パズル
自分だけが歪なパズルのピースのような気がする。
どこにも嵌らず、手に取られることもない。
ピッタリとパズルにハマったピース達が
何か僕に投げかけるが、それすら理解することが出来ない。
自ら形を合わせにいくことも考えたが、
そんなことをするくらいならば
捨てられた方がマシだ。
これをプライドという奴もいるが
そんな生優しいものではない。
これは僕自身だ。
削り落とし形を合わせることは自分をすり減らす。
「このピースだけどこにも嵌らないんだよね」
「もういいや、待ってて今準備する」
冷えたフローリングの上で置き去りにされる。
近くには正しい形に当てはまっていくみんなが
したりげに僕を見る。
製作者の意図に沿うことのできれば、どれだけ楽だろうか。
そんなことを考え眠りにつく。
朝起きるとあるはずのない角が増えていた。
自分に起きている変化にも関わらず、なぜか他人事。
増えた角は、丸みを知らずに何かを傷つけそうだ。
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