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君はタルコフスキーを観たか?

タルコフスキーの『サクリファイス』。映画やってる人間なら一度ははまるタルコフスキー。タルコフスキー特集を行くと、有名監督や俳優が思いつめた顔で列を作っていたのを見たことがある。タルコフスキーの話で教養が試されるみたいな。そういう私も全作観た。親父の詩集まで読んだ。本作は3回観た。自作にも取り入れた(つもり)。至高の映像美と特別な世界観。そして忍耐を試される長回し…! 本作はタルコフスキー最期の作品。祖国(ソ連)に批判的だった氏は、亡命した身で本作を撮り、54歳でパリで客死する。

本作は端的にいえば核戦争への危機感や警鐘を鳴らすものだが、タルコフスキー特有の神秘的映像が貫かれている。最期の家が燃えるシーンは途中でカメラが故障したことから、再度セットを組み直し撮ったとか。

誤解を恐れずに言うなら、タルコフスキーの映像には「神」が写っている。全作において「神」を収めようとしている。映像美の向こうに。長い、それは長い長回しの尺なかで。映画館で観てこそトランス状態になれる作品だ。家で観たら死ぬ(寝てしまう)。



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