肝機能の促進「アーティチョーク」

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アーティチョーク
学名:Cynara scolymus
和名:朝鮮アザミ
科名:キク科
使用部位:葉部
原産地:地中海沿岸


アーティチョークにまつわる話
現在アーティチョークの生産はイタリアがトップであり、イタリア料理の食材としても知られています。ですが、アーティチョークの薬用ハーブとしての歴史は古く、ギリシア・ローマ時代から肝機能の促進や利胆の目的で用いられてきました。今日では科学的にも効果が実証され、作用の中心となる成分はカフェ酸誘導体のシナリンや苦みのあるセスキテルペンラクトン類のシナロピクリンとされています。

ハーブティーとして
アーティチョークはハーブティーとして飲むと苦みがあるのが特徴です。アーティチョークはの苦みは健胃剤の中の苦味性健胃剤とされ、苦味性健胃剤は消化器の働きを向上させるだけではなく、神経的な強壮効果も期待できます。そのため夏バテなどによる食欲不振に加えて神経性の食欲不振にも効果があるといわれています。また脂肪酸の分解を促す効果もあるため肉料理など脂肪分の多い食事をした後も有効です。
 【ハーブティーの入れ方】
  1、アーティチョークをティースプーンに山盛り一杯とり、ポットに入れる。
  2、ポットに熱湯を注ぐ。
  3、蓋をして5~10分抽出する。
  4、火傷に注意しながらコップに注ぐ。

食用として
アーティチョークはワインのつまみに最高の食材とされています。肝臓を保護する面からも好ましいと言えるでしょう。
おもに食べられる部分はつぼみので調理するとほくほくとした食感になり、ユリ根やそらまめに似ているといわれます。
 【下処理の方法】
  1、一枚ずつガクを剥く。(中心の白いつぼみが見えるまで)
  2、茎に近い根元の部分はナイフでこすり削って落とすように剥く。
  3、茎は厚めに皮をむく。 
  4、 ガクを全部むいた中心部分に出てくるやわらかいつぼみはナイフで切り落とし、花芯の部分についているふわふわとした部位はスプーンでかきだす。
  5、 変色しやすいため、レモン汁を入れた水に浸しながら作業するとよい。好みの大きさにカットして使う。
  
 【調理例】
  加熱して食べるときは素揚げでもおいしくいただけます。フランスでは「バリグール」といわれる煮込み料理が定番です。なかなか手に入れることが難しいアーティチョークですが、見つけた際にはぜひ試してみたいと思います。

注意点
※アーティチョークはキク科のため、キク科植物に対してアレルギーのある方は使用を避けてください。
※胆道閉鎖患者や胆石患者は使用前に医師の診断を受けてください。
※妊娠、授乳中の方は専門医のアドバイスを受けてからご使用ください。
※シナロピクリンやセスキテルペンラクトンがアレルゲンになる可能性がございます。

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