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迷宮攻略2:混沌の魔窟 Part-A

 〔混沌の魔窟〕への冒険は、下記のメッセージと共に始まります。

Descending into the bottom of ravine
CHAOS CAVE is located at the place

If a duty is achieved Perfectly,
Your desire comes true.
But this possibility is very small.

〔混沌の魔窟〕は、渓谷を底へと下りていったその場所にある。
 課せられた任務を完全な形で果たしたとき、あなたの願望は叶うだろう。
 しかし、その可能性はきわめて小さい。

 そして、警告の底へ初めて足を踏み入れた冒険者は、こんな光景を目にすることになるのです。

深い渓谷を降り続けて辿り着いたのは、
半ば自然と一体化した広大な建築物だった。

神に背く禁忌を犯し滅亡した旧帝国。
その遺跡の一部が地殻変動や風雨の浸食で
地表へ剥き出しになっているようだ。

遠くから魔物の咆吼が聞こえてきた。
おそらくは飛龍の鳴き声か。

新たな侵入者を警戒しているのか。
それとも、活きのいい贄が迷い込んだと
喜びの声を上げているのだろうか。

君たちは武器を握り直し、気を引き締めた。

 冒険者の成長と訓練を目的とした公営の試練場とは全く違う、キナ臭い雰囲気が漂っています。
 そして、ここで戦い始めた冒険者は、否応なく知ることになるのです。
 過激で過酷だと思っていたあの試練場は、ここに比べればぬるま湯だった。この〔混沌の魔窟〕は、望まぬ侵入者を本気で殺しに来るのだと……!

混沌の魔窟 1F

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 冒頭のメッセージにあったとおり、この1Fは地上階です。地殻変動や風雨による侵食で旧帝国の遺構が剥き出しになっており、中央には川すら流れています。
 公営の試練場をすっ飛ばしてここへ足を踏み入れた冒険者は、出現するモンスターが大して強くないことに肩すかしを食うかもしれません。原住の蛮族とおぼしきネザーマンや、まるまる太った飛べない鳥レイブン、デカいだけの虫にすぎないレディスティンガーやブラックフライ。藪から出てくる食人植物のフューミングバインやストラングラーバインなども大した脅威ではありません。なんだよ何が混沌の魔窟だよ全然楽勝じゃねえか……と思ったら大間違いだ。

 半ば自然と一体化していて地表に出ている場所なのに、冒険者たちを怖れず襲いかかってくる巨大な虫やら食人植物やらがわんさか出てくる時点でいろいろとおかしいのです。
 地形的に瘴気のたまり場になりやすく動植物の突然変異を誘発しやすいことが後に判明しますが、そんなことを知らなくても自然には食物連鎖というものがあって絶妙にバランスを取っていることは誰だって知っているはず。生態ピラミッドの底辺にいる虫やら草やらがこの調子なんですから、そいつらを食って生きてる上位種はいったいどのくらいデカくて厄介なのか……。

 そのことに気づけなかった冒険者は例外なく、ワイバーンやドラゴネアの餌となって生涯を終えるのです。

 地上剥き出しの場所でさえこの有様なんだから、地下に入れば悪魔やら魔獣やらが普通にウロついてる地獄のような空間になります。そんな剣呑きわまりない場所に魔人と呼ばれた男とその軍勢が潜伏しているというプレストーリーを今こそ思い出してください。
 ここには、うっかりハマると絶対に脱出できなくなる場所が平気で存在します。有形無形の罠もあれこれ仕掛けられているのです。当たり前ですよねだって敵地なんだもん。
 まさか脱出口が存在しないはずはない、探せばきっと何か仕掛けがあるはずだ……ってどんだけ平和ボケしてんだコノヤロウ。想定外のピンチにことごとく対処できる精鋭でなければとても生きて戻れないから、城塞都市のえらい賢者が知恵を絞ってわざわざ試練場なんてものを作ったのです。

 〔混沌の魔窟〕の推奨攻略レベルは13から。
 せめて魔法使い呪文7レベルの転移を憶えてからじゃないと、調査も攻略も踏破もまず不可能です。ケツの青いヒヨッコは今すぐ修練場に戻ってB5をぐるぐる回ってバターになりやがれ!
 

混沌の魔窟 B1~B3

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 地下1階から地下3階までのマップ構造をまず先に提示したのには理由があります。この三つの階は上がったり下がったり行ったり来たりしてあちこち探し回る必要があるワンセットのフロアなのです。
 なんじゃそれめんどくせえ! とお思いかもしれませんが、実際にここを歩いて調査すると、不思議な法則性があることに気付くはずです。

 なるほどそうか、この混沌の魔窟はお城っぽい建造物が地下に埋まっていることで出来上がっているのだな、と。

 階段を備えた塔のような構造物が東西南北にあって、それを繋ぐように通路が延びている。まさにお城ですね。その基本構造を元に玄室やら通路やらが紐付けられているので、迷った時はひとまず「お城」に戻ってくればいい。
 ここに潜伏中の魔人とその配下は、もともとあった旧帝国の遺構を利用しているだけなのです。この迷宮を作ったのはあくまで古代人。部分的にプチリフォームする程度のことはしたかもしれませんが、地下空間の構造を根本的に変えるほどのことはしていないし出来るはずもない。

 つまり、この魔窟の「お城」の部分、階段と通路にあたる部分は、魔人エイドゥやその配下、さらにはモンスターまでもが普通に往来する共用部なのです。
 そこに罠などは仕掛けられていません。そんなことをしたら困るのは冒険者たちではなく、魔人の配下やモンスターたちのほうですからね。

 だからまずは「お城」の構造を把握することから始めましょう。
 罠が仕掛けられていたり、敵が待ち伏せしていたり、テレポートやシュートで帰路がわからなくなって迷ったり。そういう可能性が高い危険な小部屋やら玄室やらの調査は、各フロアを縦断している「お城」の基本構造を把握してからでも遅くありません。

 それに、「お城」の階段そばには、経験値稼ぎやアイテム稼ぎに適した小部屋がたくさんあるのです。

 マップの探索に疲れたら、あるいは探索が一区切りついたら、敵の強さがちょうどいい階層まで下りていってパーティの強化に努めましょう。
 こんな広い地下空間ですから、隅から隅まで魔人エイドゥとその配下の監視が行き届いているはずないんですよね。剣呑な魔物がウロウロしてるから「まさかそいつら全てに勝って生き延びてるわけねえよな」と安心してる可能性大。多少は好き勝手もできるというものです。

 いやまあ、冒険者たちよりも先に魔人の配下たちがわりかし好き勝手やってるっぽいけどね。
 たまにエンカウントする冒険者風の敵は魔人エイドゥの配下と思って間違いないのですが、だとすると魔人エイドゥも迷宮を完全踏破しておらず、配下を使って今も迷宮を調査し続けているのかもしれません。混沌の魔窟から見れば冒険者も魔人も同じ侵入者にすぎないのでしょう。

 このB3までの間にやるべきことは、以下の2点。

・1Fの川に丸太橋をかけるためのチェーンソーを入手
・エレベーターの配電盤を交換して使えるようにする

 上記が達成できれば先へ進んでOKです。

 あるいは旧帝国期に隠されたまま現在に至るすっげえ強力な武器防具に気付いて収集を始めるかもしれませんが、それはシナリオの攻略上必須のアイテムではありません。無視しても大丈夫です。探索パーティの構成次第ではそもそも取得できない可能性もあるしね。
 ただ無視するには相当もったいないので、入手しておくに越したことはないんですけどね。さあ、アナタもリドル(?)にレッツチャレンジ!
 

混沌の魔窟 B4

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 このフロアまで来ると「お城」と「それ以外」がパッキリ分かれていることがよくわかりますね。

 混沌の魔窟にやってきた冒険者は、まず最初にお城の階段と通路を進めるだけ進んで、このB4に到達することを第一目標にしてもいいくらいです。なぜならこの辺りからそれなりに強い悪魔や魔獣の類が出始めて、経験点とドロップアイテムが目に見えて美味しくなってくるので。
 ただ、推奨レベルギリギリの13くらいでB4に到達すると、イフリートやらピットフィーンドやらレッサーデーモンやらに勝てるかどうかは正直怪しいです。チェーンソーを入手して1Fを最短距離で突っ切れるようになってから経験値&アイテム稼ぎをスタートするほうが望ましいでしょう。

 そして、順当に攻略を進めてエレベーターを修理させたら、このフロアの外周へやってくることが可能になります。
 そこはダークゾーンの白闇に塗りつぶされた謎の空間です。
 ひょっとすると〔光の杖〕を手に入れていて、ダークゾーンを無効化できるようになっているかもしれませんが……もしこのフロアを明るい状態でリアルに見通せたら絶句するような光景が広がっていることでしょうね。
 その詳細については省略します。実際に探索して確かめてみてください。

 そして、このフロアでは魔人エイドゥの配下とおぼしき者たちを誘惑する悪魔や、その誘惑に負けてしまったらしい魔人配下の兵と暫時会話することができるのですが……。

「世界が混沌に呑まれる前に……」
「命懸けで探している」
「希望の見えない毎日が辛すぎる」
「何もかも忘れて、楽しいこと、しましょ……?」

 魔人エイドゥの軍勢は、一体、この魔窟で何をしているのでしょう。
 少なくとも、オード城塞都市にリベンジを企てているような気配は感じられません。

 人によっては、ここで混沌の魔窟1Fで見つけた墓標のことを思い出すかもしれません。城塞都市オードの主であるはずの大公・オーガス3世の名前が刻まれた謎のお墓です。
 そこで出会ったダークエルフは一体誰なのか。なぜ墓標に真新しい花を捧げ続けているのか。もし彼女が魔人エイドゥの関係者だとしたら、そもそもエイドゥは本当に城塞都市オードと敵対しているのでしょうか……?
 

混沌の魔窟 B5

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 見るからに頭が痛くなってくるマップですね!
 とりあえず「お城」の部分だけ踏破してあとは放っておきたくなりますが、ぶっちゃけそれも正解のひとつです。
 このフロア、特にエレベーターからでなければ侵入できない外郭については、強いて攻略する必要はありません。

 実はこの混沌の魔窟においても、例の法則は通用するのです。
 エレベーターが使えるようになったら一番下までまず下りよう。

 エレベーターを使わないと侵入できない中途半端な空間は、このシナリオを攻略する上で無視しても構いません。B2、B3、B4、B5すべてそう。
 ただし踏破しておけば、強力な固定アイテムが手に入ったり、シナリオのバックボーンになっている物語が窺い知れたりするので、決して無駄にはなりません。上記ふまえた上で探索するかどうかは各自の判断次第。
 

混沌の魔窟 B6

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 こんなにも無意味なSECRETはそうそうねえな。
 隠す意味もさほどないと思うので堂々とぶっちゃけますが、魔人エイドゥはそこにいます。ただ、彼のいる場所へ侵入するルートはこのフロアにはありません。踏破してもマップ中央に巨大な穴がぽっかり空くだけで、テレポーターも隠し扉も備わっていない。転移の呪文で直接飛ぶこともできません。魔力を遮断する鉱石を含んだ分厚い岩盤に阻まれてしまうようです。

 それよりも。

 このフロアの攻略に着手したプレイヤーは、なんともいえない既視感に襲われるはずです。マップじゃわからないでしょうけど実際に踏破していれば絶対に気付きます。ええ、絶対にね。
 なんだか初めてここに来た気がしない、ひょっとして昔、ここに来たことがあるんじゃないか……? しかも何百回も何千回もぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる同じところを回っていたような……。
 そして、あの日あの時あの場所で「アレ」と出会ったように、この日この時この場所でも「アレ」が手に入るかもしれないのです!

 ただ、ここで掘っていても一向に出てこないかもしれませんけどね。
 そのくらいの低確率なので、このフロアにこだわってしがみつくのは正直オススメしません。玄室の先にワード……もといエイドゥがいるわけでもないし、さらに下のフロアへと下りられる階段が開放されるだけです。
 運が良ければここから先の戦いが格段にラクになるというだけの話なので、ちょっと粘ってみて「アレ」が出てこなければサクッと諦めて先に進んでしまいましょう。
 「アレ」と出会うチャンスはこの先にもまだまだたくさんありますから。
 

混沌の魔窟 B7

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 ここへ来てついに「お城」の共通構造がなくなります。
 それもそのはず、旧帝国期に作られた構造物の一番底がこのフロア。そして、旧帝国期から幾星霜を経て存在し続けている生き証人……いや、死に証人? どう言えばいいのかよくわかりませんが、とにかくここで出会うことになるNPCが「そもそもこの混沌の魔窟とは何なのか」を教えてくれることでしょう。
 さらにこのフロア、巨人やらエレメントやら経験点がひたすらおいしい連中がゴロゴロ出てくるので経験値稼ぎとアイテム掘りにもってこいなのですが、なぜそうなったのかも死に証人が教えてくれます。
 遠慮しないでガンガンいこうぜ!

 さらにその過程で、魔人エイドゥのいる場所へ侵入する手がかりも入手できるはず。そうなれば決戦の時はもうすぐです。
 しっかりレベルを上げ、装備を充実させて、魔人と呼ばれた男と対峙する準備を整えましょう!

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