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子供の病気の技術を大人に活かす#2売れる音楽を作る5

久しぶりの音楽療法的な記事になります。栄養の話題以外はあんまり人気ないみたいだけど、一応こちらの続きです。

脳性麻痺のように脳にダメージがあった子供は特定の音楽を好んで聴きます。そして繰り返し聞いていると症状が改善していたりするので、構造的に脳を癒す音楽というものがあると思っています。


私はとてつもなく暇な日にmomimaru氏のレッスン動画を見て真似をしていたのですが、彼がビートの説明をするときに音をカタカナで表現していたんです。

ボッ=バスドラム
ツ=ハイハット
プス=スネアドラム
カ=Kスネア


しかも同じ音もいろいろな音程で出せたほうがいいというので、言われたとおりに練習していたのですが、ふと気づきました。

「バスドラムってボっていう音から母音のOを取った音、つまりb」とはいえ、息の吐き方は明らかにボなわけだから「o」ですよ。そしてハイハットはツなわけだから「u」で、スネアドラムのプスは「uu」もしくはクリアじゃない場合は「プシー」みたいな感じになっちゃうから「ui」です。ヒューマンビートボックスは子音が基礎になるに違いないですが、息を吐いたときの息の音はやっぱりあいうえおですよ。Kスネアなんかはカって表現するじゃないですか。そういう意味では結構たくさんの音がカタカナで表現できます。

以前、YOASOBIの三原色の無音の鬱音のあとのスネアドラムが全部鬱音になるというようなことに気づいたことがありました。でもスネアドラム自体がiuで鬱音なのだとしたら、millennium paradeの「U」の前奏でうちの子供が嫌がった理由もうなづけます。ちっちゃい太鼓の音がバタバタバタバタとして、歌詞がない状態でその音を聞いてしまうと負荷がかかる感じがあります。

となると。

aeoの法則をドラムの基礎音に当てはめるとバスドラムめっちゃ入れていくか、スネアドラムの代わりにiuを回避した音を何か割り当てるとかするといいような気がする…と、しばらく考えていたのですが今朝こんな曲を発見。

https://www.youtube.com/watch?v=_WVXrDmm-P0

ボボボツボボボツ!ボボボツボボボツ!ボボボツボボボツ!ボボボツボボボツ!ってめっちゃボ!

今までのYOASOBIの曲とはドラムの使い方が全然違いますよね。基本失恋の歌でモヤモヤしちゃうような内容の歌なので歌詞の中にiuを入れたいけど入れると鬱曲になってしまうから、ドラムでプラスの音を入れまくっている。だからちょっとこもったような音ですよね。

同じフレーズの繰り返しの中で微妙に変えたリズムがたくさん入っていてとても面白い。抒情的な歌の作りになっているので好みは分かれると思いますが穏やかなイメージで包容力のある印象の歌です。

・人の声
・ピアノの音
・遊びのあるちょっとした音
・リズムを表す音

というのが彼らの曲の軸になっていますが、これにギターとかバイオリンとかが組み合わさります。いくつもの音の層が絡み合ってピアノの音が聞こえやすい瞬間もあれば、歌の歌詞がグッと表に出てくる瞬間もあります。ゲームの効果音のような音が目立つ瞬間も。それらの音が絡み合っているのを追うように細かく聞き分けるのが彼らの音楽の楽しみ方だと思います。

では肝心の歌詞を見ていきましょう。

①フレーズの最後の音が母音の「あ(a)」「え(e)」「お(o)」で終わっている曲はよく聞く➡良い音
②フレーズの最後の音が母音の「い(i)」+休符で終わっている曲は嫌がる、歌の途中でも「い」と「休符」が入っていると嫌がる➡悪い音
③「きっと」「ずっと」「もっと」「ちょっと」という促音も好き➡良い音
④同じ歌詞や同じフレーズの繰り返しも好き➡良い音
⑤フレーズの最後の音が母音の「い(i)」で終わっても「い」と「に」の場合は問題がないことが多い(き、し、ち、ひ、み、り、ゐはダメ)➡悪い音の回避
⑥フレーズの最後の音が母音の「い(i)」で終わっても次のフレーズの最初の音が「い(i)」で始まるなら問題がないことが多い。う段も同じだが、い段はい段、う段はう段の場合だけよくて、い段とう段が絡んだ場合はダメ。➡悪い音の回避
⑦母音が「あい(ai)」「いあい(iai)の単語が入ると良い➡良い音
⑧「aiai」と繰り返すものはもっと強い効果がある➡良い音
⑨aiを伸ばす音はさらに強い効果がある➡良い音
⑩aaaのように連続する母音は強い効果がある➡良い音
⑪「ポジティブな意味の単語」の量と「ネガティブな意味の単語」の量が1:1だとネガティブな言葉の威力の方が大きいので「明るい歌詞」と「暗い歌詞」があるなら明るい歌詞の分量を多くしないといけない
⑫「希望の意味の歌詞」で歌を終了させる
⑬暗い意味の歌詞の後には希望の意味の歌詞で否定する
⑭サビの中にある悪い音は被害が大きい
⑮音の数が増えてくると無音ができた瞬間にその場所が悪い無音になる
⑯前奏はないか、サビ同然のメロディがないとダメ
⑰「聞く」という行為に集中できるように音の層が厚い曲が良い

この法則を当てはめてみると…

今回はこんな感じでiとuの数は多いです。それだけ片思いのうまくいかないイメージを作り出せています。聞いてるだけでモヤモヤしてくるでしょ。鬱音をあえてモヤモヤとして使っている。でも希望や明るい意味の言葉で否定しているのはいつも通り。今回は「ああ~」の繰り返しでもう加点は十分だと判断しているのか、むやみやたらと加点を増やさず、新しいことを試したいという意図が見えます。

微妙にアレンジを変えながらも同じフレーズを組み合わせたらヘビロテ確定です。しかもピアノが後ろで別に鳴ってるから全然飽きない。そして「人の声がしていないときに裏側でリズムを刻んでいる楽器は「ボボボツボボボツ」のようにaeoの音になってる。そうじゃない音も確かにあるけどインストで聞かない限りは人の声にある程度かき消されてる。


歌詞以外の部分のドラムのaeoが多い曲は結構売れてるんですよ。

https://www.youtube.com/watch?v=by4SYYWlhEs

こっちはボ・ツ・ボ・ツ・ボ・ツ・ボ・ツのリズムだったから、これに比べるとボボボツは圧が凄い。

これで

⑱打楽器の音程でaeoを作りiuを回避する

という条件が加わりました。

抒情的な感じだから頑張って聞く曲ではなく、勝手に流れている曲に最適な感じ。つまり、一度慣れると永遠に聞いていても苦痛じゃないヘビロテ曲の作り。

「打楽器のリズムと音程の組み合わせの中にもaeoがあって、iuを回避できるなら、歌詞にiuが多くてもバランスが取れて鬱音を含まないヘビロテ曲が作れるのではないか?!」ということを数か月ずっと考えていたのですが、それがまさにこの曲。

ちなみにうちのシッターさんはYOASOBIの曲を聴くと「歌詞が全然入ってこない、全部同じ曲に聞こえる、聞いていてガチャガチャ音がするだけで全然落ち着けない、いい曲じゃない」と言います。シッターさんはCタイプの体質の人で糖尿で脳梗塞をやっていて肝炎で脊柱管狭窄症で心臓病で還暦過ぎです。ほかにも「全部同じ曲に聞こえる」「音が聞き分けられない」「早口すぎる」というようなことを言った人がいたのですがその人も高齢者でアレルギー体質で鬱っぽい性格の完全なCタイプ。二人とも子供のころからぜんそく持ち。

年を取って、おじいさんになると多重の音を聞き分けられずに苦痛に感じる脳になってるのだなと思いました。

でもどちらかというとCDを買ったりしてお金を使うのはそのタイプの人かも。だって同じ曲を繰り返し聞くのではなく薄い曲を大量に聞くタイプになると思うから1曲が売れるというよりはそのアーティストが売れる。1曲に対する満足度は低いから「会いたい」という気持ちが強くなってライブに行く人が増えると思うし、グッズとかも欲しがって買うと思う。つまり音楽にお金を使う人って音の層の薄い曲を聴く人だと思う。「曲が好き」というよりは「その人が好きだからその曲もいい曲」みたいになる。

感染症対策でライブなどのイベントに制限がある今ならヘビロテ曲のほうが時代に合っているなと思いますが、お金を直接アーティストに落としてくれるお客を取り込むなら薄い曲とのバランス次第なのかなと思いました。

ただしこの曲覚醒系の曲のようなので寝ているときにかけていると頭の中で難しいことを考えて夢をいっぱいみちゃいますね。

私が子供の頃好きだったアニメのオープニングの曲がこんな感じの曲で、中盤以降に訪れる切ない感じのフレーズが好みです。



この曲以外にも似たようなバスドラム多めな曲がこちらです。歌詞も完全なaeo曲。ai加点も多いので、この曲をかけているとうちの子は黙って静かに聞いているのですが曲が終わって次の曲に行くと「もう一回」と言ってリピート再生を要求してきます。

でも中盤のシャンシャン言ってるあたりはスキップしているので良くない部分もまぎれているのかも。

音楽療法的な効果についてですが、私の子供のように未発達な脳の人はこの構造の曲を聴くと発音できなかった言葉が発音できるようになったり、集中力がついたりと脳が発達する効果を感じることができます。

子供が好きな曲の構造には脳を発達させる音の組み合わせが存在すると思います。そしてYOASOBIの曲はその条件を兼ねそろえているから聞いてしまう。脳が心地よいから聞いてしまう。

多くの人がただ曲を聴くだけで体の不調が取れるなら、そういう曲がたくさん作られて音楽が薬になる日がくればいい。音楽療法のレッスンで聞くのではなく、町中にあふれる人気の曲を何気なく聞いているうちにそれが治療になればいい。それが現実になっていることがとてもうれしいです。


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