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MEA後に気づいたこと  その11                             361名の術後3月または12月の自由記載とVASスコア


MEA後に出血が全くなくなったら閉経なのか?

 再確認しておきたいのですが、MEA後に出血がなくなる原因は、卵巣の内分泌機能の低下とは無関係です。しかし、50才前後の閉経が近い年齢でMEAをおこなうと術後に閉経が重なる可能性はあります。その場合は卵巣機能の低下がありますので、多少とも更年期症状を伴うはずです。
 子宮摘出術のあとに出血しないということは、納得しやすいようです。しかし、子宮摘出時に卵巣を温存しておけばホルモン分泌機能は保たれています。検査するとホルモン値は閉経型にはなっていません。卵巣温存の子宮摘出術後は子宮がないので出血しないだけですから、これを閉経とはいいません。
 同様に、MEAでは卵巣は子宮に対するマイクロ波照射の影響をうけませんからMEA後に卵巣機能は温存されています。子宮内膜が熱によって壊死し、熱傷が治ったあとも内膜が再生されなかったら、子宮内膜を欠く子宮になり子宮内膜組織が担ってきた月経出血はなくなります。子宮内膜がないので出血しないのです。
 子宮内膜は妊娠に不可欠の組織ですが、妊娠が成立しなかった場合は、卵巣からのホルモン濃度がいったん低下して表面が脱落し出血がはじまります。これが月一回起きている月経出血です。子宮内膜がないと月経出血は起こりません。球場がなくなると野球はできませんが、グラウンドの芝生や砂を除いてコンクリートで覆うでけで従来通りの野球はできなくなります。


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