見出し画像

資本主義とは埋め込まれた文脈である - 真実をいったん脇においておく感覚

COTENラジオの深井さんの話をよくラジオやYouTubeで聞いている。そのなかで、興味深かったコメントのメモ。

資本主義とは何か、を端的には語ることは難しい。資本主義はシステムではなくて、現代人の考えの根底に埋め込まれたむしろ文脈(コンピュータでいうOS)なのだと語る。だから、社会システムとしての主義を語るのではなく、歴史の視点から「前時代にはなかった特徴」を鑑みることで、今ある社会の姿を大まかに捉えることができるのではないか。

その特徴として次の5つを上げる。

① 市場経済が前提(労働力を市場に提供する。そのため身分制度がない。)
② マーケットのインセンティブが決まっている(=お金)
③ どうやったら儲かるかが全て数値化されている
④ 成長と生産人口が比例している(人口を管理する社会)
⑤ 資本が資本を産む

深井龍之介


余談だけど、わたしは歴史の授業がむかしからあまり好きじゃなかった。歴史って立場によって常に答えが変わるでしょ。例え偉業をなした偉人も、多くの場合は勝者の歴史からみた視点であって、敗者から見るとまったくの残虐非道な評価になったりもする。教科書に書かれた歴史観は単眼的だし(テストで採点しないといけないから仕方がない)、その歴史観すら数十年後には上書きされたりもする。。。

そこへきて、深井さんの話を聞いていて面白いと感じるのは、いろんな立場のいろんな歴史観があって、掘り下げていくほどにそれぞれに納得する部分はあって、そういう歴史観を学ぶたびに「あぁ、なるほどそういう考えや視点もあるんだ!」と、いったん脇に置いておく感覚なんだというような話をされていた。

『ミステリと言う勿れ』

なるほど、真実っていうのはいくつもあるというのをわかった上で、それを「脇に置いておく」という感覚。真実が重層的に重なり合ったものが歴史であるという認識を持つこと。せっかちなわしたにはこの感覚がないから歴史が苦手だったんだなぁとwww 感心しながら話に耳を傾けている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?