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いまでは、めっきり少なくなった郵便物ですが、かつては、連絡手段の主流でした。物の値段を確認するために「見積書」、物を購入したら「納品書」、物を受け取ったら「受領書」、締め日になったら「請求書」、お金を払った「領収書」と商売にはあらゆる紙が必要でした。そしてその紙のやりとりは郵便で行っていました。

私が営業事務として働いていた30年前は、最寄り駅の郵便局に私書箱を借りていました。仕事前に、私書箱に郵便物を取りにいくのは女子社員の仕事でした。3人いる女子社員が一週間ごとに、出社まえに私書箱に郵便物を取りに行っていました。もちろん、就業時間前に行っていたので、時間外労働なのですが、時間外労働の手当は「無し」です。長年の習慣で、女性だけが、私書箱に郵便物を取りにいくのも、時間外手当がないことも習慣になっていました。ほんとは、労働基準法に反してます。

私書箱から持ち帰った郵便物は、担当者別に選別して、送付元の会社名をノートに記録します。「1990年7月7日 A社 納品所」という感じに書いておきます。記録後は、郵便物のあて名の社員の席に、郵便を置いて郵便物の作業は終了です。作業一つ、一つは簡単ですが、数が多いので最初のころは小一時間もかかっていました。

この受け取った郵便物を記録する作業は、退職後25年たった台湾で役に立ちました。顧客からの郵便物を受け取った、受け取らないというトラブルがあり、その対応策に、受け取った郵便物は全て、ノートに記録する方法を伝授しました。PCで記録しても、後から変更されたり、ファイルがなくなったりとトラブルが予想されますが、ノートに書いておけば、記録の担当者が休んでも代わりのものが記録できます。アナログな方法ですが、郵便というアナログな伝達方法を記録するには、最適な管理方法でした。

郵便物を受け取ったらノートに記録
これは、まだまだ使えるレガシーの仕事術です。

*商社に勤めていたのでエアメールを受け取ることも、送ることもありました。青と赤のだんだらの縁がある封筒で送っていました。青と赤の封筒がなくなってしまった時、ボールペンで封筒の縁をグリグリ塗って使ったことは良い思い出です。

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