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スキマだらけのマスクでも効果があるっぽい理由が個人的に判明

どうもこんにちは。
マスクオタクです。

私はマスクについて色々と調べてるんですが、メカニズムとしての興味が強かったりします。

で、世間一般として『ユニバーサルマスキングに感染対策の効果はある』とされていますが、そのメカニズムはあまり確信が持てていませんでした。

今回『確信』とまではいかないものの、それなりに納得できる論文を見ましたので翻訳引用し所感を記しておこうと思います。


◆マスクの隙間についてあらためて

私は『マスクにはウイルス感染予防の効果がある』と考えていますが、それは隙間を極力減らした場合です。じゃないと濾過機能がろくに働きませんので。

そのような意味で『高リスク環境を前提とし自らの感染に違いを出せる』のは N95,DS-2 または 着圧とノーズパッドが付与されたマスクに限ってだと考えています。

◇◇◇

普通の不織布マスクでは隙間だらけなので、フィルターを介した濾過率は2割未満だろうと考えています。マスクと着用意識にもよりますが。
根拠は以下。

しかし、隙間が大きいことが飛沫およびエアロゾルの排出にどの程度の影響を及ぼすのかはいまいちわかっていませんでした。

そのあたりについては、約1年前に以下のような仮説を立てています。

マスク意味なし?『不織布マスク』に意味があるかもしれない4つの理由|キツネザル
https://note.com/lemur_catta/n/n04029862dd33

特に上記の引用部(飛沫の水分の蒸発)について気になっていましたが、最近それなりに納得できる論文を見ました。


◆論文紹介

論文から一部翻訳引用します。
リンクは以下です。

Environ Res. 2022 Mar; 204: 112072.
Published online 2021 Sep 23. doi: 10.1016/j.envres.2021.112072

COVID-19の拡散における唾液飛沫から固体エアロゾルへの移行

Mehdi Stiti,a,∗ Guilaume Castanet,b Andrew Corber,c Marcus Alden,a and Edouard Berrocala,∗∗

要旨

COVID-19のようなパンデミックの進行を抑制するためには、病原体が感染する条件を知ることが重要である。空気感染や飛沫感染によって伝播するウイルスや細菌については、唾液飛沫が会話や咳によって排出された後、時間とともにどのように変化するかを理解する必要がある。このような観点から、水分の蒸発による唾液飛沫から固形残留物への移行を、ここでは5人の男性と5人の女性の唾液を用いた実験と、このプロセスの動態を正確に予測するための数値モデリングの両方で研究している。このモデルは、唾液を水と塩の二元混合物と仮定し、超音波浮遊装置に懸濁させた唾液液滴を用いた実験結果と比較して検証した。初期直径が21μmより小さい液滴は、2秒未満(相対湿度が80%未満および/または温度が20℃以上の場合)で、直径5μm未満のエアロゾルとみなされる固形残渣を生成することが実証された。最後に、ここで開発されたモデルは、唾液組成、相対湿度、および周囲温度が液滴乾燥に及ぼす影響を考慮している。したがって、固形残留物になるまでの移動距離を推測することができる。その結果、初期サイズが80μm以下の唾液液滴は、160cmの高さから吐き出された場合、地面に触れる前に固形残留物になることがわかった。

Transition from saliva droplets to solid aerosols in the context of COVID-19 spreading - PMC
[2023.07.12 引用]
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8459388/

◆所感

重要なポイントを再度引用します。

・初期直径が21μmより小さい液滴は、2秒未満で、直径5μm未満のエアロゾルとみなされる固形残渣を生成することが実証された。

・初期サイズが80μm以下の唾液液滴は、160cmの高さから吐き出された場合、地面に触れる前に固形残留物になることがわかった。

つまり、咳や発声による飛沫の吐き出しを考えた場合、吐き出し直後の大きさであれば、飛沫核(エアロゾル)になる前にマスクで濾過出来るし、濾過出来なくとも衝突し付着する、という可能性は高いでしょう。

もちろん、マスクが無かった場合、多くがエアロゾル化します。

この理論は『マスク着用によりエアロゾル数濃度を70%減少させた』とする以下の結果を裏付けるものです。

まあ、上記の研究はサンプル数が少ないので、異なる条件で追試して欲しいですけどね。


◆おわりに

マスクを着けていれば『吐き出した飛沫が(水分が一瞬で蒸発し)エアロゾル化する割合』を、ノーマスクと比べて大幅に減らすことが出来るでしょう。たとえマスクの隙間が大きくても。

また、咳エチケット(ハンカチや袖で口元を押さえる)はエアロゾル抑制に効果が見込めそうですね。なんなら透明のマウスカバーやフェイスシールドも無いよりは全然マシじゃないでしょうか。

このメカニズムに絞った研究を期待したいところですが、個人的にはこれでユニバーサルマスキングの論拠は結構固まりました。

ということで、マスクは隙間ガバガバでも、効果はあります!
(たぶん)

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