相続放棄は、私たち遺品整理業者にとっても関係ある出来事です。私たちが関与するのは、ご遺族の方が相続放棄を行い遺品整理を行うケースで、その遺品整理をお受けするケースです。

==相続放棄するなら遺品整理はしない==

一般には、相続放棄を進めるなら故人の遺品整理をすることは致しません。故人の財産を勝手に持ち出しすると単純承認とみなされ、放棄ができなくなることもあるからです。

==放棄しても遺品整理することもあります==

ただ、これ、まったく遺品の持ち出しができないということではないのです。価値がない物なら、廃棄して良いといいます。相続人が部屋の遺品をそっくり撤去し部屋を明け渡すことも可能です。その前提条件と守ることがあります。廃棄にかかる費用は、故人の財産から行ってはいけない。価値あるものは、相続人は管理しておくことが必要などです。

放棄を進める中で判断に迷うことも多い

また、相続放棄では、遺品整理ばかりでなく、故人の色々な費用の支払いもどうしてよいか分からないケースが多く起きます。
故人の入院中かかった病院からの請求は、どうしたらよいだろう?当然放棄するなら故人の財産から支払はできません。ただ、入院の身元引受人がご遺族である場合は、どうでしょう。答えは、イエスで身元引受人のお財布から支払いが可能です。

このような判断に迷うケースが起きるのは、相続放棄を進めるうえでたくさん起きることになります。
これをご自分一人で勝手に判断し、取り返しつかないことになれば、相続放棄はできなくなることも起きます。

私が実際に判断で迷ったこと

相続放棄の手続き自体は、そんなに難しくないようです。実際当事者が行うことは意外に複雑でした。
・生前で亡くなる3日前の預金、生活費として引き出して大丈夫?
・葬儀費用は、どこから費用を出せばよいか?
・奥さん宛に来た病院代の支払いは支払いすべきかどうか?
・故人で奥さんの携帯名義はどうしたらよいか?
・テレビやネット回線の名義と費用はどうする?
・乗用車と駐車場はどうしたらよい。廃車しないと駐車場の費用を止めることできないよ。
・自動車の保険解約するの。放置するの?
・自動車税の支払いは、奥さんに請求が来た。名義は故人なのに。支払いする必要があるのか?
・債権者からの督促状をどのようにしたら止められる?
・自動車を廃車するのはどうしたらよいの。廃車して債権者から指摘受けないか?

このように実際には、色々な処理を行う必要があります。弁護士さんなどに頼んで終わりということになりませんので、このような質問に丁寧に対応していただける先生にお願いするとよいでしょう。