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読む、れもんらいふデザイン塾vol.1【千原徹也】

こんにちは、嶋津亮太です。

第5期の「れもんらいふデザイン塾」がはじまりました。

【れもんらいふデザイン塾】
デザイン会社、株式会社れもんらいふのクリエイティブディレクターである、千原徹也が主催するデザイン塾です。

クリエイティブ業界のトップオブトップがゲスト講師として登壇し、全16回の講義が行われます。これはその講義レポートです。なぜ冒頭にわざわざ名前を出して挨拶したのかというと、この文章には「書き手の視点が入っている」ということを伝えておくためです。講義を受けた人によって感じ方や響く言葉は違います。関心を抱くポイントは人それぞれ。つまり何が言いたいのかというと、「レポートの内容は僕が全て責任を負う」ということです。

名前を出して書くということは、そういうことですので、このレポート内で何か問題があったとしてもそれは主催のれもんらいふさんの責任でもなければ、ましてや登壇者のゲスト講師の責任でもありません。その心積もりで読み進めていただければうれしく思います。

いずれにしても、全ての講義はおもしろいのでご安心くださいませ。
前置きが長くなりましたが、第1回講義の模様です。


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第1回の講師は、れもんらいふデザイン塾の塾長でもあるアートディレクターの千原徹也さんです。

千原さんはクリエイティブの領域だけでなく、「人生のデザイン」についてのヒントを話してくれました。自分の人生を切り開くために必要な力、それは何なのか?


人気者で行こう

千原
これはサザンオールスターズの七枚目のアルバムタイトルです。「人気者でいこう」───何をするにせよ、しっかりと心に置いている言葉です。

専門職というのはそこまで特化したものではなくなっていくと思うんですね。グラフィックデザインの場合でいえば、2、3年現場で働いて書体選びや文字詰め、入稿の仕方などの細かい技術を覚えてしまえばたいていのことはできるようになります。そこからフリーランスになってもある程度やっていくことができた。

ただ、これから先は技術だけでは食べていくことができなくなると思っています。それはグラフィックデザインだけでなく、全ての仕事に言えることです。デザインの技術の有無(優劣)よりも、「考え方をしっかりと持っている人」に仕事は集まります。

専門的な技術はAIに変わっていきます。今ではスマートフォンのアプリでグラフィックデザインが簡単にできるようになりました(レタッチを含めてね)。そうなると仕事の多くは「技術」とは関係ない部分になっていきます。

今では「クリエイティブディレクター」が社内にいたり、パリコレなどのファッションショーでは「ファッションデザイナー」の代わりに「クリエイティブディレクター」と名乗る人が挨拶をしていたりします。カール・ラガーフェルドのようにね。そういうことが増えてきています。
つまり、「ブランド自体のブランディングはどうするの?」ということが課題になっているのです。

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「人気者で行こう」というのは、トータル的な人間力。その人がどのようなキャラクターの持ち主で、どういうおもしろい話ができて、どういう知識や経験があって、人を惹きつける力があるのか。この先、大事になってくるのはそのような力です。

それらのことを踏まえて、僕が今までやってきたことを話していこうと思います。



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