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ヴィギリウス・ハウフニエンシス(キェルケゴール)著『不安の概念』考シリーズ-

 『不安の概念』は仮名著作の内で講師方の眼に少し愛顧を得るだろう唯一のものであろう。(キェルケゴール)

 『不安の概念』はキェルケゴールが著作活動を開始した第二年目(1844)に出た初期の著作だが、その内容は、後に続く諸著作をば理念的に先取りしているとも言える問題的な成熟さを示している。もし人がキェルケゴールの諸著作の前に初めて立たされて、著作年代を斯くして、その順序を問われるとするならば、彼は『不安の概念』を最後のものと指示したかもしれない。それほどこの書は高い密度の特殊な構成を持っており、自由の問題に関しても、『不安の概念』以後に辿り行かるべき道の頂点をば既に早くその中に毅然として示しており、キェルケゴールの特異な弁証法的自由理解の集大成の観を持っている。(大谷長『キェルケゴールにおける自由と非自由』p.106)

ヴィギリウス・ハウフニエンシス(キェルケゴール)著『不安の概念』考-まとめノート①-
http://mfoucaultjp.hatenablog.com/entry/2017/03/12/192717

ヴィギリウス・ハウフニエンシス(キェルケゴール)著『不安の概念』考-まとめノート②-
http://mfoucaultjp.hatenablog.com/entry/2017/03/27/220940

ヴィギリウス・ハウフニエンシス(キェルケゴール)著『不安の概念』考-まとめノート③-
http://mfoucaultjp.hatenablog.com/entry/2017/04/29/220908

ウィギリウス・ハウフニエンシス(キェルケゴール)著『不安の概念』考-まとめノート➃-
http://mfoucaultjp.hatenablog.com/entry/2017/04/30/014451

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