと思っていました。するとうちのシッターさんが「それってようはかかとを叩けばいいってことでしょ」と言ってバシバシと毎日のように子供の足を殴っているんです。

でも2週間くらい経過して足を見てみると、足の指が上がらなくなっているんです。

あれ?治ってる…

シッターさんにそれを確認すると「足の指が上がるってことはかかとがあがってるってことでしょ?上がるってことは上げてるってことだから下げようと思ったらかかとを叩けば下がるでしょ?」と訳の分からないことを言います。上がってるところを叩いたら余計に上がるのでは?!と思いますよね????

それを整体の先生に伝えると「シッターさんは間違っていないよ。足の指が上がるということはかかとが上がってるってことだからね。やってみなよ。自分の足でやればわかるよ。足の裏の形を見てみなよ。足の指が上がるときはかかとがあがるようにできているから。それにストレッチと同じで伸ばしたい方の筋肉だけを伸ばしたって思うように伸びないでしょ。筋肉というものは元々縮むことで働いている。この働きを正常にさせようと思ったら反対に伸ばしてからもう一度伸ばしたい方を伸ばせばいい。伸ばすことと縮むことは相反するようでありながら逆説的な効果をもたらすものなんだ。だからかかとを叩くのは正解だよ」というんですよ。

私のアホな頭では、何を言っているのか全然わからんな…。

それでも長い間謎だった「足の指が浮いた状態で歩く」という状況はたった2週間で改善されてしまいました。うちのシッターさんは3歳の頃から柔道をやっていて整体の基礎や体についていろんなことを知っている割にはひらめきがない人です。私が「ここが変、治したい」と問題を投げかけると「それはこうでしょ」と即座に答えが出るのですが、毎日子供の様子を見ながら「ここをこうしたらいいんじゃないか」といった疑問のタネを自発的に見つけたりはしません。「知っているならさっさとやってくれればいいのに」と思うことはしょっちゅうです。

これは生体の先生も同じです。

「あのね?あなたがこの間乳がんの発がん期は尿漏れが凄かったって言ってたでしょ?あなたの乳がん友達の人もみんなそうだったって。でも考えたらそれはわかるね。だって乳がんは女性ホルモンが多い人がなるし、尿漏れをする体形の人って大体そうだったよ。検証してみないとわからないけど、思い当たる節がある。それはね、男の場合でも言えると思う。だって、目じりの横にシミができる男性は昔からSEXに縁遠い生活を送っていた人だっていわれているんだよ。」

誰が言ってるんですか?と、思わず聞いてしまいました。目じりの横にシミのあるオジサンなんて山ほどいそうですよ。

「少なくとも明治大正くらいの時代には言ってたんじゃないかな?うちのおじいさんから聞いたしね。目じりの横にシミができる人って10年とか20年とかSEXしていない男性が多くて、その後に若い嫁さんをもらってするようになっても薄くはなるけど消えはしないっていう風に言われてたの。これは実際性ホルモンの影響によるものでしょう。だから西洋医学が今みたいに社会に定着する前の時代には、そういう感じのことがおばあちゃんの知恵袋じゃないけれどまことしやかに言われていたんだよね」

なるほど。

「乳がんの発がん期に尿漏れが増えるって言うのもそういうのと似てることなのかなって思ったんだよね。でも尿漏れは肩と手でなるものだから治そうと思ったら簡単に治せるよ?」

なんで今それを言うのか。尿漏れで困っているときは何も言わず、なぜ何ともなくなってから言うのか。毎回このパターン。

「いうよ、メモってね。まずね、右でも左でもいいんだけど片方の肩が前に出ていてなおかつ上に上がってる人が同じ方の手を平を下にしてグーのように握り込んだ時に尿漏れが起こります。これが完全なルール。で、この時に肩を上げているのでも前に出しているのでもなく、肩が上がってしまっていて、前に出てしまっている人が条件ね。わざと出したのではなく、自然と出ているというのがポイント。それでね、肩が上がってるけど前に出ていないというならこれに当てはまらない。『片側の肩が上に上がっていて前に出ている人』が尿漏れになる人。この人がたとえば右肩上、右肩前の体形になっている状態で右手の手のひらを下に向けてグーを作るポーズをしたときに尿漏れをするんだよ。これはトイレでおしっこした後にトイレットペーパーで拭く動作がまさにこれにあたるわけ。だからおしっこをし終わったのにまた出るみたいなことになったり、その後立ち上がったらまた出る、トイレから出てしばらくする間もなくまた出ちゃうってことになるわけ。男性の場合は少し時間が空くんだけど理屈は同じこと。ただ女性のほうが距離がないから出やすいよね。で、男性はおしっこをした後に拭かないじゃない?だからこの体形になることが少なくて尿漏れは女性のほうが多いの。他にも手をグーにして下げる動作をするとよくないんだけど、トイレは必ずいくし女性は必ず紙で拭くからね。トイレットペーパーで拭かないようにするってことはありえないから、どうしたらいいかというとわかる??」

と、聞かれて私は答えました。

「肩を治療します」

すると先生は「まあ、それもあるけど。反対の手で拭けばいいよ」と笑いました。

肩が上に上がっていてなおかつ前にでている人は出ている方と反対のほうの手で拭けばいい。

そうすれば尿漏れの条件には当てはまらないから。

たしかに。

人間の体のゆがみは誰にでもあるのだけども、肩に関しては前後と上下で判断をします。

右肩上、右肩前 ➡尿漏れの体形:右手の平が下になる形でグーを作ると尿漏れ
右肩上、右肩後
右肩下、右肩前
右肩下、右肩後
左肩上、左肩前 ➡尿漏れの体形:左手の平が下になる形でグーを作ると尿漏れ
左肩上、左肩後
左肩下、左肩前
左肩下、左肩後

でもこれは尿漏れ以前に居合系の整体において「生理の量と期間」に直結している理論ですよ。

それでそのことを先生に聞いてみると「不妊でうちに来てくれた患者さんたちは皆肩に問題があったけど、肩を治療することはとても難しいんだよね。治してもすぐに戻ってしまうから。だから体重が左右に偏ってかかっていたりするのを治すわけ。でも本人が自分で体重のかけ方を変えるって言うのは難しくて無意識にやってることだから変えようと思っても変わらないのよ。だからね、腰を治療します。腰の前後上下のゆがみを変えると体重が変わるから。だけどこれはちょっと説明が難しいのと自己治療は難しい分野だから説明してもなかなかわからないと思う。だから反対の手で股を拭くというのが無難なところだと思うよ」とのこと。

・腰のゆがみの治療
・体重の左右の変化
・肩のゆがみの治療

この順番で簡単だけど、この順番で自己治療は難しい。難しくても肩を自分で治療する方法を考えなければ。

そこで1つずつ分解してわかるところから考えてみました。

「肩が前に出ている」というのを治すのは私には今のところよくわからないけど、前回の大谷翔平くんの左肩の矯正理論を応用すれば「肩の上がる下がる」ならコントロールできると思ったんです。

だってあれは「左ひじが曲がっているせいで左肩が上がっている」という前提条件があったから。これを治すときは、手のひらを上に向けた状態で前から後ろに腕を回しました。しかも左から回し始めました。同じように右手のひらも上に向けて後ろに回しました。

これは大谷君が「左ひじが曲がっている=左肩が上がっている=顔が右を向いている=右肩が下がっている」という体形だったから。

実は私の体形は逆で右肩上右肩前でした。これを大谷君の肩を再現して検証している間に左肩上になちゃったんです。左手のひらを上に向けた状態で前から後ろに回すということをやっているうちに。

これをやると肩が上がるんですよ。ということは、手のひらを下に向けて前から後ろに回してやれば肩は下がるのかなと思ってやってみたらちゃんと下がりました。しかも今度は右から回してやりました。

・どちらの手のひらを下にするか
・どちらから回し始めるか

この2つが肩の上下を変化させることだとわかりました。


これをやっているうちに調整できてくるとはっきりと片方の肩が上がっているとはいいがたい中途半端な時期がやってきます。この時肩を回したときのゴリゴリという音を確認しながら引っ掛かりのある場所の固さを取るために、今度は前に向けてクロールで泳ぐときの手の形を再現し、肩甲骨の内側の筋肉が伸びるのを感じながら数回回します。その後にもういとど後ろ向きに回してやると肩の高さがちょうどよくなっているんです。

この「いったん逆回しをする」というのこそ先生が「筋肉は縮むのが仕事だから伸ばそうと思ったら反対側を伸ばしたり縮めたりしてやると逆説的にほぐれてくれる」といったことにつながると思います。


先生はよく「僕は治療できるけど、僕が死んだら患者さんは自分で治してもらわなきゃいけない。でも僕は自分で治させる方法なんて今まで考えてこなかったからわからない。理論をあなたに教えるからあなたは医者がいなくても患者が自己治療をできる方法を考えてそれを人に広めて欲しい。それが人間にとって本当に自然なことだと思うから」と言うのです。

でもそのためには肩が前に出ているとか上に上がっているといったことを自己判断できる技がないといけないですよね。

それについても聞いてみました。

「いくつか検査の方法があります。

①腕を組んでもらってどちらの腕が上に来ているのか見る方法
②指を組んでもらってどちらの指が上に来ているのか見る方法

ほかには

③手を合掌して指を限りなく開いて、人差し指を押し合って押し勝った方の指を見る方法
④手を合掌して指を限りなく開いて、親指と人差し指の間の狭い方を見る方法

これらでどちらの肩が上になっているか前に出ているかがわかるのだけど・・・」

と言ったところで先生の脳みその時間切れがやってきてその後はボケボケに。これ以降は自分で考えなければなりません。本当にボケているのかな、フリをしているだけじゃないのかな?私が自分で考えて見つけるように促しているだけじゃないのかな?と思うことはしばしばですが。


ちなみに前回先生が「居合にゆきひらという技があってね」と言っていたのは完全にボケていて、間違っていた内容だそうです。別の日に「ゆきひらという技をネットで探したけど出てこなかったの」というと、「あれはゆきひらじゃなくて、ゆきはらいですよ」と言い出したんです。

ゆきはらいとは、肩に積もった雪を払うようなしぐさをすること。首のほうから肩先に向けて雪を払うようにパンパンと触ってやるだけ。

「それが技のようにも治療のようにも思えない」と私が言うと先生は「それでも効果があるから不思議なんだよ。肩の治療って言うのはあっけないものなんだけど、それだけ知っていても意味がない。やっぱり前後上下の診断を正確にできなければ。でも大谷くんみたいに片方の腕の腱が切れやすい状態にあるというのはもう間違いなく右肩を払わないといけないというのはわかるから簡単だよね。ただ人によってゆきはらいの効果がどのくらい続くかはいろいろだけどまあ5分10分が普通だから、登板する直前に誰かチームメートとかにパンパンとおまじない程度に払ってもらって出ていけばいいんじゃない?その前に本人が両掌を体の中央に持ってきて合掌してからやると、効果はもっとあると思うけど。それこそ1球投げるごとに左右のゆがみを合掌で取ってやればいいだけだけど、そんなフォーム変だよね。でも人間の体の面白いところは、片側の手を前ならえの状態に前に出してから上に上げて反対側に首を向けるとべろ全体が上あごに密着せずにべろの片側が浮くのに、腕を上げる前に首をねじってから手を同じように上げてもべろは全部上につくということなんだ。肘の腱が切れるというのは顔がそちらに向きすぎているということと同じだし、その時の首肩の状態はそのまま舌の形に出る。だから常日頃から机に肘をついている人なんかはそうなりやすい。ほら、だって肘をつくってことは手先は必ず上になっているしね。この体形の人はぼーっとしやすくて1日中眠いはずだよ。車の運転とかは絶対にしないほうがいい。人間の体の不具合のほとんどは手の所作から作られて治療も同じように手の所作によって完了するんだ。それは大抵まさかこんなことでと思うようなあっけないことが生み出しているし治すときも同じなんだよ」


この先生はまるで魔法使いのような人で、診察台の上で人をコロンコロンと転がしているだけのように見えてあっという間に病気を治してしまう人でした。元気な時は日本中からアスリートがやってきていて、フォームのアドバイスなんかをしていたのに今ではボケてしまってその技術すら忘れかけている。儚いものだなぁと思うことは多いけど、時々頭の回路がつながったような瞬間に電話をかけてきてはこんなことを言います。

「足先が外に開いてる方の肩が前に出ると肩が上がるから脇が開くの。子供ができやすいのとできにくいのはどっちのわきが開いているかが凄く大事だから、ホルモンの量の影響ならそれはまさしく尿漏れともつながると思う。子供ができにくい人は仮に右の脇があいていて、指を組んだ時に左の指が上になったり腕を組んだ時に左が上になるように組む人。左右で2種類あるけど右ひじ上、右指上、体重右みたいに片方に偏ってる人が子供ができにくい。偏りが交差していると子供はできやすい。例えば右ひじ上、左指上みたいな感じにね。これが不妊症の体系的な治療の基礎。尿漏れにも関係しているのだとしたらあなたが検証してね」

今私が尿漏れではないので自分で検証できないな。しかもこの左右について説明するときが一番ボケていたりするから怖い怖い。私コレ間違ってると思うんですよね。できにくいことを説明していたけどできやすいことについて実際は言っていたというパターンかも。自分で検証しないとわからないな。

肩のゆがみを取る方法はグルグル回すのくらいしか思いつかないけれど、ゆがみを作る方法は考えたらわかるんですよ。例えば先生がいうように「机に向かって書き物をするときに肘をついて字を書く」という所作によって肘をついたほうの肩が上がるとかんね。

でもきっとほかにも同じような構造の所作が山ほどあるような気がします。横向きに寝て頭を起こしたときのポーズとか。寝転んでTV見る人とかは良くない気がします。ゆがみを取る治療をいくらしても新しい歪みを作りまくっていたらきりがないので、「原因を作る所作」について考えてみるのも面白いかなとは思いました。


不妊症と尿漏れの人はぜひだめもとで試してみてもらいたいのだけど、この先生の家に一子相伝で伝えられてきた整体術って言葉にすればするほど意味不明で人に伝わる気がしないんですよね…。

まずは肩の状態を検査する方法を誰もが自分でできるようにわかりやすくかみ砕いて説明できるようにならなければ。


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