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アクセサリー・その他


◆アクセサリー

No.248 宝石の指輪 / Ring of Jewels / ?指輪
 現在地点の座標を割り出す呪文が封じ込められた指輪。オートマッピングが主流になった現代のダンジョンダイバーにとっては生命線であり必需品。現代の技術で生産可能な魔法のアイテムのひとつだが、かつての同等品よりずいぶん性能が上がっているらしく破損確率はわずか1%。手に入れたらガンガン使っていこう。
No.249 守りの指輪 / Ring of Shielding / ?指輪
 保護(プロテクション:マポーフィック)の効果を常時自動発動する魔法の指輪。僧侶呪文の温存のためにも早めに入手しておきたい。
 なお、ギガアーマー:バマツの呪文も封じ込められているが、これを使用すると5%の確率でアイテムが破損してしまう。敵がけっこうポロポロ落としてくれるから惜しむほどではないんだけどね。
No.250 窒息の指輪 / Ring of Suffocation / ?指輪
 窒息(サフォケーション:マカニト)の呪文が封じ込められた指輪。破損確率は5%と高めだが、使用を躊躇うほどでもない。試練場B3やB4の探索はこれを手に入れてからでも遅くはない。
No.251 回復の指輪 / Ring of Healing / ?指輪
 ヒーリング+1の効果を持つ魔法の指輪。かなりの貴重品なので入手したら大事にしてね。ギガヒール:ディアルマの呪文が封じられていて破損確率も1%とかなり低いが、1/100の確率で貴重なヒーリングアイテムを失うかもしれないと思うともったいなくてなかなか使えない。非常用とわきまえよう。
No.252 命の指輪 / Ring of Regeneration / ?指輪
 〔回復の指輪〕の上位互換。ヒーリング効果は+2に強化され、封じられている治癒呪文もレイズアッシュ:カドルトにパワーアップ。さらにSPで状態異常回復とHP全回復の能力までついてくる。
 ただ、呪文を使えば必ず指輪が消滅する(破損率100%)SPは意外にも破損率5%程度でそこそこ使っても大丈夫だが、この指輪を拾うころにはパーティのビショップやロードも高位の僧侶呪文が使えるはずだ。20回に1回の確率で壊れると思えば、よほどのピンチ以外使わないほうが無難。
No.254 破邪の指輪 / Ring of Dispelling / ?指輪
 かつては「めちゃめちゃ貴重品だけど何の効果があるかさっぱりわからん」と話題になった破邪の指輪だが、その後の研究で不死系モンスターへのダメージ倍化やエナジードレインへの防御効果があるとわかってきた。前衛のロードや僧侶にプレゼントすればさぞ喜んでくれることだろう。
No.255 魔願の宝珠 / Orb of Maelstrom / ?宝珠
 魔法使い呪文レベル7の「禁呪(メイルシュトローム:アブリエル)」を習得できる魔法の宝珠。召喚するのは神様あるいはそれに近しい強力な存在ばかりなので、本来なら人間の立ち入るべき場所ではない危険な場所の探索においてかなり頼りになるはず。積極的に活用していただきたい。
 なお、禁呪は一度使用すると即座に忘れてしまう(いわゆるD&Dスタイル)。そしてこの宝珠の破損確率はおよそ1割。貴重品ゆえに「もったいないから使わない」となりがちだが、ことこの宝珠に限っては後生大事に抱えていたところで何の価値もないアイテムである。バンバン使っていこう。
No.256 神願の宝珠 / Orb of Prodigy / ?宝珠
 僧侶呪文レベル7の「禁呪(プロディジー:イハロン)」を習得できる魔法の宝珠。冒険者たちの能力値を種族限界以上に強化できるのはこの魔法だけ(種族限界値+13まで)である。
 さらに、すべての能力値がこれ以上強化できない状態で使うと、対象の性別を変えることができる。女性は男性に、男性は女性になるわけだ。
 〔魔願の宝珠〕と同じく、僧侶の禁呪も一度使用すると即座に忘れてしまう。宝珠の破損確率同じく1割。しかしこの呪文ほど温存するのが無意味なものはない。運が良ければ種族限界値を超えたイモータルに近い勇者が爆誕するのだ。宝珠を見つけたら積極的にガンガン使っていこう。
No.257 魔封じのネックレス / Magic Charms / ?首飾り
 おそろしく高い呪文抵抗力を持つ魔法の首飾り。なんと50%の確率で敵攻撃呪文を無効化してしまう。終盤戦では星のブレスレットと共に後衛の命を守る障壁のひとつとなるはずだ。ぜひ入手しておきたい。
No.258 聖印 / Holy Symbol / ?首飾り
 比較的早期に入手できる僧侶専用アイテム。ディスペル補正+30%、睡眠抵抗、毒無効、麻痺無効、石化無効。信仰する神の恩恵で死以外のステータス異常とほぼ無縁になるわけだ。これを見つけてからが僧侶の本番である。
No.259 大気の魔除け / Amulet of Air / ?首飾り
 「浮遊(レビテーション:リトフェイト)」の効果を常時自動発動する便利なお守り。装備しておくと風属性ダメージ+2という恩恵もつくので、高レベルのビショップに持たせられれば何かと捗るだろう。僧侶は聖印を外すわけにいかないからしょうがないな。
 ワールウインド:ロルトの呪文も封じ込められていて、風属性+2の効果も相まってかなり強力な攻撃魔法を繰り出せるのだが、破損確率が50%とやたら高いのであまり使用はオススメできない。 
No.260 守護の魔除け / Amulet of Cover / ?首飾り
 冒険者たちを悩ませるあらゆる不幸から守ってくれる超有り難い魔除け。具体的にはクリティカルヒット・ドレイン・酸のブレスの影響を受ける確率を大きく低下。さらに岩からの保護・死体を保護・遺品を保護の効果もついてくる。ノーリセット派には涙が出るほど嬉しいね。
 その中でも、酸のブレスの影響を低下させる効果は特に重要だ。
 〔混沌の魔窟〕の冒険が苛烈になってくると、ごくわずかだが酸のブレスを吐く敵が出てくるようになる。終盤戦の前衛職は全身これ財産といわんばかりに貴重な魔法の武器防具だらけなので、酸のブレスで村正や聖なる鎧を溶かされた日には泣くとか泣かないとかそんな領域を飛び越えてただただ呆然と絶望に暮れることになる。絶対イヤでしょそんなの。俺もイヤ。
 ダンジョンの最深部で貴重な武具を手に入れても、考えなしに装備してはいけない。君たちだってクルマを買ったら任意保険に入るはずだ。それがつまりこの〔守護の魔除け〕である。
No.261 熟練の魔除け / Amulet of Skill / ?首飾り
No.262 熟練の魔除け / Amulet of Skill / ?首飾り

 Wizフリークには説明の必要もないアイテムだが、この〔平和への妄執〕で初めてウィザードリィに触れるというプレイヤーがいないとも限らない。なので先に言っておくが、名前が同じアイテムが二つ存在するのは誤字でもミスでもない
 仮に、261番を「魔除けA」、262番を「魔除けB」としよう。魔除けAはSPを開放することで経験点25000点を得られる超ありがたいアイテムだ。壊れない限り何度でも繰り返し使えるので、セカンドパーティやサードパーティの育成時に大活躍してくれること請け合いである。
 しかしこの魔除けA、SPを開放すると15%の確率で壊れて、魔除けBに変身してしまう。魔除けBのSPは経験値+25000ではなく「初心」。壊れたことに気付かないまま再度使用すると100%の確率でガラクタになり、経験値0になってレベル1に戻されるのだ。
 なんだそれ罠じゃねえかよふざけんな! とお思いかもしれないが、このシナリオではマジックアイテムの性能は開示されている。ひっかかることはまずありえない。その点はどうか安心していただきたい。
 なみに本家#2の同等品は性能開示されておらず、誤って使用するといきなり灰にされていた。数パーセントの確率で蘇生失敗してキャラ消失だったわけだ。考えようによっちゃ初心よりはるかにタチ悪いよね……。
 ちなみに魔除けB「初心」のSPだが、考えようによってはかなり有用なので上手に活用してもらいたい。たとえば10レベルくらいまで育ったキャラの能力値がうまく育たずダメダメだった場合、そこから取り戻そうと思ったら山ほど経験値を積み上げたり能力値向上のアイテムを使いまくることになるが、初心を使えば能力値やHPはそのままで1レベルに戻る。そこから10レベルまで上げ直すのは慣れたプレイヤーならあっという間だし、またゼロからキャラを作り直すよりはるかに早い。憶えておいて損はない小技である。
No.263 単眼鏡 / Monocle / ガラス細工
 旧帝国期に用いられていたもので、知恵を実質+2する魔力を秘めている。智者のケープと組み合わせると知恵+4となるので、序盤から中盤にかけて魔法使いの戦闘力を大きく向上させる定番装備になるだろう。
 なお、混沌の魔窟B4のある座標には、この単眼鏡を探し求めている商人がいる。彼は〔全快の薬〕を在庫無制限で売ってくれる有り難い存在なのだが、お目当てのものを渡す(売る)と迷宮から姿を消してしまうのだ。
 レベルが上がると〔全快の薬〕もそれほど必要なくなるが、基本的には彼に単眼鏡を渡さない方が冒険者パーティにとっては得が大きい。単眼鏡は街まで戻って商店で売却しよう。ちょっとだけ可哀相な気もするけれど。
 メガネっ娘大好きなじーさん? そんなやつのことは知らん。
No.264 上品なメガネ / Luxurious Eyewear / ?ガラス細工
No.265 可愛いメガネ / Cute Eyewear / ?ガラス細工

 とある細工職人が全世界の眼鏡っ娘のために精魂こめて作り上げた至高の逸品。基本的には単眼鏡の同等品なので強いて手に入れる必要はないが、数値に出ない部分で言えば圧倒的に単眼鏡より高性能である。長時間の装着が苦にならないよう工夫された形状、厳選された素材、繊細な加工、そしてデザイン。どれをとっても超一流……なだけに余計モヤモヤするわけだが。まァ天才ってのはいつの世もそういうものよね。
No.266 盗賊の七つ道具 / Thieves' Tools / ?革製の袋
 不確定名が「袋」となっているが、実際にはシザーバッグのような「革製のケース」と表現すべきものだ。中には宝箱の罠の識別や解除にとても便利な道具が詰まっていて、盗賊や忍者の仕事をかなり楽にしてくれる。
 ピッキングに使う針金状の工具のほか、魔法の罠の発動を遮断するために使用される鉛の板や水平儀、コンマ以下の計測を可能にするマイクロメーターのようなものまで入っている。どれもうかつに落下させただけで使用不能になりかねない繊細なものなので、冗談半分でも盗賊や忍者が腰につけたこのケースに手を出すのはやめておこう。マジギレされるから。
No.267 幸運のイヤリング / Lucky Earrings / ?小さなもの
 来歴は一切不明だが、もしもこれが旧帝国において量産されていたマジックアイテムなら、かつて人類は運気の流れすら魔法と技術でコントロール可能だったということになる。旧帝国がそこまで万能だったとは思えないので、奇跡的な要因がたまたま重なって生まれたマジックアイテムだとは思うのだが……。
 とにかく、その効果は運の強さ+5/宝箱の出現率+15%/レアアイテムの発見率+5%と相当なもの。アイテム掘りに出かける際はぜひ携えていきたいものである。
No.268 鬼神の血塊 / Earrings of Carnage / ?小さなもの
 かつて扶桑ノ国には鬼神と呼ばれた武者がいた。タタラの民(西洋で言うドワーフか?)と人間の混血で、双方のいいとこ取りをしたような桁外れの身体能力を誇ったらしい。身の丈は2mに迫るほどもあり、桁外れの巨体を鋼のような筋肉で鎧った剛力の武者へと成長したのだとか。
 やがて天下無双を夢見た彼は、扶桑ノ国を北から南まで制覇しつつひたすらに強い敵を求め続け、最後には人を超えた羅刹となり、生きたまま黄泉の国へ迷い込んだ。今も地獄の鬼や竜を相手に来る日も来る日も戦い続けているそうな。
 そんな彼が現世を離れる際、黄泉路の番人と切り結び、人として最後の血を流した。それが凝結して出来たのがこの耳飾りと言われている。性能を見ればなるほど納得、呪いの品でないことが不思議なくらいである。
 もしも味方の侍がこれを躊躇いなく装備したなら、仲間たちは気をつけた方がいい。次に羅刹となるのはもしかすると彼なのかもしれないから……。
No.269 直感のピアス / Intuitive Earstud / ?小さなもの
 昼なお暗き森の奥深くに潜み、悪を暴き、貧しき者へ施しを与えたというエルフの義賊の物語。誰しも幼い頃に寝物語で胸をときめかせて聞き入った経験があるだろうが、その主人公が耳につけていたと言われるのがこのピアスである。もしもこの貴重品が早々に手に入れば、ダンジョンダイバーの迷宮探索は格段に楽なものとなるはずだ。
 ちなみにこのエルフの義賊、実はただの伝説ではなく、リルガミンの北西に位置する〔黒く深き森〕に500年ほど前に実在した可能性が浮上しているそうだ。その文献によると、彼は男性ではなく女性であったとか、昨今まれに手に入る〔森の精の弓〕も彼女の手によるもの(当時まだ旧帝国期の武具を生み出す技術が残っていた?)とか……。
 以上、ほぼほぼ余談ではあったが、このピアスそのものは男性でも普通に装備できる。おとぎ話の主人公のように直感を閃かせて華麗にピンチを切り抜ける、そんな活躍があなたも可能になるかもしれない。
No.270 蛇神の耳飾り / Serpent Earcuff / ?小さなもの
No.271 龍神の耳飾り / Dragon Earcuff / ?小さなもの

 耳に挟むようにして取り付ける手の込んだ細工物。耳から悪いもの(悪い精霊とか悪魔とか)が入らないよう蛇神や龍神が守護してくれるお守りだという。ACをわずかに低下させてくれるだけでなく、宿屋で無駄に老いてしまうのを防いだり、レベルアップ時に能力値が低下するのを防いでくれる。かなり有り難い魔除けである。
 ルーツとしてはドルイド信仰など自然崇拝に根があるらしく、現在のオード領においては異教や異端の呪術として忌避されるべきものだ。城や宮殿や寺院にこれを装備したまま入っていくのは避けた方が無難だが、冒険者にとっては「自分を守ってくれるなら悪魔であろうと有り難い」と考える連中が大多数である。仲間の僧侶、ビショップ、ロードたちもその辺りはわきまえているし、ゴチャゴチャうるさいことは言われないだろう。
 最後にメタっぽい話をすると、実はこれそのもののアクセサリーが実在する。興味のある人は「イヤーカフ+龍」などで検索してみるといい。リルガミン三部作のパッケージみたいでかっこいいよね。 
No.272 膂力の石 / Stone of Might / ?石
No.273 聡明の石 / Stone of Mind / ?石
No.274 信心の石 / Stone of Blessing / ?石
No.275 活力の石 / Stone of Vigor / ?石
No.276 機敏の石 / Stone of Celerity / ?石
No.277 幸運の石 / Stone of Luck / ?石
No.278 強化の石 / Stone of Force / ?石
No.279 若さの石 / Stone of Youth / ?石

 中盤以降になるとしこたまドロップするようになる魔法の石。それぞれ対応する能力値を強化してくれる(強化の石は全ての特性値をまとめて上げてくれる)。ただし種族&性別の限界値は超えられないので注意。
 商店で取引する際にはどれも大した値はつかないが、〔若さの石〕だけは他の石と比較して100倍もの高値がつく。大量に仕入れて宮殿の貴婦人にこっそり売れば一財産築けるかもしれない。仲間の女性冒険者がくすねていかないよう気をつけよう。
No.280 善の水晶 / Crystal of Good / ?水晶
No.281 中立の水晶 / Crystal of Neutral / ?水晶
No.282 悪の水晶 / Crystal of Evil / ?水晶

 それぞれ冠した名の戒律を象徴する魔法の水晶。たとえば〔善の水晶〕なら中立や悪の者を善にしたり、あるいは、善の戒律のものが他の戒律に転じないよう保護してくれたりする。
 本来なら、それぞれの戒律の象徴として聖印や聖母像のように扱われても不思議ではない。そのくらい神聖なものなのだ。たとえばリルガミンにおいて、かの街を救った英雄たちの子孫は今もこの水晶のかけらを大切に保管し、平和と均衡が続くことを願って祈りを捧げているという。
 この水晶に秘められた力の悪用や濫用は厳に慎むべきである。戒律によって支えられている現在の社会秩序が根底から崩壊しかねない。絶対にやっちゃダメ。ほんとダメ。ダメだってば。こら。どうしてわからないの!
 いやまあ、悪のロードとか善の忍者とか中立の僧侶を作るためなら仕方ないよね。うん。しゃーない、しゃーない。
No.283 魔術の書 / Book of Occultism / 41 / ?書物
No.284 神術の書 / Book of Mysticism / 41 / ?書物

 信仰が生んだ奇跡だの、この世の理をねじ曲げる秘術だの、僧侶や魔法使いは自分たちが使う呪文のことを若干盛り気味に説明するものなのだが、究極的には「鍛冶師が剣や鎧を作るのと同じ知識と技術の成果」なのだという。原理や基礎をしっかり学べば誰にでも使えるものなのだ。習得はめっちゃ大変だけど。
 しかし旧帝国の絶頂期には、その原理や基礎を魔法でラクして頭に直接一瞬で刷り込んじゃえと考えた不心得者が大勢いたらしい。この書物はつまりそういう代物だ。やれやれ人間ってのはいつもこれだ!
 これを使うと、たとえ知恵が3しかないおバカな盗賊でも、僧侶呪文や魔法使い呪文を習得して魔術が使えるようになる。ただし本当に無理矢理かつ強引に知識を刷り込んでしまうため、いきなり究極攻撃呪文のニュークリアブラスト:ティルトウェイトだけを習得してそれ以外は何も知らない、みたいなことが平然と起こる。本人の適性が足りなかったり興味がなかった部分はきれいさっぱり抜けていってしまうのだ。やはり世の中はそんなに甘くなかった。
 キャラクターのレベルが上がると、刷り込みに成功した知識の理解がより進むらしく、書物で習得したのと同じ呪文レベルに限って徐々に開放されていく。だが、文字通り付け焼き刃なので応用がまったく利かず発展性もゼロ。他の呪文レベルは永遠に使えるようにならない。
 つまり、もしこの書物だけで魔法使い呪文を完全習得しようと思えば、最低でも7冊が必要なのだ。うっかり同じ呪文ばかり重複して習得し続けることもありうるから、100冊使ってもひとつの呪文しか憶えられなかった、という可能性も無くはない。
 やっぱり付け焼き刃はダメなのだ。盗賊にすべての呪文を憶えさせたかったら、魔法使いに転職して13レベルまで頑張って、僧侶に転職して13レベルまで頑張って、最後にもっかい盗賊に戻る、ってやるのがいちばんいいのだろう。死ぬほどめんどくさいけどね。
 この書物はあくまで「魔法が全然使えないやつが運良く使える呪文を憶えてくれたらいいなぁ~」くらいのヌルさで適当に使うべきもの。それ以上は期待しちゃいけない。禁断のリセマラをやる気なら別に止めんけど。
No.285 小さな羅針盤 / Mini Compass / ?小さなもの
 この世界の科学技術では、まだ大航海時代と呼ぶべき現象は起きていない。現在の人類はまだ羅針盤を手に入れていないからだ。いや、厳密に言えば、かつて発明した羅針盤が今は使えなくなっているのである。
 太古の昔に世界を統一していたという旧帝国が滅びた決定的な原因は、人類が自然を軽んじ資源を浪費し続けた咎なのだという。大地母神の加護を喪い、地磁気が乱れ、星の動きも止まった。太陽と月の運行こそ続いているものの、ある土地では永遠の冬が続き一国が氷と雪に閉ざされ、ある土地では終わらない夏のためにとうとう海が干上がったらしい。
 リルガミンを中心とする西洋と、扶桑ノ国の存在する極東は比較的異変が少なかったようだが、今後も無事だとは限らない。推定によると旧帝国の崩壊は千年もの昔。生き残った人類が現在の文明を新たに築き始めて数百年。世界が癒える兆しはなく、今も少しずつ滅びに向かい続けているという賢者もいる。いつになれば人類は赦されるのか――星が流れて世界がひとつに戻るのか。それを知る者は誰もいない。
 などという長い話はどうでもよくて。
 迷宮において見つかる羅針盤は旧帝国期のアイテムなのだが、どうやら地磁気を頼りに南北を指しているわけではないらしい。ひとまず同じ方向を指してくれればよし、そうすれば回転床も怖くない。そもそもダンジョンダイバーの冒険者たちは、それ以上のことなどハナから求めていないのだ。
No.286 マナの結晶 / Magic Booster / ?水晶
 攻撃魔法のダメージを倍化する魔力の結晶。見た目はどこにでもありそうなこぶし大ほどの水晶だが、これを身につけた状態で呪文を唱えると眩いばかりに輝き始め、術者に莫大な魔力を提供、結果的に攻撃呪文の威力は桁違いにハネ上がる。
 が、そもそも「マナ」とはなんぞや?
 実は、魔法使いたちもその正体を正確には把握していない。この世界を流れる不可視の力、生命を支える神の息吹、この惑星に流れる血液などなど、それっぽい言説はたくさんあるのだが、さてこの結晶にそのマナとやらが宿っているのかというと……実のところ誰も証明できないのだ。呪文の威力が跳ね上がるのはマナのおかげだろう、だからこれはその結晶だ、ということらしい。その割にはこの結晶、チビたり減ったりしないらしいけど。
 なお〔大魔導師のローブ〕や〔賢者の法衣〕には、この結晶をおさめるポケットが懐の部分にあらかじめ設けられているという。旧帝国期にはそのくらい「あって当たり前」の存在だったようだ。


◆巻物

No.294 石化の巻物 / Scroll of Petryfy / ?巻物
No.295 吸呪の巻物 / Scroll of Reduce / ?巻物

 石化(ペトリファイ:ロクド)と、吸呪(レデュースマジック:ハカニド)の呪文が封じられている巻物。
 オード領では呪文書から落とされていて「外法」の扱いを受けている(※1)ため、輸入された巻物や旧帝国期の遺跡から持ち帰ったものしか存在しない。盗賊など魔法の使えないメンバーに持たせておけば予想外の活躍をしてくれるかもしれない。
※1
 このあたりは、シナリオ制作者の独断と偏見とただの好みで恐縮なんですが……。

 敵を麻痺・石化する状態変化の呪文(ストーン:ボラツ、ペトリファイ:ロクド)って、
 「敵の動きを止める」という領域を越えて「実質的な即死呪文」みたいなものなので、
 簡単に使えちゃダメだと思うんです。

 冒険者パーティには僧侶呪文の使い手がかならずいるけど、モンスターはそうじゃない。
 麻痺・石化という状態異常の特徴は、僧侶呪文や薬なしには決して回復しないこと。
 全ての敵を石化したらそこで勝利確定。殴り殺して全滅させる手間がかかるだけになる。
 最近のアップデートでは自動回復するよう修正されたようですが、それはそれで睡眠や
 魅了の呪文と役割が被っちゃうからなあ……。

 では、敵が使う分にはいいのか。
 いいやよくない。ぜんっぜんよくない。

 麻痺・石化がいちばん苦手なモンスターって、ヒューマノイドタイプだと思うんです。
 石化能力持ってるモンスターめっちゃ怖いもんね。マディのムダ使いもしたくないし。
 てことは、敵の魔術師はプレイヤーに向かって頻繁に石化の魔法を使ってくるはず。
 ダメモトでとりあえずかけてみて、ひとりふたり石化したらめっちゃ戦力削げるんだもん。
 でもそうなると、初手でパーティ全員石化、殴り殺されるまで見てるだけ……なんてことも
 けっこう頻繁に起こり得るわけだ。イヤすぎるわそんなん。

 「なぜ敵はマカニト・ロカラを使ってこないのか」はまだかろうじて言い訳できますが
 (こいつら見るからにレベル高そうだし効かなそうだぞと判断した、とか)
 一人が複数を石化できる呪文はそうもいかないのだった。

 だから、プレイヤーは使えるけどモンスターは使えません、という形しかないんだけど、
 しかしそれだとゲーム中の戦闘は「お互いに命懸けの戦い」じゃなく「プレイヤーが
 優越して当然の遊戯」に成り下がってしまいます。
 ウィザードリィに欠かせない空気、死と隣り合わせのシビアな雰囲気が損なわれちゃう。
 シナリオとか世界設定の上でも説得力ある言い訳作るのめっちゃ大変だしね。

 なので、石化関係の呪文は、すべて排除させてもらいました。
 あるはずのものをなかったことにはしたくなかったけど、こればかりは仕方が無い。
 麻痺と石化は、プレイヤーもモンスターも、単体物理攻撃に紐付いた特殊能力とすべき。
 あるいはプリズミックレイ:バスカイアや、プリズミックミサイル:マウジウツのように
 乱数が絡んで「運が良ければそうなる」くらいが限界。少なくとも僕はそう思います。

 それでも巻物で残したのは「もしもこの呪文を核にして戦ってるプレイヤーがいたら、
 うちのシナリオだけえらく遊びにくいだろうな」と思ったからなんですが、これはあまり
 必要の無い気遣いだったかも。
 なければないで知恵と勇気でなんとかするよね。それがダンジョンダイバーの心意気!

 で、敵のMPを消耗させるレデュースマジックを落としたのも、これと似たような理屈でした。

 ウィザードリィの戦闘の楽しさって、リソースのやりくりの楽しさだと僕は思うんです。
 こいつらはラダルト使えば瞬殺だけど、三回しか使えないからピンチの時まで温存したい。
 なので一つ落ちるマダルトにして、足りない分は侍にダルトでカバーさせて……てな感じ。
 各呪文レベルのMPが一人最大9回しかないから、その制限の中でいかに長く戦い続けるか。
 いかにうまく戦うか。最小の戦力投入で最大の効果をもたらすか。

 でも、敵にMPを直接削られると、そういう管理の工夫がまったくムダになりかねない。
 下手に温存してたら高位のMPを持っていかれる可能性あるしね。
 すると、常に全力攻撃&最強呪文を最速で敵に叩き付け、瞬殺・殲滅するしかなくなる。
 んで「使える呪文」が尽きたらおしまい。お城に帰っておねむして、また明日。
 いやそんなクッソ単純なゲームちゃうやろWizって! あかんあかん! 絶対ナシ!!!!

 そんなワケで、こうなりました。

 「なんで石化と吸呪ないの?」って言われたこと一度もないんで、もしやみんな似たような
 ことを感じてたんでしょうか。いや知らんけど。
 とりあえず、シナリオ作者は上から下まで呪文をフル活用して戦ってます。めがっさ楽しい。
 そして僕が楽しいなら、きっとあなたも楽しい。そう信じてる!


◆呪いのアイテム

No.235 不運の髪留め / Barrette of Illness / ?頭に飾るもの
 不確定名から「やったぁ優美なティアラをゲットだぜ~!」などと思い込み鑑定もせず装備すると見事に呪われてしまう。女性の冒険者は男性に比して運勢に恵まれている傾向にあるが、運の強さ-10という強力なマイナス補正を笑い飛ばせるほどの豪運の持ち主はいな……いや、いるな。ホビット女性にはさほど苦でもなさそう。いっそ-20くらいにしておけばよかったか?
 このアクセサリーの来歴はまったく不明だが、美術品としての価値は相当なもので交易所でも高値で買い取ってくれる。最初から呪いのアイテムとして作られたとは考えにくいので、保護魔法を吹き込もうとした際に何らかの手違いがあったか、あるいは長い年月を経て保護魔法が劣化・変質したのだろう。もったいない。
No.253 死の指輪 / Ring of Death / ?指輪
 おそらくは〔回復の指輪〕や〔命の指輪〕を作ろうとして失敗したもの。ヒーリングは-1、SPを使用すると即座に死亡する。
 売却するとウソみたいな高値がつくことも特徴のひとつ。美術品として価値があるとか貴重な金属が使われてるとかそんなレベルじゃない。だって命の指輪と同じなんだぜありえへんがな常識的に考えて。
 もしかすると、呪いだろうと何だろうと吹き込まれた魔法の力に利用価値があるのかもしれない。つまり悪魔召喚などに使うエサ。宝箱に封じ込めて悪魔や魔獣の召喚装置として使うにはもってこいの品なのだろう。
 だとすると、地下迷宮の奥深くでこれが見つかる理由もわかる。旧帝国期にはかなり有用な廃品利用の方法だったのか。苦労して戦ったあとの報酬がこれだった冒険者には「フザケンナ」以外の何物でもないが。


◆イベントアイテム

No.333 魔法のチェーンソー / Magical Chainsaw / ?チェーンソー
 アイテムNo.344〔奇妙なチェーン:Strange Chain〕と、No.345〔カツポラエンジン:Kaz-Poula Engine 〕を組み合わせて作る。これを使えば混沌の魔窟1Fの急流に丸太橋をかけることができ、めんどくさい遠回りをしたり転移呪文を使ったりしなくてもB1へ真っ直ぐ下りられるようになる。
 ところで、このアイテムとはあんま関係ないんですけど、チェンソーマンめっちゃおもしろいよね! 
No.348 赤い彗星 / Red Comet / ?超クールな偶像
 No.346 〔マスターグレード:Master-Grade:?組立キット〕と、No.347〔塗料セット:Paint Set:?色とりどりのガラス瓶〕を合成することで爆誕する、赤備えの全身鎧を着た一つ目の鬼のスタチューである。戦斧と盾も付属していていろんなポーズがとれる。めっちゃかっこいいよ!
 最大攻撃回数+5回に3倍ダメージという桁外れの魔力が込められているように見えるが、誰も装備できないので何の意味もありません。
 言わなくてもわかってる? ああ、うん。ですよね。ごめんなさい。
No.335 ゴールドカード / Gold Card / ?金色のカード
No.336 プラチナカード / Platinum Card / ?白く輝くカード
No.337 センチュリオンカード / Centurion Card / ?高貴な黒いカード


 その輝きは、全てのダンジョンダイバーのために――。
 我々オード・クレジットは、戦うあなたの味方です!

 みたいなCMが存在するかどうかは知らないが、これがあるとオード城塞の公営交易所で買い物をする時の購入金額を割り引いてくれる効果がある。ゴールドは-10%、プラチナは-30%、センチュリオンは-50%。最終的には交易所に売ったアイテムを売却価格と同じ金額で買い戻せるというわけ。もはや商店の棚は俺専用の棚も同然!

 とはいえ、これまでこのシナリオをプレイした人の中には「プラチナカードって何だ知らんぞそんなの」という人も多かろう。
 ゴールドカードは試練場の突破時に、センチュリオンカードは魔人エイドゥの討伐時にそれぞれ褒美として下賜されるもの。だがプラチナカードはすでに会員になっている者の紹介で入手することになる。たとえば、なるべく堅い職業に勤めていて、与信情報に瑕疵がない真面目そうな人……そう、どこかの工廠で働いている新米さんとか。
 彼には幼い頃、冒険者に助けられた経験があるのだという。まだ幼かった頃の彼は、その冒険者が愛用していた魔法剣――特定の敵に対し無類の強さを発揮する一対の剣に目を奪われたそうだ。
 とはいえ、ゴールドカードを入手したところでシナリオの進行が楽になるわけでもない。ぶっちゃけNPCの設定項目が彼のところだけ空いていたから遊び半分で埋めてみただけ……あ、いや、まあその、ふがふふ。
 とにかく無理して入手する必要はないのだが、ひょっとしたら、君たちのプレゼントが将来の名鍛冶師を生むのかもしれない。彼だっていつまでも新米ではないのだ。工房に掲げられるであろう魔法剣を見ながら研鑽を積めば、いつの日か、それを超える剣を作り出したりしてね。
No.379 ギリオンの宝玉 / Girion's Gem / ?宝石
 はるか昔、オード領の地下洞窟(現在の試練場)を根城としていたドワーフ氏族が魔法の武具を生み出す技術を失っていなかったころ、人間の王が発注した強力無比な防具の代金として支払われた宝石だという。
 さまざまな魔法の力を秘めたその宝石は、今も氏族代表の子孫に受け継がれている。が、彼が宝玉を手放すことはまず考えられない。かつて氏族の至宝とされた伝説の品と引き換えなら話は別だろうが。
No.380 建御雷の護符 / Samurai Charm / ?色鮮やかな護符
 建御雷(たけみかづち)とは、扶桑ノ国を統べるとされる神の一柱。「武甕槌」や「武甕雷」と書かれることも。その名の示すとおり武力と雷の守護神で、同時に相撲の祖でもあるとされる。
 自然崇拝をベースとした扶桑ノ国の信仰は、西洋において異教かつ異端と捉えられるのが常であるが、一方でこの地の侍たちは今も道場に神棚をもうけ、鍛錬の前と後には礼と祈りを欠かさない。為政者にとっては信仰も統治システムの一部でしかないという何よりの証拠で、異教が自分たちの秩序と権威を脅かさない(どころか侍は主君に対して忠誠を誓い多大な武力を提供する!)限り黙認ということか。さすが政治は綺麗事では進まない。信仰心最低の人間男性にとって最高に得意な分野となる所以である。
 話が逸れた。
 扶桑ノ国で武力と雷の神と崇められる建御雷の護符があるとしたら、それはどんな魔法の加護を帯びているのか。それはここでは示さないが、もし入手したなら「なるほど確かにこれしかない」と納得してもらえるはずだ。そして入手方法についても特に記すことはしない。持っていそうな人物の顔はこのオード領で一人しか思い浮かばないはずだ。
 ……まだヒントが必要?
 とりあえず、自分が作ったり加工したり素材にしたりする刀は欲しがったりしないんじゃないかな。こんなところでご勘弁を!
No.356 アダマスの鎧 / Armor of Adamas / ?鎧
No.357 アダマスの盾 / Shield of Adamas / ?盾
No.358 魔剣ラスニア / The Demon Slayer / ?剣
No.359 アダマスの籠手 / Gauntlets of Adamas / ?籠手
No.360 アダマスの兜 / Helm of Adamas / ?兜
No.361 アダマスの脚甲 / Legs of Adamas / ?脚甲

 別に説明する必要ないよね???????
 ちょっとだけ名前を変えて性能も変えて新しい仲間もひとり(ふたり?)増やしているが、新番組に客演した先輩ライダーみたいなものだから出オチ同然でバレバレである。大御所俳優の貫禄をもって全員に専用の個室が用意されているから居場所を見つけるのも簡単だろう。往年の実力も健在なので仲間にできれば凄まじい戦力となる。可能な限り協力を求めにいこう。
 ただし、注意しておいてほしいことがいくつか。
 本シナリオは彼らを重要アイテムと位置づけていないので主人公補正の類は一切かけていない。ディケイドやジオウにRXが出てきたからって「あいつだけでいいんじゃないかな」とはならないのと同じ。シナリオの展開上ゲットする必要はないからぶっちゃけ無視してもいいし、捨ててしまえばそれっきりだし、酸のブレスを食らえば容赦なく溶ける
 本家#3のノリで「どうせ元いたところに復活してるだろ~」とタカをくくって控え室に戻ってみても誰もいないので泣いたりしないように。彼らを失ったその時が彼らの命運の尽きたとき。本シナリオの彼らは村正や聖なる鎧や手裏剣と全く同列の存在だ。このことをどうか忘れないで。
 あと、これは未確認情報だと前置きしておくが、ひょっとしたら複数のメンバーにこの装備を行き渡らせて〔アダマス騎士団〕を結成する方法があるかもしれない。あくまでシナリオデータからの推察に過ぎず、作者含めて誰も実証していないのだが、特別な存在として扱っていないことが裏目に出て(功を奏して?)恐るべきウラワザを生み出している可能性があるということだけ提示しておく。
 仮に成功すると戦闘バランスが崩壊して面白くなくなるだろうから、ウラワザの発見につながりかねないヒントの類は一切提示しない。もし成功したらぜひシナリオの制作者までご一報を。特になんにも出せないけれど。
※注意※
 ここから下はシナリオの攻略やクリアに直結するアイテム類です。
 重大なネタバレを含むので、閲覧はどうか慎重に!!!!
No.334 公妃のピアス / Earring of Duchess / ?小さなもの
 しかし何だな、これを〔公妃のピアス〕と識別するってことは、その時点で交易所の鑑定士や仲間のビショップはオード領執政者たちの複雑な関係と噂話を知っていた可能性があるのだけれども……。まァ公然の秘密ってやつだったんでしょうな。
 話が逸れた。
 この呪われたピアスの製作者は、当代きっての名工・細工職人グラスキーである。もちろん彼がこれを仕立てた時はただの美しいピアスであって、変な魔力や呪いの力など帯びてはいなかった。
 そして所有者は、大公オーガスⅢ世の養女として旧エルフ氏族から養子縁組された美姫イスルト。わざわざ「美姫」と表記するくらい隣国でも有名な美女だったそうだ。残念ながら魔人エイドゥの叛乱時に大公を庇おうとして敵刃を受け、落命してしまったそうなのだが……。
 これ以上の補足は必要ないだろう。真実がそうでないことは、迷宮を隅々まで探索した君たちがいちばん良く知っているはずだ。
No.338 魔人の首飾り / Devilsider's Pendant / ?首飾り
 魔人エイドゥを打ち倒すと入手できる魔法の首飾り。呪いがかかっているのは、自らの野望(?)を阻止した君たちに対する怨念ゆえか。
 だが、そんなことは些細な話だ。戦いは終わった。君たちは勝ったのだ。これを城塞都市オードへ持ち帰れば魔人エイドゥ討伐作戦は終了である。
 おめでとう、これで君たちは救国の英雄だ!

 ただその前に、これを持って行くべきところがある。
 そして話を聞かねばならない。
 どうやら魔人の友人であったらしいあの男から。
No.362 暴君の執念 / Obsession of Tyrant / ?小さなもの
 魔人エイドゥ討伐までが本作の第1幕だとしたら、第2幕の幕引きを担うことになるのがこのアイテムとなる。
 ?小さなもの→暴君の執念
 という名称変化が全てを語っていると言っていい。
 冒険者たちがこのアイテムを取り上げたことで、「彼」はそこに込められている能力を失うだろう。そこに思いが至れば、多くの人々を不幸にしてきた「妄執」を断ち切れると信じられるはずだ。
 そして、この「小さなもの」をオード城塞に持ち帰れば、賢者がすべてを語ってくれる。君たちが本当の意味で救国の英雄になる瞬間である。
 ただ、それでも、戦いの日々は本当の意味で終わっていないのだが。
No.366 神龍の珠 / Divine Dragon's Orb / ?宝珠
 〔暴君の執念〕と共に手に入る宝珠。実は暴君の持ちものではなく、彼と盟約を交わしていた悪魔が所持していたもの。これを使えば混沌の魔窟B7の祭壇を目覚めさせ、B8へと下りていけるようになる。
 なお、この宝珠は世界にひとつしかなく、七つ集めればなんでも願いが叶うとかそんなことは全くない。いやまあ、神龍はいずれ出てくるけどね。
No.363 継承者の証 / Testimony of Prince / ?指輪
 オード城塞の賢者が大切に保管していたもの。これを持つ者が次の大公となって、オード領とオード城塞を治めていくことになる。
 賢者がこれを冒険者たちに預けたときは、おそらく、冒険者たちの中の誰かが大公となることを期待していたのだろう。それも当然だ。妄執から解き放たれたオード領を率いていく資格があるのは、命懸けで戦って為すべきを為した君たちをおいて他にいないのだから。
 しかし、この指輪を本当に受け継ぐべきなのは、冒険者たちではない。
 本来は君たちの仕事ではないかもしれないが、どうか本当の「継承者」を探し出して指輪を渡してあげてほしい。それは多くの人々の幸せにつながり、それと同時に、個々の冒険者たちにも最大の利益をもたらすだろう。
 そして、これこそが「彼女」が残した書きかけの手紙の続き。最後まで伝えることのできなかった本当の願いなのである。
No.364 光の証明 / Evidence of The Fair / ?宝珠
 〔混沌の魔窟〕B9において光の陣営から託されることになる宝珠。
 何の能力もないように見えるが、本当はただ掲げただけで地下迷宮をうろついている悪魔どもを例外なく浄化蒸発させるほど膨大な力を秘めている。ただしその力は絶対に解放できない。なぜならこの宝珠、だれしもが心の中に持っているわずかな闇すらも絶対に見逃さないので人間もひとしく蒸発するからだ。何の力も引き出せないようになっているのはひとえに天使たちの慈悲である。こんなものを「よくここまで来ましたね。はいどうぞ」と参加賞のスタンプ代わりに与えてくるのだから恐ろしい。
 いやまあ、世界中駆けずり回ってもこんなモノは絶対手に入らないので、そういう意味では「証明」に最適なのだけれども。
No.365 闇の盟約 / Covenant of The Foul / ?宝珠
 〔混沌の魔窟〕B9において闇の陣営から託されることになる宝珠。
 光の照明と同じく何の力もないように見えるが、ちらつかせただけで穢れなき天使がみるみる邪悪に染まって堕落するほど圧倒的な力を秘めている。そいつはおもしれえや澄まし顔の天使どもがサキュバス以下になるってんなら見てみたいぜ、などと思っているなら考え直した方がいい。圧倒的な闇の波動を浴びたら最後、人間なんて迷宮の片隅にへばりついてるバブリースライム以下のクソになる。小さく愚かな者どもが軽挙妄動に走らないよう配慮してロックをかけてくれたのは、ひとえに闇の盟主の気まぐれだ。彼に謁見して無事に戻ってこれただけで奇跡も奇跡、太陽が西から昇って東に沈むに等しい驚天動地の出来事なのである!
 いやまあ、これほどのものを託されたというその事実が、かの盟主と結んだ盟約の重さを何よりも物語ってるのだけれども。
No.339 秩序の護符 / Amulet of Cosmos / ?聖石
 神龍が〔光の証明〕と〔闇の制約〕を融合させて生み出した聖なる護符。しかし神龍に言わせると「俺が作ったんちゃうよ」ということらしい。
 これ以上語ろうとするのはいろいろ危険だから全面的に省略。初めて見たとき「なwwwwwんwwwwwぞwwwwwこwwwwwれwwwww」ってなってくれたらいいな!
No.367 混沌の** / Mysterious ***** / ?*のようなもの
 あからさますぎていろいろとアレなのでさすがに伏せ字とさせていただいた。これを手に入れて城へ戻れば今度こそ本作のフィナーレである。
 正体はつまりアレ。決して同等品などではなく、もしも本作を本家に対する外伝として……今風に言えば「マルチユニバースの一つ」と位置づけることが赦されるのであれば、まさにアレそのものというつもりで扱っている。
 すなわち、冒険者たちが最終決戦において激闘を繰り広げたのはアレに宿る力が何らかの原因で偶発的に具現化した存在だ。使えば使うほど災厄ばかり撒き散らすのは当然だったのかもしれないね。
 そして本作のエンディングは、本家のアレの最後もこんな感じであってほしかったというシナリオ制作者の願望そのもの。もしかしたら本家への冒涜だと感じる人もいるかもしれないけれど、でも……それでも!
 「なるほどね、わからんでもない」
 と感じて下さる方が一人でもいてくだされば、たいへん嬉しい。

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