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「ペンギンのジュリアン」

     ◇◇ illustory ◇◇

ある晴れた冬の午後・・・
歌うことが大好きなジュリアンは
今日もメインストリートで歌っている

でも 誰もジュリアンの歌に耳をかさない
「あ~あ・・・ 
   今日も二人しか聞いてくれなかった・・・」

ジュリアンは、しょんぼりして
家に帰ろうとした時、
ペンギンの親子が ジュリアンのところに来て
子供ペンギンが「もう1曲歌ってよ!」と
笑顔でささやいた。

ジュリアンは「ありがとう、でも 
僕はもう歌うのを止めようと思って・・・」

そんなジュリアンを見て、ペンギンのお父さんが
「ジュリアン、君は歌うのが大好きなんだろう?
 なぜ、歌うのを止めるの?
 聞いてくれる人が少ないから・・・?
 教えてあげるよ、ジュリアン。
 ジュリアンの歌声には、
. 優しさが聞く人の心に響いている。
 何百人の前で歌うのもいいけれど、
 たった一人のために 
 優しさを込めて歌っている
 ジュリアンの歌を、これからも
 聞いていたい! 頑張って!!」

 そう言い残して、親子は帰っていった。

 それからジュリアンは、たった一人でも
 聞いてくれる人がいる限り、その人に100人分の
 優しさを精一杯込めて、歌っていこうと
 心に決めた。
 
 今日も、ジュリアンは歌っている
 晴れた冬の午後に・・・

    illustration & story  by  Leo


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