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『りんたろーさんが凄い』

今日はEXITのりんたろーさんがとにかく凄い話。

りんたろーさんは今のコンビを組む前に、別のコンビやピンで活動していた。そんなりんたろーさんを僕は、羨ましく思う時もあればそうでない時もあったけれど、そんなりんたろーさんが新コンビEXITを組んで、世に轟く大スターになったことを心の底から凄いと思うし、感動するほどに嬉しく思っている。

そんなりんたろーさんは、今はテレビで毎日のように笑顔を見せているけれど、それは決して今に限ったことじゃない。

前のコンビを解散した時こそ、その後見かけた時は数回だけ少し遠くを見つめるというか、辛そうな時もあったけれど、基本的にりんたろーさんは後輩の僕達に見せる顔は常に笑顔だった。

もしかしたら、僕が見てるりんたろーさんは、他の誰かには辛い感情や表情を見せていたのかもしれないけれど、それでも僕の記憶の中にあるりんたろーさんはほぼ100%笑顔の人だ。

そんなりんたろーさんを今テレビや仕事で見かけると、昔と変わらず笑顔を見せてくれる。実はこれは、兼近にも同じことが言えるんだけれど、どんな時でも兼近も笑顔だった。もしかすると、りんたろーさんよりも笑顔だったかも笑

初めて兼近と会ったのは劇場じゃなくて、テレビの番組収録でだった。周りには話したことのないタレントさんと、先輩芸人とスタッフさんだけ。そして同じく話をしたことのない後輩芸人が、リロイさんリロイさんと捲し立てるように誰よりも撮影の合間に笑いながら話しかけてきていた。それがかねちーだった。

当時は、今とは全然違うキノコのような黒髪のキノコヘアーで、貧乏そうな真っ白の薄い肌着を着てヒョロヒョロと痩せた身体の、特技は「口を使って?奇妙な音を出すこと」というなんとも奇妙な男だった。

そんな男を最初は警戒していた僕も、収録の合間に話しかけられ、互いを鼓舞して励まし合っているうちに、次第に興味とその底なしの明るさから出る人間的な魅力にやられ、好きになってしまっていた。

ケラケラと笑いながら、そのひょうきんさと裏腹に時折見せる鋭い真剣な眼差しが、絶妙なバランスで他人に向けられると、そこにいる誰もが幸福感に包まれる。

ただしEXITを組む前の兼近は、今のどっしりとした感じというよりも、何かあったらどこかにフワリと飛んでいって、そのままパッと消えてしまう、そんな儚さというか危うさのようなものを持っていて、いつも一緒にいる後輩ではないけれど、見かけるたびに少し気になって心配になるような男でもあった。
これもまた彼のもつ魅力なんだとは思うけど。

彼らがEXITを組んだ時に、ある先輩と彼らのネタについての話になって、「あれは笑わせてんじゃないよ、笑われてんだよ。チャラ男なんて人に見下される芸風だし、それで…うたらかんたら。」と言われたのを今でも覚えている。その時僕は、笑せるも笑われるもお客さんが笑うなら一緒だし良くね?てか、笑わせてると思いますけど?と思いながらも、立場的に何も言えなかったし言わなかった。

りんたろーさんも兼近も、信じられないくらいネタ合わせを楽しそうにやる。誰よりも悩んで作る自分達のネタを、誰よりも楽しんで笑いながらネタ合わせしている。

誰よりも笑う人達が、誰よりも人を楽しませて喜ばせて笑わせている。

疑いようがないほどに、彼らはエンターテインメントのど真ん中を今も昔もこれからも笑いながら歩いている。

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