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いざ実験!アラビカ種とロブスタ種のコーヒー豆でブラックコーヒーを淹れてみた。

こんにちは、李瑚/Lico(@lico_travel)です。

前回、『拝啓 ベトナムでコーヒー豆を買いたいあなたへ』という記事を書きました。
「コーヒー豆にはアラビカ種とロブスタ種があって、買い間違えると大変なことになるから気を付けてね」というお話です。

ベトナムで普及しているのは非常に苦みの強いロブスタ種の豆です。
練乳をたっぷり入れて飲むベトナムコーヒーに使われているのもロブスタ種。
ベトナムのお土産屋さんでよく売られているのもロブスタ種が多いです。

その一方で、日本のカフェなどで飲むブラックコーヒーに使われているのはアラビカ種です。
ロブスタ種は缶コーヒーに使用されていますが、日常的にカフェなどで見かけることはほぼありません。
なんせ、苦すぎてブラックコーヒーでは飲めないに等しい…。

そのため、ベトナムで間違えてお土産にロブスタ種のコーヒー豆を買った場合、帰国後いざハンドドリップして飲んだら苦すぎてびっくりした…ということが起こります。

そうは言っても、普段日本では見ることの少ないロブスタ種の豆がアラビカ種とどう違うのかは気になるところ。

今回は、ロブスタ種とアラビカ種の豆をブラックコーヒーにした場合の違いについてお話します。

この比較をやってみたいと思い、金曜日に夜な夜なバリスタの夫と二人で実験をしました。
ぜひ、その実験結果を皆さんにも見てほしいです。

■ 色が違う

まず、こちらの2枚の写真をご覧ください。

【アラビカ種のコーヒー豆】

【ロブスタ種のコーヒー豆】

正直はっきりと見分けるのは難しいのですが、注いでいる方のコップの淵をよく見てみてください。
白い紙コップの淵を比べてみると、アラビカ種のコーヒーの方が白い淵がよく見え、透明度が高いです。

次に、それぞれ同じ量のコーヒーに同じ量のミルクを入れてみました。

右がアラビカ種のコーヒー、左がロブスタ種のコーヒーです。
右のコーヒーが少し黄色みがかっているのに対し、左のコーヒーはより茶色いですね。ちょっとココアみたいな感じです。

実はこの色の違いは、アラビカ種とロブスタ種の豆自体の違いというより、その豆の特徴によって変えた焙煎の仕方の違いによるのです。

アラビカ種よりも臭みが強いロブスタ種のコーヒー豆は、臭みを飛ばすために深煎り(長い時間をかけてコーヒー豆を焙煎する)であることが多いです。
その一方で、アラビカ種のコーヒー豆は浅煎り(短い時間でコーヒー豆を焙煎する)から深煎りまで幅広い方法で焙煎されます。

そして、浅煎りの豆で淹れたコーヒーは透明度が高く黄色みを帯びているのに対し、深煎りの豆で淹れたコーヒーはより茶色が濃く、少しチョコレートの色に近くなります。
もちろん深煎りのアラビカ種の豆であれば、同じような色にはなります。

ちなみに、最近巷で流行っているスペシャリティコーヒー。
スペシャリティコーヒーはコーヒー豆本来の味を楽しむもの。
そのため、短い時間で焙煎した浅煎りであることが多いのです。

■ 味が違う

アラビカ種の豆とロブスタ種の豆の味の一番の違いは苦みです。

ロブスタ種の豆で淹れたブラックコーヒーはとにかく苦すぎて飲めません。(もちろんその苦さが好きという方もいるとは思いますが…)

また、ロブスタ種は酸味が一切なく、コクもない。
とにかく苦みが強い…。

実際に、アラビカ種とロブスタ種を2:1でブレンドしたブラックコーヒーを飲んでみましたが、それでもかなり苦かったです。
ちなみに、アラビカ種とロブスタ種1:2でブレンドしたものも試してみましたが、もはや言うまでもなく苦すぎました…。

■ 香りが違う

アラビカ種とロブスタ種の豆はそれぞれの香りにも違いがあります。

アラビカ種はコーヒー豆本来の香りがするのですが、ロブスタ種の豆はちょっと甘い香りがすることが多い。

というのも、ロブスタ種はコクがあまりなく、臭みもあるため、焙煎をするときにバターやハチミツ、香料を入れて焙煎することが多いのです。

コーヒー豆の香りが甘かったから、甘いコーヒーが飲めると思って買った豆が実はロブスタ種で、淹れてみたらものすごく苦かった…なんてことも起こるかもしれません。

■ ロブスタ種のコーヒー豆の楽しみ方

では、もし間違えてロブスタ種のコーヒー豆を買ってしまった場合、どうしたらいいのでしょうか。
だって、捨てるのは勿体ないし。

そんな時は、敢えて濃いコーヒーを淹れて、「えっ!?そんなに入れるの?」というくらいの練乳や砂糖と一緒にベトナムコーヒー風にして飲みましょう。

普段はブラックコーヒーしか飲まないという方には申し訳ないですが、やはりロブスタ種の豆をブラックコーヒーとして飲むのは厳しいです。
(もちろん、アラビカ種のコーヒー豆に少しだけブレンドしていくという方法はありますが。)

そのため、初めから甘いコーヒーを作るという前提でコーヒーを淹れてください。

【濃いコーヒーを淹れるときのポイント】
①  コーヒー粉とお湯の割合を変える
②  コーヒー豆を挽く場合は細かく挽く
③  ドリップコーヒーの場合はゆっくり淹れる

通常、15gのコーヒー豆に対して180gのお湯を入れるとおいしいコーヒーができると言われています。それを、豆の量を増やすかお湯の量を減らして淹れましょう。

また、コーヒー豆を挽く場合は、細かい粉の方がコーヒーがより濃く抽出されます。

そして、ドリップする際はいつもよりゆっくりと時間をかけて淹れてください。

最後に、そのコーヒーにたっぷりの練乳または砂糖を入れると、ロブスタ種のコーヒーを楽しむことができます。

ベトナムでロブスタ種のコーヒー豆を買ってしまった方は、ぜひ試してみてくださいね。

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李瑚/Lico


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