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シェディングの仮説を再考する。

最近一か月以上、各所の空気質(HCHO/TVOC)を測定しています。
目的は巷で話題の『シェディング』および、それに関連すると思われる『自身の体調不良』の謎を解明すること。

謎は解明されていないものの、これまで色々と試してきましたので、ここらでよく言われている仮説について再考してみたいと思います。

というのも、なんとなく原因はそれだけでは無いような気がしてるんですよね。まだわかりませんが。


◆ゼロベースでシェディングを考える

これまで色々と試すにあたり、よく言われている『シェディングの常識』はあまり意識しないようにしてきました。

まあ、仮に接種/非接種の切り分けを行おうにも、そんな協力的な人はいないですし不可能に近いんですけどね。

『呼気をください!何か出てるか確かめたいんで!』なんて言えるはずもなく。非接種者なら話は早そうですが、わたしのまわりには一人もいませんし。

なので、結果的に接種/非接種は関係なく『ヒトからのTVOC排出』について調べてみることになりました。


◆過去のHCHO/TVOC測定結果は正しかったのか?

さて。

『シェディング』の一般的な仮説は『ワクチン接種者からの匂いを伴うTVOC排出とそれによる健康被害』かと思います。

それは『測定器による接種者のTVOC上昇という逸話』により強く方向付けられたものだと考えています。

しかし、そのような言説の根拠となる測定器は、結果の扱いに注意が必要な物でした。

◇◇◇

安価な空気質測定器によるHCHO/TVOC値は『アルコール(エタノール)』に強く反応します。その他(湿度等)でも影響が出ます。

それらの影響をすべて認識し除外したうえで、明確に『接種者からのみのTVOC上昇』を切り分けたとする情報を私は見ていません。
(知ってる人がいたら教えていただけるとありがたいです。)

そのような意味で『過去の逸話』は参考程度に留めたほうが良いかと思っています。


◆理論と現実

そして、これまで私が測定した結果も、一般的な仮説を裏付けるものではありませんでした。

アルコール等の影響を除外できた(と推測する)環境では、今のところすべて『TVOCの有意な上昇』は見られていません。

具体的には以下のような環境です。

  • 映画館(5回以上)

  • スーパー銭湯の休憩室(3回以上)

  • 職場での打ち合わせ時(5回以上)

上記は『それなりの隔離環境で長時間(30分以上)同じ人がその場に留まる』という条件です。換気も強くありませんでした。

もし仮説が正しければ有意な数値上昇が見られてもおかしくない状況だったと考えます。

しかし、いずれも TVOC:0.1 [mg/m^3] を超えることすらありませんでした。
『ワクチン接種者』ということでもなく、『ヒトからの強い排出』を認められない結果だと私は考えます。

まあ、サンプル数が少ないと言われればその通りですけどね。


◆TVOC排出説を再考する

以上のように、今のところ測定結果は『TVOC排出説』を肯定するものではないです。しかし、理論と個人的な経験により、その可能性は高いと今も推測しています。

なにしろ過去に、屋外やアルコール消毒の影響が無かったはずの状況でもシェディングらしき症状を経験しています。頻度は少ないですし接種者と限定はされませんが。

それを前提に最近の測定結果と矛盾なく仮説を立てるなら、以下のようなことが考えられるかもしれません。

  1. 継続して排出する人は極少数。

  2. 強い影響を及ぼす人は極少数。

  3. 影響を及ぼす物質はTVOCのみではない。

『3』を除けば、打って数日の人を測定すればわかることかもしれません。
しかし、私の周囲で近々接種する予定の人がいませんし、今後もしばらくそのような機会はなさそうです。

屋外でも頻繁に感じる人はそれなりにいるようなので、案外『3』も正解なのかなあ、などと最近は考えつつあります。


◆アルコールの影響

ところで、『ワクチン接種』以外の可能性として『アルコール消毒(エタノール)』の影響は少なからずあるだろうと考えています。

アルコールジェルで通常程度の手指消毒を行った場合、隔離環境で一時間以上有意なTVOC濃度が保たれることを実験して確認しています。

また、慢性的な曝露による健康被害の可能性については、ちょっと前に記事で書きました。具体的な症状はシェディングと一致します。
(皮膚、目、上気道粘膜の刺激、頭痛、筋骨格系および生殖器系障害、喘息)

商業施設などの利用者が、全員ではないとはいえアルコール消毒し店舗内へ影響を及ぼすなら、それは有意な濃度上昇を引き起こしているものと推測します。


◆おわりに

ということで、色々と書きましたが『わからない』ということは変わりません。

ワクチンの種類を嗅ぎ分けられる人もいるようですので、そのような方にとっては『何言ってんだこいつ』って感じの内容だったと思います。

各々の経験や仮説を否定するつもりはありませんので、ご勘弁ください。

私は今後も謎を探っていきますが、本来ならそれなりの研究機関がお金をかけて検証して欲しいところです。

困ったものですね。本当に。

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