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【保存版】住宅・不動産テック事業成長におけるKPI大全

みなさんこんにちは。
リブ・コンサルティングの篠原です。

今までは、業界攻略における各バリューチェーンのポイントを「住宅・不動産テック事業成長 虎の巻」シリーズにて全5回にわたりお届けしてまいりました。
一段落したということでまとめ記事も出しておりますのでぜひそちらもご覧ください。
まとめ編:https://note.com/lib_ret/n/n738b7dd545f1

日頃事業活動を進められる中で、「自社の活動が合っているのか」、「もっと改善できるのか」「どのくらい改善余地があるのか」ということを判断するために重要なKPI。

業界特化の事業展開でいくと、その妥当な数値がなかなか分からずに意思決定に困ることも多いのではないかなと思います。
今回は不動産テックの黎明期から様々な企業さんとともに進めていく中で見えてきた各事業上のKPIをまとめました。

ビジネスライクでいくと公開するのがもったいないという衝動にかられるのですが、細かいことは気にせずに突き進みます。
ぜひ永久保存版として参考にしていただければと思います。

マーケティングKPI

デジタル広告系
KPIはインプレッション→クリック→コンバージョン→商談の数と率になります。その中でも重視すべきはCVRCPAです。

CVRはLPの優秀さを判断することができ、本業界においては自社独自の強みの訴求度合いや利用イメージ醸成、分かりやすい事例の記載があると高くなる傾向にあります。

CPAは業界としても感度が高いカテゴリのプロダクトであれば低く落ち着き、それ以外は少し高くなる傾向にあります。

【重点KPI】
 ・CVR       Ave:0.5% BM:1.0%
 ・CPA       Ave:4~5万円 BM:1~2万円 


○オフライン広告系
基本的なKPIはリーチ→問い合わせ→商談の数と率です。
いずれの媒体でも内容による当たり外れが大きく、数字はばらつきます。
コロナ以降はFAXについては反響率が下がっている傾向にありますがコストは安いです。

【重点KPI】 
・FAX反響率    Ave:0.15%  BM:1.0%     
・紙DM反響率   Ave:0.3%  BM:1.5%
・手紙DM反響率  Ave:0.6%  BM:2.0%   


いずれにしても次項で共有するインサイドセールスでの商談化率が低い場合は、ターゲット外の反響比率が大きくなっている可能性が高いため、ターゲットの見直しが必要になります。

インサイドセールスKPI

インサイドセールスにおいては基本的に商談アポの獲得がメインになりますが、セミナーをかませて熱を上げるやり方も一般化しつつあります。

特にコロナによってオンラインの無料セミナーが急増したので、業界経営者の情報収集手段としても定着しており、中々しっかりと話さないと価値が伝わらないプロダクトであればあるほどセミナーでナーチャリングを強化する重要性は増します。

 【重点KPI】
○コール→商談アポ率
・アウトバウンド  Ave:1% BM:3%
・インバウンド   Ave:30%  BM:70%
・ナーチャリング  Ave:5% BM:20%


○コール→セミナー誘致率
・アウトバウンド  Ave:2%   BM:3%
・インバウンド   Ave:20% BM:30%
・ナーチャリング  Ave:20% BM:30%


○セミナー→商談アポ率
・セミナー→商談アポ率  Ave:30% BM:75%


フィールドセールスKPI

フィールドセールスのKPIはシンプルです。
契約率は業界特化で展開を進める分、一般的なプロダクトセールスよりも高い水準を目指す必要があります。リードタイムはプロダクトによってばらつきが出ますが、導入における意思決定関与者が少ないものほど早くなる傾向にあります。
ただ、現状維持バイアスが強い性格もありますので、契約までのハードルを解除するシナリオを立て、強めのクロージングを行う必要があります。

【重点KPI】
・契約率      Ave:30%   BM:70%
・リードタイム   Ave:1か月 BM:2週間


カスタマーサクセスKPI

サクセスのKPIに関してはプロダクトの特性によって異なりますので一概には言えないですが、業界の特徴を踏まえて見るべき指標を記載します。

まずは冒頭に行う説明会の参加率です。「顧客対応が重なって」、「現場にいかなければいけないので」、などさまざまな理由でそもそも参加されないことが多く、そうなると今後欠席した方が主体的にキャッチアップしてくれることはありません。
そのため、できる限り説明会の参加率を上げる工夫が必要になります。

また、複数拠点にまたがるケースが多いのでどこまで拠点を攻略できているかも重要です。
チャーンレートについては事業社数が減っている業界のためかなり注視する必要があります。

【重点KPI】
・説明会参加率          Ave:80% BM:100%
・複数拠点内利用シェア Ave:60% BM:100% 
・月次チャーンレート  Ave:0.6% BM:0.2%


おわりに

いかがでしたでしょうか。
各バリューチェーンにおける具体的な施策のイメージは今までの記事で公開していますので参考にしていただければと思います。
さらに具体的な内容でいくと各社によって異なると思いますので、直接聞いてください。
引き続き有益な情報を提供しますのでチェックお願いします。

ありがとうございました。

株式会社リブ・コンサルティング
住宅・不動産インダストリーグループ
マネージャー
篠原健太

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