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味だけ世界一に勝る空気


突然ですが、東京が世界一の美味しい街だと思います。
いや、大阪の食の文句言ってるのではないです。
味だけで言えば、世界の本場の味よりも、美味しく料理して提供している店が、世界一あるのが東京だという意味です。
多分、おおむね同意してくれる人が少なくないと思います。
外国人が日本で母国料理を食べ、母国より美味しいという話もありますよね。
「味だけで言えば」ですよ。正確に表現すると、舌だけ味覚だけで言えば、です。

逆に、五感で食べると、現地で食べる美味しさにかないません。
これまた、おおむね同意してくれる人が少なくないと思います。

私の乏しい海外経験からも、いろいろあります。
ヤンキースタジアムで観戦しながら食べるホットドッグ、なんて美味いのでしょう。絶対スカスカなはずです。
フェリー乗りながら、現地の通勤客を隣で自由の女神を横目に食べるベーグル、じんわり嚙みしめます。絶対パサパサなはずです。

イタリア料理を楽しみにしてました。
ローマのいろんなレベルの店で食べましたが東京の方が美味しいです。リストランテの食事は東京のイタリアンレストランにいるみたいで、お皿にある味は特別でもないです。
ところが郊外の旧市街に入り、人気のない中世の教会を眺めながら食べる、乾燥した固いパンと濃いコーヒーがたまらなく美味しいのです。

何なのでしょう。舌では大したことなくても、その空気感を五感で受けながらだと、脳味噌が美味しいと感じることなのでしょうか。


そういえば音楽でも気づいたことがあります。
高校生の頃、洋楽をガンガン聞いて、様々なジャンルに手を出してました。その中でも、カントリーソングだけはダサいなぁと思いました。米国でのヒットチャート見て、カントリーソングが人気だと知り、アメリカ人はセンスねーなーと思ってました。
数年後、留学中に米国南部の田舎を車で走りながら、ラジオから流れるカントリーソング、しびれましたよ。全身の血がカントリーソングにビリビリきましたよ。
バンコクの夜の繁華街で流れるサイケソング。トリップ感ハンパないですよ。サイケなんて日本ではくだらないと思ってました。

空気感を五感で受けながらだと、脳味噌が極まるのでしょうか。
日本の演歌も、日本海の冬の漁港で聞くと、たまらないんですかね。
行ったことないアイルランドの原野で聞くケルト音楽は脳内で妖精と会えそうです。

スピリチュアルな言い方すれば、現地のエネルギーと同調すると味覚も聴覚も現地波動化するような感じですかね。

現地の空気を五感で感じる。
早くテレポーテーションが出来るようになりたいですね。


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