生きた化石 「イチョウ」

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イチョウ
学名:Ginkgo biloba
別名:ギンコ
科名:イチョウ科
使用部位:葉部
原産国:中国

イチョウにまつわる話
 イチョウは凄まじい生命力をもち、地球上に二億年も生き続けているため「生きた化石」といわれています。イチョウの栽培を始めたのは11世紀の中国の仏僧と考えられています。イチョウの葉と種子が中医学で用いられるようになったのは15世紀からですが、民間療法ではもっと古くから利用されていたのではとされています。イチョウの葉の調合薬は鎮痛の外用薬、心臓や肺の強壮剤として、種子の調合薬は、喘息、結核、咳、気管支の不調を訴える患者に処方されました。1700年代初めにはイチョウがヨーロッパにも伝わり、その60年後には北米に持ち込まれました。しかし西欧諸国が薬草としてイチョウに関心をしめすのは1900年代後半のことです。それはイチョウの葉のエキス剤が脳と四肢の血液循環を高めることがわかったからです。
 現在ではイチョウは神経変性疾患であるアルツハイマー型認知症と脳卒中などの脳の血管性病変を原因とする脳血管型認知症のいずれにも効果があるとされドイツのコミッションEモノグラフではアレルギーを引き起こす可能性のある「ギンコール酸」を除去したイチョウの葉の標準化エキスを1994年に認知症の治療薬として認可しました。イチョウの有効成分は毛細血管を酸化から守るフラボノイド配糖体とPAF(血小板活性化因子)の抑制、神経を保護するギンコライドやビロバリドなどのテルペンラクトンと考えれており、脳でのグルコースの消費を促し脳代謝を改善する働きもあるとされています。
 イチョウは認知症のほかにめまい、耳鳴り、抑うつなどに効果があり、血液循環を促進するため、冷え性や糖尿病性網膜炎、腎炎、神経障害など糖尿病の合併症の予防にも用いられます。

主要成分
フラボノイド(クエルセチン、ケンフェロール)、フラボノイド配糖体、ギンコライド、ビロバリド、2重分子フラボン(アメントフラボン)、ギンコール酸

効果・効能
 ・抗酸化作用(老化防止)
 ・メンタルヘルス
 ・血液循環

 ・認知症
 ・耳鳴り
 ・めまいなどの脳血管神経障害

ハーブティーとして
エキス剤の形で用いられることが多いイチョウですが、もちろんハーブティーとして飲むことができます。
 【作り方】
  1、イチョウの葉小さじ一杯をティーポットにいれ、熱湯を入れる。
  2、ティーポットのふたを閉め、5~7分抽出する。
  3、お好きなカップに入れてお飲みください。
  ★イチョウの葉と緑茶の葉をブレンドし、同じく小さじ一杯を5~7分抽出したものに蜂蜜もしくはレモン汁(両方でも可能)を加えるとさわやかなティーになります。
気なる方は画像をクリック!10・30・50gからお選びいただけます。

イチョウ


注意すべき点
・イチョウには作用としてPAF(血小板活性化因子)阻害があり、血液がサラサラになる効果があるとされています。そのため、血液が止まらなくなってしまうことを避けるために手術を予定している患者は手術の7日前にはイチョウの葉の服用を中止してください。

・上に同じく、抗凝固薬など薬を服用している場合、薬の効果を高め過ぎてしまうなど、影響を与える場合がありますので、併用を控え、事前に医師に相談するようにしてください。

・妊娠中の方は出血量が増えるリスクがあるため摂取を控えてください。

・アレルギー性皮膚炎を起こすギンコール酸はイチョウの種子の外皮に多く含まれ、葉にも0.1~1%含まれているので注意すべきとされています。

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